2025年6月20日高級うなぎに魅せられた「感覚のバグ」
今日はあえて何も予定を入れない
週末の日にしています。
この6月は、源泉所得税の納付や
4月決算法人の申告、
そして通常業務などが多く重なり、
どうしても大変な状況ですので、
今日は一日、面談などの予定を入れずに
ガシガシと仕事を進めている
という状況です。
さて、本日の本題です。
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■ここ最近は積極的に取り組んでいない
ところではありますが、
私たちは顧問のお客様の
業務のほか、単発の税務相談
という形でのサービスも提供させて
いただいています。
■税務相談としては、
60分あたり9,900円+税。
どうしても顧問契約をしていただく
ほどの状況ではなく、
単発的に税務の問題を解決したい
というニーズがあるため、
そのようなサービスも併せて
提供させていただいている
ところです。
■この依頼を現在受けていないのは、
冒頭にも書かせていただいた通り、
通常業務がかなり立て込んでいる
ことにより、
通常は受付をしていない
状況なんですね。
■また、6月あたりまでの年末調整や
確定申告、そして12月決算法人や
3月決算法人などの多忙な業務を
通り越したこの6月においては、
税務的な業務が詰まってはいるものの、
比較的時間に余裕があるため、
お客様に積極的にお会いしに出かける
ということをしている状況です。
■そのような中で、
県外の顧問外のお客様にも
お会いする機会があるのですが、
私としては顧問契約以外のお客様と
お会いする際には、
純粋にその方にお会いしたいという
気持ちで足を運んでいるという
状況です。
■稀なことではありますが、
ランチをご馳走いただくことも
あります。
少し前のことなのですが、
こういったランチでうなぎの
「ひつまぶし」をいただいたことが
ありました。
■そのうなぎの料金は、ランチとはいえ
5,000円を超えるもので(!)、
こういったものをいただく…
というだけで、相当な緊張感が
あったことを、
今でもよく覚えています笑。
実際にうなぎをいただいたのですが、
皮はパリッと、そして中はふっくら
ジューシーで、
「こんなうなぎは今まで
食べたことがない!」
というほど、本当に感動するような
ものだったんですね。
■そのランチの中で、
その方がおっしゃったのが、
「こんな風にランチをご馳走する位で、
いろいろ税務相談に乗っていただいて
すごくありがたいです。」
といったこと。
■それをハッとしたのですが、
通常の税務相談は9,900円+税。
今回のうなぎは5,000円という
ことを考えると、
実に通常の税務相談料の半額程度の
「時価」にて税務相談を受けさせて
いただいたんだな、
ということに気づかされました笑。
これは私自身、
相当なパラダイムシフトで、
「いやー、一本取られたな」
という感じではあったのですが、
その気づきがすごく楽しいもので、
大変学びになったという感覚です。
■当のご本人は、そのようなつもりは
なかったかと思うのですが、
この「税務相談」というサービスと
実際に頂戴する代価、
そしてうなぎという高価な食事の価値
というものを天秤にかけた際に、
私にとっては税務相談料より、
普段まったく食べることのない
非日常のうなぎの価値の方が
上回っていたのでしょうね。
■このように、実際の「価値」と
「感情」は、往々にして一致しない
ことが少なくありません。
そのような中で、節税対策として
いわゆる「お金を使う節税」を
検討するわけですが、
実のところ、これはお金を使って
税金を減らしているに過ぎないもの。
<2022年5月23日【お金を使う節税】
で注意すべきこと>
https://muratax.com/2022/05/23/5235/
■具体的には、100万円を使って、
その税率が30%だとしたら、
30万円の税金は減るのですが、
手元からは70万円の資金が
消えているという状況です。
■しかしながら、そういった節税を
しなければ、100万円に対する
30万円の税金を払っても、
70万円が手元に残るということに。
■このように考えると、
本来的に必要なものであれば
話は別なのですが、
税金を減らすという目的のために
不必要な金銭支出をしてしまう
のであれば、
それは本末転倒ということに
気がつくでしょう。
■この「痛税感」というものが、
私にとって非日常のうなぎの価値と
似ているような気がしており、
感情と勘定を区分けするということが
大変重要であるわけです。
こういったことは、税理士として
お客様に伝えていく必要性を
強く感じるものですね。
■どうしても税金はマイナスの
イメージが強いため、
そのような思考に陥ってしまい
がちなのですが、
実際の「現金の支出」という面を考え、
手元により多くの現金を残すためには
どうすればよいかという、
節税本来の目的を果たすためにも、
感情と勘定を切り分けて、
的確な判断ができるよう、
私も税理士としてお客様に
このことを伝え続けたいなと
改めて思ったところでした。
■何はともあれ、
売り手側が感じる日常と非日常、
そしてお客様が感じる日常と非日常は、
往々にして異なります。
これは商売をする上での重要な
視点として、
経営者として的確にこのことを認識し、
商売を組み立てていきたいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・我々売り手側が考える日常・非日常と、
お客様が感じるそれとは、
往々にして乖離があるものと
理解しておくべし。
・商売の基本は、こういった認識のズレを
調整することからスタートする
ものであろう。
・そのようなことを念頭に置き、
商売人としてお客様に対して真の価値提供
ができるように心がけ、経営の思索を
深めていきたいものである。
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今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。