2019年9月25日儲け=利益ではない!
今年は儲かったなー。
いやいや、あまり儲からなかったな…
もうすぐ第3四半期も終了。
個人事業の方にとっては、10月からが残りの四半期。
儲けている人にとっては節税対策が必要でしょうし、残念ながら儲けていない人にとっては、より儲けを出すための取り組みが必要となることでしょう。
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
1.儲けとは?
あなたはこの「儲ける」ということから、どのような数字を思い浮かべるでしょうか?
経営の状況を表すものとして、財務三表というものがあります。
貸借対照表、損益計算書。
そしてもう一つが、キャッシュフロー計算書と呼ばれるものです。
なぜ、このように3つあるかと言うと、それぞれが当然違う役割を果たしているから、ということに他なりません。
往々にして、儲けているかどうかというものは、私自身が税理士として経営者の方と接する中では【損益計算書】をベースにして語られます。
要は、利益が出ているかどうかということを、「儲けたかどうか」という言葉に変えているわけです。
ただ、この利益というものが曲者。
2.儲けはキャッシュの存在有無にかかっている
この利益と、本当にお金が残っているかどうか、というものが別物であるわけです。
もう一度考えてみましょう。
儲かったかどうかということは、多くの場合、手元により多くのお金が残っているかどうか、という感覚的なものではないでしょうか。
やはり、利益が出ていて手元にお金が残っていない経営者の方は、
儲けていないのになんで利益が出ているの?という感じですし、
逆もまた真なりで、利益が上がっていないのに手元に多くのお金が残っている経営者の方は、
何で儲けているのに利益が出ていないの?という感覚に陥るもの。
代表的な例としては、借入金の入出金でしょう。
借入金が入ると当然のことながらお金が増える。逆に借入金を返すと、これもまた当然のことながらお金は減る。
ただ、この借入金というものはただ単に借りているだけに過ぎないので、損をした得をした…すなわち損益計算書という成績表には載ってこないわけです。
今回は貸借対照表については割愛しますが、現金が残っているかどうかということがやはり、儲けているかどうかの判断基準になるものなのです。
つまり、財務三表で言えば、キャッシュフロー計算書こそが重要ということ。
お金がないと会社は潰れてしまうので、これは当然のことですね。
よって、あえてマイナスから語りますが、
会社がつぶれないために、お金を効率よく回していき、より多くの手元資金を残していくことこそが、経営の要であると言えるでしょう。
今、取り組んでいる経営のスタイルが、最終的に本当により多くのお金が残る仕組みによって成り立っているかどうか
ということを常に見つめていくことは、何よりも重要ですね。