2024年6月15日「ピースピリッツ株式会社は本日で3周年!」&個人事業の青色申告で気を付けたいこと
本日、ピースピリッツ株式会社が
3周年を迎えました。
設立時の投稿を見ると、なんだかすごく懐かしく
感じるものです。
当時のFacebook投稿
牛歩の如くの歩みではありますが、
村田佑樹税務会計事務所での税理士業務
と並行して、
お客様にさらなる付加価値を提供すべく、
これからも精進してまいります。
さて、本題です。
------------------
■個人事業主の方の顧問契約の際や
税務相談にあたり、
前年度の確定申告書を見る機会があります。
ご自身で確定申告をされている方については、
少なからずどこかがおかしな数字になって
いるということがあるんですね。
その中でも最も多いのが、
【貸借対照表の項目でマイナス表示に
なっている】
というもの。
基本的に貸借対照表の表示上はマイナスには
ならず、プラスの残高となるものです。
貸借対照表とは青色決算書の中の最後の
4ページ目に表示されているものなのですが、
特に現金がマイナスになっている
ということが少なからず見受けられます。
<国税庁HP-青色申告決算書様式>
こちらの4ページ目が該当部分です。
青色申告決算書
■推測するに、現金で支払った経費を
現金として処理をしているものの、
現金が増えた仕訳がされていないため、
またはその現金の入金の仕訳が少ないため、
結果としてマイナスになっているという
ことなのでしょう。
場合によっては、そういった処理が数年
積み重なり、現金が1千万円を超える
マイナスになっているということも。
■当然こういった点はひと目見れば
誤っているということがわかるのですが、
金融機関の融資などを検討する際、
その金融機関の担当者がこれを見ると
どう思うかということは考えておいた方が
良いかもしれません。
それはすなわち、「適切な会計帳簿が
作られていないのではないか」と思われても
おかしくないわけですね。
そのようなことから確定申告の際には、
細心の注意を払い、全体的な見渡しをすべき
ではないかというところ。
■どうしても個人事業主の場合は、事業と
プライベートが混在している状況ですので、
こういったマイナスの表示になるという
ことが考えられます。
事業とプライベートの財布を別にしていれば
そのようなことはないのかもしれませんが、
現実問題としてそういった区分けが
難しいことも考えられますので、
結果としてマイナスになるのは
やむを得ないのかもしれません。
■そういった際に大切なのが、
【このマイナス表示をプラスに転換させるか
ゼロにするか】
ということなんですね。
■個人事業主の場合は、こういったマイナスを
プラスに転換するため、
「事業主借」または「事業主貸」という
勘定科目を使用します。
その事業主の勘定科目を使うことにより、
プライベートの取引がその事業主の
勘定科目に集約され、
それを相手に適切な会計処理をする
ことにより、
上述した例でいけば、現金がプラスの残高で
終わることになります。
■またクレジットカードなどでマネーフォワード
などのクラウド会計で連携している場合、
この未払金が増えすぎていたり、
マイナスになっていたりするということも。
これも上述したように、事業とプライベート
が混在しているカードを使用していれば
そのようなことにもなりかねないわけですね。
■したがって、そのような未払金についても、
事業とプライベートが混在しているものに
ついては、0円で着地させることが
必要かもしれません。
こういった点を念頭に置いて、
特に貸借対照表の表示がマイナスになって
いないかどうかということは、
重々気をつけたいものです。
■特に金融機関の評価では
こういったことに違和感を持たれると
あまり良い印象ではないので、
上述してきたようなことに十分注意して、
確定申告書の作成を進めたいものですね。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・個人事業主の方で多く見られるのが、
『貸借対照表の勘定科目がマイナス表示
になっている』ということである。
・どうしても個人事業主はプライベートと
事業が混在するものであるため、
こういったマイナス表示になることは
やむを得ない側面もあると言えるであろう。
・しかしながら、貸借対照表のマイナス表示は
基本的にありえないため、
これをプラスにするか0円で着地させるか
ということが必要であるというところ。
・そのために、事業主借または事業主貸
という勘定科目を利用し、
貸借対照表の表示をプラスに着地にさせる
ことを意識したいものである。
・特に金融機関の評価の面では、
こういったちょっとしたことで、
適切な会計帳簿が作られているか
どうかということを測られるため、
十分注意をして確定申告書の作成をして
いきたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。