2026年2月25日法人経理で【私的な要素を入れない】仕組みを考える
だんだんと目も鼻もかゆくなってきました。
この花粉症の時期がやってくると、確定申告も佳境に入ってきているなという感覚になります。
どうしてもこういったことが起こると集中力が切れそうになりますが、
目や鼻から様々なものを滴られながらも(汗)、頑張っていきたいところです。
さて、本日の本題です。
個人と法人の決定的な違い
先日の記事の中でもたびたび、個人事業主と法人の違いについてお話をさせていただいています。
基本的に個人事業主については、事業で儲けた利益はすべて自分で使うことができます。
一方で法人についてはそうはいきません。
法人で得た利益は、原則として「個人が私的に自由に使うことはできない」ということになるわけですね。
法人は財布を分けるのが大前提
そこで、特に法人においては、普通預金やクレジットカードを個人と明確に区分することが必要になります。
具体的には、普通預金もクレジットカードも法人名義で契約するということですね。
そして当然、法人名義で契約した普通預金やクレジットカードは、
法人の用途にのみ使用するというルールを徹底しなければなりません。
もし個人がプライベート用途で使用してしまった場合は、
その分を個人が法人へ返金する必要があります。
まず見るのは貸借対照表
弊所では、これまで税理士に依頼されたことがない法人様や、
税理士変更によりお見えになった法人様も多くいらっしゃいます。
その際、最初に確認するのが【貸借対照表】です。
もちろん損益計算書でどれだけの利益が出ているのかも気になるところではあるのですが、
貸借対照表の中で特に注目する項目があるんですね。
それは「役員貸付金」と「役員借入金」です。
役員貸付金がもたらすリスク
中でも役員貸付金については、ここに金額が計上されている場合、
数十万円から、場合によっては数千万円に及ぶケースも見受けられます。
これはつまり、法人のお金を個人が私的に使用している状態を表しているということです。
そして往々にして、そのことを社長ご本人が十分に認識されていないケースも少なくありません。
しかし、この役員貸付金が膨らみすぎると、法人へ返済すること自体が困難になります。
さらに、金融機関からの融資にも大きな悪影響を及ぼします。
金融機関から見ると、融資した資金が役員貸付金の穴埋めに使われるのではないかという懸念が生じるわけで、
そういった法人に貸したいとは思わないわけですね。
また、多額の役員貸付金が計上されていると、
経理体制が甘いのではないかという印象を持たれ、信用力を損なう可能性も。
税務面での落とし穴
また、税務面でも問題があります。
役員貸付金には、原則として認定利息(貸付金に対する利息)を計上しなければなりません。
その結果、余計な税負担が発生することになるわけです。
この貸付金を解消するためには、役員報酬を増額して個人に資金を移し、
それを法人へ返済するという流れを取らざるを得なくなることが一般的です。

しかし、役員報酬を増やせば、その分の所得税や住民税、社会保険料が増加します。
そのようなことで、法人としても個人としても資金繰りが厳しくなっていくんですね。
曖昧な経理が未来のリスクを生む
だからこそ、法人においては普通預金やクレジットカードを法人名義と個人名義で明確に区分し、
法人名義のものは法人用途に限定して使用することを徹底する必要があるということ。
これを徹底することで、損益や資金繰りの定点観測が可能になります。
また、会社が本当に儲かっているのかどうかも、正確に把握できるようになります。
特に一人での経営や同族経営の場合は、経理が曖昧になりがちです。
しかし、役員貸付金のリスクは、後に経営面・税務面の大きな問題へと発展しかねません。
そういったことから、そのことを十分に念頭に置き、
明確な経理体制を築いていきたくことを心がけたいものです。
==================
《本日の微粒子企業の心構え》
・個人事業主と法人の決定的な違いは、利益を自由に使えるかどうかであることを理解しておくべし。
・法人では普通預金やクレジットカードを法人名義で契約し、プライベート利用を混在させないことを徹底したいところ。
・役員貸付金を発生させない経理体制を整えることが、税務面・経営面の安定につながると心得ておきたいものである。
---------------
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。






