2022年9月6日良い意味で【期待を裏切る】ことの大切さ
■以前の記事の中で、
『値上げ』についての
お話をさせていただきました。
<2022.9.4稲盛和夫さんの「値決めは
経営である」という偉大な言葉>
https://muratax.com/2022/09/04/5583/
今日もそのことに続けていきたい
と思います。
■商品の『売り手』と『買い手』
のあるべき姿として、
【商品やサービスの品質と
その対価が均衡している】
ということが考えられます。
ただ、均衡している状況は
平常のことでありますので、
商品やサービスの売り手側としては、
【少しでもいただくことのできる
代価に比べ、
その商品やサービスの質が高いこと】
が望ましいのではないか
と思うところです。
【良い意味で期待を裏切る】
というような状態ですね。
■店頭販売などで、
モノを買うのと同時に、
スタンプカードや
何かしらの試供品や試作品
などを配ったり…
などということも
これに含まれるかもしれません。
また、売ることに
直結してはいなくても、
誕生日にメッセージが届いたり、
購入後も何かしらの
サポートがあったり…
こういったことを受ける方になると、
やはり買い手として
売り手側に感謝するわけですし、
「またこの人からモノを買いたいな」
ということになるのでは
ないでしょうか。
■私自身、
商品やサービスの購入を選ぶ際に
まず第一に検討するのがやはり
【どんな人なのか】
ということなんですね。
極端な話で言えば、
【どんなに良質の商品や
サービスを提供している
会社であっても、
その社長や担当者の方の対応が
気持ち良く感じないとしたら、
その選択を見送ってしまう】
ように思います。
現に私自身はそのような判断で
購入の選定をしているように
思う次第です。
■私が、
税理士としての仕事に取り組む際、
スタッフとも話しているのが、
【お客様の真のニーズは
どのようなことだろうか】
ということなんですね。
税理士は単に税金の計算をして
節税の提案をしてくれるのみならず、
【本当に望まれていることは
どんなことだろうか】
ということ。
■例を挙げると、
簡単なことではありますが、
納付の案内をした際、
それで終わるわけではなく、
【必ず納付が納期限までに
されたかどうかを確認する】
というところまで、
税務業務のワンセットとして
スタッフとも共有しているんですね。
これが、
【少なくない確率で納付が終わってない】
ということが往々にして
見受けられるから、また怖いところ。
「納付が終わってないのであれば
納期限を超えても納付すれば良いだろう」
「早めに納付をすれば
延滞税も延滞金もかからないだろう…」
という風に考えてしまうものですが、
金融機関からの
融資の際の評価を考えた際、
納期限を超えての納付は、
【その経営者の性質】
を表しているようなもので、
【やはり金融機関としては
良いように受け取られない】
というのが通常でしょう。
そのように考えると、
税理士として『税金』や『節税』
のことのみならず、
【経営全体を見渡して、
経営にとっての
マイナスになりそうな要素は
そのリマインドなどをすることにより
防ぐべき】
という考えがあるわけです。
■また、
そのお客様によって、
その性格により、
【会計や経理に対する考えも
人それぞれである】
と言えます。
そのようなことから考えても、
ベースの顧問契約の内容は
存在するものの、
【そのお客様により、適切に
これをカスタマイズしていく】
ということも必要でしょう。
四角四面に決められた業務だけをする
というわけではなく、
(もちろんこちらの労力や金銭面での
折り合いが付く範囲ではあるのですが、)
【精一杯そのお客様に寄り添っていく】
ということが必要ではないか
と思っているところです。
■また逆に、
そういった心配りを
しようとするには、
【そのお客様に対する
愛情がないと難しい】
というもの。
そして、
【そういった私たちにとっての
真のサービスを提供する】
ということは、私たちの
経営理念でもありますので、
それができないお客様に関しては、
そもそも契約自体をさせていただかない
ようにもしています。
■いろいろ述べてはきましたが、
【商品やサービスと、
その代価が均衡している状態】
というのが通常の状況ですが、
商品やサービスの質が
その代価を上回ることを目指して、
しかしながら、経営にとって
無理のない範囲内で、
その『値決め』をしていき、
【双方にとって気持ちの良い状況で
売り手と買い手との関係を構築する】
ということが大切ではないかと
思う次第。
■どうしても年数が経ってくると、
経営自体が、そして
商品やサービスの提供の仕方が
マンネリ化してくるわけですが、
外部の状況は刻一刻と変化しており、
お客様の求める『真のニーズ』
も進化しているように思われます。
そのようなことから考えると、
適切に経営の定点観測をし、
【従来の商品やサービスの提供の仕方が
今のお客様の真のニーズに
合致しているかどうか】
ということを考え続けたいものです。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・【商品やサービスの品質と
その頂戴する代価は
最低限均衡していること】
が必要であると言える。
・そのようなことから考えると、
【値下げはその均衡状態を
破ってしまうもの】
と考えられるため、また、
【一方的に経費を負担する必要も
また出てくるため、
原則として絶対にすべきではない】
と言える。
・上述した『質と代価が均衡している』
というのは最低条件であるが、
欲を言えば、
【提供する商品やサービスの
品質の方が、
頂戴する代価より上回っている】
のが理想的。
・経営の真の目的は、
【お客様の真のニーズに寄り添うこと】
ではないだろうか。
そしてこの真のニーズは
刻一刻と変化するものであるため、
適切に経営の定点観測をし、
その真のニーズに寄り添う形で
経営の思索を続けていきたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。