2023年8月11日我々士業が陥りがちな【先生としての立ち居振る舞い】
今日からお盆休みという方が少なくないのでは
ないでしょうか。
経営者となると、なかなかお盆休みに休める
ということが難しいかもしれないですが、
お盆はご先祖様をお迎えする大切な時期でも
あるため、
気持ちを入れ替えて、清い心でお盆を
迎えたいものですね。
さて、本題です。
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■ここ最近はとある士業の方々と
ご縁をいただく機会が増えています。
どうしても士業と呼ばれる仕事は
我々税理士も含め『先生』と
言われることが多い状況ですので、
その先生という言葉により
【本当に先生のような
立ち振る舞いになってしまう】
ということが少なからず
見受けられます。
どうしても先生と言われると、
【自分の方が相手より立場が
上に立っているものと勘違い】
してしまいがちで、
いわゆる上から目線であったり、
場合によっては、見下したような形で
会話をしてしまうなどということが
少なからず見て取れます。
■しかしながら、
以前の記事の中でも
再三述べさせていただいているように、
商品やサービスの売り手と買い手の関係は、
【頂戴する代価と、商品やサービスの
品質とが均衡していることが望ましい状態】
ですので、
どちらかが上でどちらかが下…
という関係は決して好ましくないはず。
もっと言えば、
【商品やサービスの品質の方が、
頂戴する対価より少し上回っている方が
良いのかな】
という感覚ですね。
<2023.7.28【仕事】に関する売り手と
買い手の認識の違い>
https://muratax.com/2023/07/28/6732/
■そのような中、
とある士業の方とお話をしたところ、
すごく共感する部分があったので
今日はそのお話をしていきたいと思います。
当然士業の方ですので、
お相手のお客様は、
【その分野に悩みを持っていたり、
問題解決をしたい】
ということが現実問題としてあるという
状況です。
そのような中、
問題を持って相談にお見えに
なっているにもかかわらず、
上述したような先生という立場に立って
【上から目線や、相手が
怖がってしまうような物言い】
でその対応をするとしたら、
【その先に相手の方が本音でお話を
する機会などはなくなってしまう】
ものでしょう。
■逆に恐縮してしまい、
本音で話すことができず、
【本来相談したかったことが
相談できない】
などという本末転倒なことにも
なりかねません。
そのような中、
そのお会いした士業の方については、
「我々の仕事は真ん中を
探り当てることなんですよね」
というお話をされていました。
どうしても士業は、
法律に基づいた根拠により
仕事をしているものですので、
相談にお見えになっている方の
立場に立とうとしながらも
【四角四面で法律を基に根拠を出しがち】
なもの。
しかしながら、税務の世界にグレーゾーン
の経費などということがあるように、
社会保険の分野であったり、
その他の法律の分野であったりなど
に関しても、
いわゆるグレーな部分が存在し、
【そのグレーはその相談者
によってそれぞれである】
ということもまた、事実としてあるでしょう。
■そのような状況において、
上述したような
四角四面で結論を出すということ自体が、
【相談役である士業にとっては
あってはならない行動だ】
と私は思っていて、
そのことに関しては、
【お客様との対話を重ねること
により真実の解が見えてくるもの】
ではないかと思う次第なんですね。
対話を通じて真実の解を
探していく作業を、その方は
【真ん中を探り当てる】
という表現をされていた
というところ。
その真ん中を探り当てるためには
上述してきたように、
相手と本音ベースで対話を重ね、
法律の先に、その相手の方の
【状況に応じた独自の解が
存在すると考えることが
適切なのではないか】
と私は思っているところです。
■我々士業であっても、
商品やサービスの売り手として、
本来的な品質を担保するため、
そして、商品やサービスの価値を
提供するために、
相手の立場に立って考えて、
【相手が望んでいるものを
提供しなければ売り手失格】
と言えるのではないかと思う次第です。
どうしても我々士業にかかわらず、
その分野の専門家として
商品やサービスを提供していると、
【自分の方が上の立場にある
と勘違いしてしまいがち】
なものなのですが、
決してそんなことはなく、
売り手と買い手は、
【その商品やサービスの提供と頂戴する
代価が均衡している関係にある】
ことが前提ですので、
そのような勘違いをしてしまわないよう、
自らを適切に戒めながら、
【経営者として謙虚な姿勢を保ちつつ、
その経営の考察をしていきたい】
ものです。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・我々士業は、『先生』と
呼ばれる立場にあることから、
勘違いをして天狗になってしまい、
【相手より立場が上であるような
振る舞いをしてしまいがち】
なもの。
・しかしながら、
【商品やサービスの品質と頂戴する代価は
最低限均衡していることが必要】
であると言える。
・したがって、前提として
【人と人との関係で商売が成立している】
ということを念頭に置きながら、
【相手の立場に立って考え、
真の商品やサービスの品質を
提供すること】
が売り手しての役目ではないだろうか。
・どうしても経営者は
【経営者という立場】
となってしまえば、
周りに注意してくれる人が
いなくなってしまうため、
そのようなことを
【自分で気付くことができる
環境を整えておくこと】
も、経営者にとっての責務なのかもしれない。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。