2023年10月10日【出張旅費】についてのもったいない誤解
今日は体育の日!
…というのはもう昭和のことなのでしょうか、
昨日の10月第二月曜日が『スポーツの日』
と呼ばれる祝日なのですね。
いずれにせよ、体は資本。
健康に意識を向けながら、
より一層頑張っていきたいところです。
さて、本題です。
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■最近は副業に関する税務相談のほか、 
 
 法人成りや、税理士の変更による
 法人契約の検討についての相談を 
 お受けすることが増えてきています。
法人の節税対策に関しては、主に
 【お金を使わない節税をまず
 状況把握させていただいている】
ところです。
 お金を使わない節税とは、
 読んで字のごとくなのですが、
 現金が外部に流出することなく、
 【内部的な現金の移動に留まる一方、
 その節税効果がある】
というものなんですね。
 <2023年3月20日検討すべきは、
 まず「お金を使わない」節税から>
 https://muratax.com/2023/03/20/6272/
 <2020年12月29日【融資と節税は
 表裏一体の関係にある】という意味>
 https://note.com/muratax/n/neaed19c11cc4
■その最たるものとして、
 
 【社宅と出張旅費】
 が挙げられます。
 
 その中でも、今日は『出張旅費』
 についてのお話をしていくこと
 にいたします。
 
■出張旅費については意外と誤解が
 多いのですが、
外部への支出は一切ありません。
 実際の出張に伴う実費部分である、
 電車代や飛行機代、宿泊代などに
 関しては、
【通常通り、法人での経費計上が可能】
となります。
■これに関しては『お金を使う節税』
 と呼ばれるものですね。
 現金を使うので、その使った分が
 当然経費になるという考え方になります。
その一方で、
 【出張旅費については
 お金を使わない節税】
 に分類されるものである
 ということを申し上げました。
 出張旅費とは簡単に言えば、
 サラリーマンをイメージすると
 分かりやすいのですが、
 居住地や勤務先を離れ遠方に
 出張する際、どうしてもちょっとした
【交通費や外食費などが必要となる】
というもの。
■そうなると当然
 その細々とした経費を
 
 【会社に提出して精算して
 もらわなければならない】
 わけですが、従業員にとっても
 会社にとっても、そういった
 細々した経費の精算は
 
 【どうしても手間と労力を要する】
 
 というものですよね。
そこで設けられているのが『出張旅費』。
 
 
 
 特に上述したようなものに関しては、
 『日当』と呼ばれるもので、
『領収書の提出と精算』に代わるものとして、
 一定の条件の出張があった場合に、
 
 【出張旅費規定で定めた額を定額で支給する】
というもの。
■これにより、従業員は領収書を
 提出することなく、
 【規定に応じた額を
 会社からもらうことができる】
 ということになり、会社からしても、
 その従業員にその
 【決められた額を
 支給すればこと足りる】
ということになるわけですね。
 こういった点が出張旅費の
 特徴なのですが、これが
 【自らが代表を務める 
 役員に対して使える】
としたらどうでしょう。
■自分が代表取締役である状況では、
 当然その法人は自分の会社ですので、
 出張旅費を使うことにより、
 
 【自分の会社から自分個人へ
 お金を移すことが可能】
となります。
 そして、出張旅費の特徴として、
 
 【現地の経費の実費精算を省略するもの】
であることから考えると、
【その実態は実費そのものである】
という考えになるため、
 【もらった額に対しての
 税金などの負担は生じない】
ということになるわけです。
■つまり、
 【その出張旅費により
 得ることができた日当と、
 実際かかった経費との差額部分を
 実質的にもらえる】
 ということになるわけですね。
 
 そのように考えると、
 
 【法人から役員への現金の支出は
 原則として役員報酬(給料)のみ】
 しか認められないものなのですが、
 この出張旅費を使うことにより、
 
 【実費と日当との差額を
 個人が得ることができる】
 ということになり、
 
 【役員報酬とは別に法人から現金を
 得ることができる】
 ものになるわけですね。
 
■こういった点において、
 外部に現金が流出することなく、
 【法人の経費となり、 
 代表者個人の無税の収入】
 となるわけですので、相当有用な
 ものであるというわけです。
そういった面において
 【出張旅費はお金を使わない
 節税に分類される】
わけですね。
 どうしても、交通費や宿泊代の実費は
 経費として精算できずに、
 その代わりとしてこの出張旅費を
 もらえるものと誤解しているケースが
 多いのですが、
 決してそんなことはなく、
 
 実費は実費のまま精算し、
 あくまでも
 【現地の細々とした経費計算を省略
 できるのが、この出張旅費である】
 ということを押さえて
 おくようにしましょう。
 【出張旅費は法人の節税面と
 個人が無税で収入を得ることができる】
 という面において、相当な有用なもの
 であると言えます。
 あなたが法人を運営している場合には、
 
 【必ずこの出張旅費を利用し、
 有用な節税対策】
をしていくようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・出張旅費は、交通費や宿泊費の実費
 とは別に、
 
 【現地の実費を精算する意味合いとして 
 設けられるものである】
ということを心得ておくべし。
・つまり、現地で要した実費と
 この出張旅費の差額分が、
【給料とは別に会社からもらえる】
ということに。
・出張旅費による個人への収入は、
 全くの無税であり、
 
 また法人の経費となるため、 
 相当有用なものであることを
 理解しておきたいところ。
・法人を経営している場合で
 出張旅費を検討していないようであれば、
 ぜひこの出張旅費規定を策定し、
 
 【有用に出張旅費を用いた節税をする】
ことを強くお勧めする。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。






