2024年8月28日【調子が良いからこそ】借入を検討することの有用性
福岡では、今日の夜あたりから台風の影響が
出てきそうな雰囲気です。
こういった天災の際は、万一の備えを万全に、
仕事は二の次で、安全第一で行動するように
しましょう。
特にスタッフの方がいらっしゃる会社は
なおのこと、
こういった危機管理は経営の一環として
すごく大切ですので、
柔軟な対応により、まずは安全最優先で
経営判断をしていきたいものです。
さて、本題です。
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■以前の記事の中でもたびたび述べさせて
いただいているところなのですが、
最終的な決算のご面談の際に、銀行評価
のこともお話しさせていただくことが
少なくありません。
銀行に対する融資の資料としては、
決算書や申告書が当然求められるのですが、
決算書に関しては、まず当期の損益計算書に
おいての利益の状況、
そして貸借対照表の状況を見られる
というところです。
■損益計算書はその期単体での
経営成績を表すものなのですが、
貸借対照表については、会社が創業してから
現在までの累計が蓄積された結果が
表示がされますので、
たとえ短期で利益が上がったとしても、
通年において赤字の状況であれば、
その赤字の状況が貸借対照表の純資産に
蓄積され、債務超過の状況になっている
ということも考えられるでしょう。
■そして銀行に対しては、
そういった債務超過の状況であったり、
何かしら資金繰りに窮している際に
融資をしてもらいたいところではある一方、
実際のところは、そういった状況であれば
あるほど、融資を受けにくいということに
なってしまうんですね。
■こういったことは銀行の儲けの仕組みを
考えるとよく理解できるのですが、
当然銀行としてはお金を貸して、その金利が
売上になりますので、
大きなお金を貸して、その金利を確実に
もらうということに加え、
そもそもの問題として、元金部分を返済して
もらわないといけないということになります。
■そのように考えると、現金に窮している
会社であればあるほど、
銀行としては融資をしたいという気持ちが
薄くなってしまうというもので、
会社のニーズとサービスを提供する銀行との
ニーズが、
そういった点で『マッチしていない』
ということに気づくのではないでしょうか。
■しかしながら、反対に考えると、
財務状況は良い会社に対して、銀行としては
お金を貸したいわけですので、
そのような裏を知ることができれば、
財務状況が良い状態だからこそ、
借入をしておくということは、
一考に値するのではないでしょうか。
どうしても資金繰りに窮してしまっている
状況で初めて融資の相談をする
ということが見受けられるのですが、
戦略的に融資を考えるとしたら、
そういった点を念頭に置き、
財務状況が良い状況(決算書が良い状況)で
あるからこそ、借入をしておく
ということは、ぜひとも検討したい
ところですよね。
■借金は貸借対照表では負債としてカウント
されるのですが、
他人のお金を適切に借りて、
それを上手に運用することにより、
大きな売上を生むことが期待できる面も
あります。
そういった可能性も視野に入れ、
融資を検討する際は、
上述したようなことを念頭に置き、
上手な融資の進め方を考えたいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・融資を検討する際、
急に融資を申し込んでも困難なことが多い
ということは、
念頭に置いておきたいものである。
・銀行は財務状況が悪い状況においては、
貸倒のリスクを考えてしまうため、
融資は受けにくくなってしまう。
・逆に、財務状況が優良な企業であれば、
その企業に対してお金を貸して、
金利を確実に得ることができるものと、
銀行は考えるもの。
・そのように考えると、
財務状況が健全である時だからこそ、
融資を検討して、
今後来るかもしれない会社の冬や
氷河期に備えることを検討しても
良いのではないだろうか。
・融資に関しては、企業のニーズと銀行の
ニーズがマッチしていない部分があるため、
そのようなことを念頭に置き、上手に融資
の検討をすることを心掛けたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。