2024年10月27日迷いがちな【個人事業の勘定科目】について
今日は糸島のうみかえるにて、
ほぼ終日税務&経営相談でした。
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一人も来ないかな・・と思いきや、
5名の方にお越しいただき、
途中で子どもたちのお店で食事したりと、
なんだかバランスの良い時間を
過ごさせてもらいました。
悩みは人それぞれ。
今日は限られた人数ではありましたが、
これからも仕事を通じて、
より多くの方々の問題解決に寄与して
いかねば!
と決意を新たにしたところです。
さて、眠い目をこすりながら、
遅い時間になりましたが、
今日の本題です。
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■ここ最近になって、個人事業主の方からの
 確定申告に関する相談が相次いで
 きています。
 現状としては、確定申告のご相談など
 新規の受付はストップさせていただいて
 いるのですが、
 直接お会いする機会のある方には、
 できる限りの範囲内でお答えをさせて
 いただいているというところ。
 その中で多い質問が、「経費の項目を
 どの勘定科目で処理すれば良いか」
 ということなんですね。
 確かに、経費の項目一つとってみても、
 その人の考え方により、その内容の
 解釈は様々であるのかな
という感覚です。
■例えば、とあるサブスク型の
 月会費を払っていたとしても、
 とある人にとっては経営の勉強的な
 意味合いで研修費を使うかも
 しれませんし、
 とある人にとっては、そこから人脈が
 広がるということで接待交際費として
 捉えるかもしれません。
 またとある人にとっては、単なる会費
 ということで諸会費や雑費として
 処理をするかもしれません。
 またそういった面においては支払手数料
 として処理をするケースもあろうかと
 思います。
■このように、その人の解釈の仕方によって
 
 その処理する勘定科目はそれぞれである 
 かなというのが感覚としてあるわけです。
 そして税務的な面でどの処理が正しいか
 と言えば、
【それぞれがそれぞれに正しい】
という解になります。
 結局のところ、勘定科目に関しては、
 給料や地代家賃、専従者給与など、
 自然に固定的に決まってくるもの
 を除き、基本的には自由なんですね。
 
■個人事業の確定申告においては、
 経費は経費ですので、
 どのような勘定科目で処理していた
 としても、経費として申告をすること
 となり、
 確定申告においては、
 『売上から差し引くことができる性質
 のものとなる』ことには変わりない
 
 ということになります。
 
■しかしながら、前年度と今年度の処理を
 する勘定科目が変わったとしたら
 どうでしょう。
 結論として、
 その勘定科目の変動が多ければ多いほど、
 結果として税務署の目に止まって 
 しまいやすいというリスクが
 考えられます。
 
 税務署としては、勘定科目の増減に
 ついては、
 
 内部的に重視して見ているという面が
 ありますので、
 そういった点には十分注意が必要
 と言えるでしょう。
■特に、仕入とその他の経費に関しては、
 仕入に関しては売上原価である一方、
 
 その他の経費に関しては「経費」
 という分類になります。
 したがって、この仕入で処理すべきもの
 を経費として処理をしてしまえば
原価率が変わってしまうことになり、
 この原価率の増減は税務署も注目して
 いますので、注意するように
 したいところです。
■原価率が変わるということは、
 取り扱っている商品が変わっている
 ということにも捉えられるため、
 税務署としては「どうしてこんなに
 原価率の変動があったんだろう」
 ということに目をつけるわけですね。
 何はともあれ、基本的に個人事業主が
 使う勘定科目に関しては、
 『経費の科目であれば原則として
 どの科目でも問題ない』ということは
 覚えておくようにしましょう。
■その勘定科目の判断に時間を使ってしまい、
 会計処理が一向に進まないということは
 なんとしても避けたいものです。
 処理の目的は、税務署への申告のほか、
 経営成績を分析するという面もあろうか 
 と思います。
 経営者としてそのような視点を持ち、
 適切に会計処理をして、
 同じく正確な確定申告と経営分析を
 することを心掛けるようにしたい
 ものです。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・個人事業主においての経費は、
 結論としてどの勘定科目で処理した
 としても、
 同じ経費であるわけであるため、
 支障がないものと言える。
・ただし、仕入という売上原価の
 性質のものと、その他の経費は
 
 明確に分類しておくべきものと
 心得ておくべし。
・仕入が変わってしまうと
 原価率が大きく変わってしまうため、
 税務署にも目をつけられやすい結果
 となることが想定される。
・そのようなことを念頭に置き、
 個人事業主の経理については、
 ある程度ざっくばらんに会計を捉えて、
 抑えるべきポイントしっかりと抑えて
 確定申告をすることを心掛けたい
 ものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。






