2026年1月18日納税の資金ショートを避けるために
ようやく年末調整も一段落というところで、
これからは年末調整関係の納品作業に入り、
そしてその後は償却資産の業務に入っていくことになります。
年末調整では源泉所得税の納付が業務の一環としてあるのですが、
今日はそんなことからお話を続けていきたいと思います。
年末調整と源泉所得税の関係
上述したように、年末調整の際には、源泉所得税の納付というイベントもあります。
そもそも源泉所得税は毎月納付するのが原則なのですが、
従業員が10人未満の事業所の場合は例外として、
半年に一度の納付をすることも可能となります。
<源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請-国税庁HPより>
このように、源泉所得税は半年に一度の納付となりますので、
給料の額が高ければ高いほど、
その源泉所得税の納付額も大きくなるということが通常です。
そのようなことから、
この源泉所得税の納付のタイミングで大きな資金が出ていくということになるわけです。
<2024年6月21日知っておきたい【源泉所得税の納付】について>
https://muratax.com/2024/06/21/7861/
源泉所得税は「預り金」である
このように源泉所得税は大きな額になりがちではあるのですが、
そもそもこの源泉所得税の性質は、
従業員の方の給料から天引きしている所得税の「預り金」なんですよね。
ですので、たとえ額が大きかったとしても、
源泉所得税は給料からその分を天引きして事業所が預かっているわけですので、
その預り金を納付するに過ぎないということになります。
社会保険料と住民税も同じ「預り金」
また、給料から天引きするその他の項目である社会保険料や住民税も、同じことが言えます。
社会保険料については、毎月口座振替などを通じて支払っていくのですが、
この支払いの際は、従業員の方の給料から天引きした社会保険料と法人が負担する社会保険料を合算して支払っていくということになります。
社会保険料は大きいなと思いがちなのですが、
そのうち半分は従業員の方から預かっている社会保険料ということを意外と忘れがちなものです。
また、住民税についても毎月従業員の方の給料から天引きする性質のものとなります。
この住民税も当然預り金ですので、
納付のタイミングでこの預り金を払い出すということになるわけですね。
このように考えると、所得税、社会保険料、住民税のすべてにおいて、
単に預かっているものを払い出す性質であることに気がつくはずです。
消費税も本質は預り金
そしてもう一つ、預り金としての性質を持つものとして【消費税】が挙げられます。
消費税については、売上で預かった消費税から支払いで支払った消費税を差し引いた差額を税務署に納付するという仕組みです。
わかりやすく図解するとこんな感じです。
https://gyazo.com/77d74ece4f7ff9459901330965da963b
場合によっては、簡易課税などを選択することにより、
実際の差額よりも少ない額を税務署に納付することができることもあります。
ただし、本質的には預り金としての性質であることに変わりはなく、
この消費税についても、預かったものを税務署に納付するという点では同じであると言えるでしょう。
資金繰りが苦しくなる本当の理由
上述したどの税目であっても、
預かったものをそのまま各官公庁に納めていくという点では、本質的に変わりはありません。
しかしながら、この納付のタイミングで資金繰りが厳しくなるというケースが多いのも事実です。
これは、事業所において預かっているという認識が、
場合によっては薄くなっていることが原因であると考えられます。
そもそも、この預かったものを別の銀行口座などで分別して管理しておければ、
このような納税のタイミングにおいても資金繰りに窮することはなくなるというものです。

(どうしても、「経営にこういったものも含めて投下したい!」
という気持ちも同じ経営者として分からなくもないのですが…汗。)
預り金は分別管理と積立が必須
そのようなことから、
これらの税目が預り金としての性質を持っているということを十分念頭に置き、
納税資金の積立をしておきたいところです。
特に源泉所得税や消費税はその額が大きくなりがちですので、
企業の資金繰りを圧迫しやすい税目であると言えるでしょう。
繰り返しになりますが、これらの税目は預り金的なものとして、
しっかりと分別管理をしてプールしておくことが重要です。
この新年のタイミングにおいて、そのような認識を改めて持ち、
資金繰りに窮することのないよう、
分別管理や積立をしていくことを意識して進めていきたいところですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・消費税、源泉所得税、社会保険料、住民税は、すべて預り金的な性質を有するものである。
・これらを分別管理していないと、納税という大きな支出の際に資金繰りに窮する可能性があるものと心得ておくべし。
・どうしても経営の資金としてこのような納税資金を使ってしまいがちなものであるが、将来必ず納税しなければならないことを想定し、適切に分別管理と積立をしておくことを心がけたいものである。
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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。






