2019年9月23日専門知識はお客様を救えない!?
今日は自分自身の定点観測と、お客様へのより質の高い価値を提供するという目的を果たすべく、
私のメンターに会いに大阪へ。
いやぁ、やはり毎回いつも予想外のパラダイムシフトを起こしていただけます。
今回もかなり常識を覆していただきました。
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
1.あなたの専門性が意外は障害になっている!?
さて、以前より度々お話させていただいている「お客様の立場に立って」というお話。
まず考えるべきことは、あなたの商品やサービスがお客様にとって
「これを待っとったんや!」
「ぜひ買わせてくれ!」
といったものであるかどうか、ということ。
ここで陥りがちなのが、あなたの専門分野においての商品やサービスが、
お客様へしっかりと価値を提供しているという「思い込み」。
お客様が、その商品やサービスに必ずしも価値と感じているとは言い難いという状況が少なからずあるわけです。
実は、私自身が税理士業界で200社近くの経営者の方々と接してきた中で、このことを強く感じていました。
(私自身が経営者になって、よりそのことがわかりました。)
税理士の専門は、企業の税務に関する仕事をすること。
ここに、毎月の税務の顧問契約といった形態で顧問契約をしていただくわけなのですが、
大変不思議なことに、当たり前に仕事をしているにもかかわらず、ここに経営者は不満を感じていたのです。
お客様が不満に感じているということは、
税理士と経営者(つまりお客様)との間に認識のズレがあることの証左。
法人である以上は、税理士の力を借りて税務の申告をしないといけない。
税理士は当然、その申告の仕事をする。
でも、経営者はそれを不満に思っている。
何がそのような気持ちにさせているのか?という疑問が生まれ、それを深掘りしてみると、
その税務の仕事しかやっていない税理士に不満を持っていた、ということが次第にわかってきました。
当たり前に仕事をしているのに…です。
これはのちにわかってきたことなのですが、多くの経営者は「手元により多くのお金を残したい」わけで、
それに対する貢献をしてほしい、という潜在ニーズがありました。
税務はその手段の一つにすぎない。
そもそも、節税などは儲けて税金を納めるようになって初めて必要になるもの。
事業が軌道に乗ってない段階での税務顧問の仕事は、ムダ金のようにすら感じられていたようです。
(悲しく厳しい現実ですが…)
もちろん、税理士は税務の専門家に過ぎないということは、経歴の長い経営者の方ほど、そのことを割り切られているため、「そんなもんだ」という感覚でしょう。
でも、きっと毎月の顧問料の支払いは心の奥底ではイヤなものでしょう(汗)。
そう、お客様にとってあなたが何の専門家であるかは一切関係なく、
あくまでも自分にとってその商品やサービスの購入に大きなメリットがあるかどうか、こそが最重要なのです。
我々専門家には本当に耳の痛いことですが…
2.専門性からくる思わぬボタンの掛け違い
要は、その専門の色を一番前に持ってきて、
そこからお客様への価値提供をしようとすることは、その時点でお客様とのボタンのかけ違いが生じている可能性があるということ。
あくまでも、お客様にとっての【本当の】価値に貢献できているか、ということこそが何より重要。
このお客様の求める価値と、あなたの提供する価値がガチっと合致した瞬間、
「これを待っとったんやー!」という状況になるわけです。
ここまでくると、お客様のあなたに対する信頼もずば抜けて大きくなることでしょう。
私も、税理士業歴約15年ほどの中で、多くの失敗をしてきました。
失敗の原因は多くあるのですが、その主要因はここに書いてきたこと。
常に、お客様とのズレは意識していかないと独り善がりの経営になってしまいます。
大きな自戒を込めての記事でした(汗)