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トップページ ブログ > 税務について > 冷凍食品工場から俯瞰する確定申告の仕組み

2020年7月18日冷凍食品工場から俯瞰する確定申告の仕組み

おはようございます。

【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。

==================


■我が家では
 グリーンコープで食材を注文しており、


 子ども達のちょっとしたおやつも
 その中に組み込んでいます。


 先日は、
 冷凍の大学いもを注文したのですが、
 
 これを自然解凍して食べると、
 ほんのりした冷たさで

 この時期は
 なかなかおいしいんですよね。


 そんなことから、

 私が大学時代にアルバイトをしていた
 冷凍食品工場のことを思い出しました。

 大学いもと焼きおにぎりの
 製造をしている工場だったのですが、

 まず2階で
 焼きおにぎりや大学いもを調理し、

 その熱々の大学いもや焼きおにぎりが、
 1階まで降りてくる中で、

 1時間半ほどかけて
 その1階に降りてくる過程を通じ、
 
 冷凍されるんですよね。


 そして、

 その冷凍された
 大学いもや焼焼きおにぎりを

 パック詰めして
 製品化されていくという流れ。


■さて、

 大学いもや、焼きおにぎりは

 こういった二段階の工程を経て
 製品化されていくわけですが、

 我々、

 『個人に対する税金の仕組み』

 も同じような構造になっています。


 まず
 第一段階として

 【儲けを計算する段階】。

 
 そして
 第二段階で、

 【その儲けから、
 個人特有の事情を考慮した結果、

 その人それぞれの税金が
 計算される】

 という仕組みなんです。

 では、

 順を追ってこの工程を見ていく
 ことにいたしましょう。


■まず第一段階の、

 【儲けを把握していく】

 という段階なのですが、

 ここでまず、
 儲けの種類を分類していきます。

 個人事業の方であれば『事業所得』

 サラリーマンの方であれば『給与所得』

 ですね(^^)


 この他にも、

 ・譲渡所得

 ・一時所得

 ・雑所得

 など

 いろいろな所得(儲け)の種類が
 あるわけで、

 この、
 儲けの種類を分類する
 ところからがスタート。

 そしてこの『儲け』
 と言われる位なので、

 儲かったかどうかを
 計算するわけです。


 具体的に言えば

 個人事業であれば、

 『事業所得』として、

 【売上から経費を引いて
 利益を算出する】。

 この利益が『儲け』
 にあたります。


 サラリーマンであれば、

 【給与収入から給与所得控除(給与独特の経費)
 を差し引いて、

 給与所得…
 つまり給与の儲けを算出する】


 一時所得であれば、
 いろいろな形態はあるのですが、

 オーソドックスな所でいくと

 臨時的に入ってきた収入から、

 『特別控除』という

 特別に認められる
 経費50万円を差し引いた結果、

 『一時所得(臨時的な儲け)』

 が算出されることになります。

 これが第一段階ですね。


■そしてこの第一段階を終えた後に、

 第二段階へ
 移行することになります。


 第二段階では、
 その個々人に応じた状況を加味して、

 その個人的な経費を
 差し引いていくことになります。

 よく聞く『〇〇控除』
 と言われるものですね(^^)

 まず誰にでも認められている

 『基礎控除』。

 そして、

 『扶養控除』

 『配偶者控除』

 『社会保険料控除』

 『寡婦控除』

 『医療費控除』

 …こういった『〇〇控除』という
 個人特有の経費を差し引くというのが

 この第二段階なんです。

 
 
■この個人における確定申告の大枠を
 理解しておくことは、

 全体像を把握することに繋がり、
 
 混乱せずに済むのではないかと思います。


 ちなみに、


 『年末調整』というのは、

 『確定申告の簡単バージョン』

 なんです。

 年末調整も同じように

 第一段階と第二段階に分かれていて、

 第一段階で

 ・給与所得(給与の儲け)を計算して

 その後第二段階で

 ・自分特有の経費を差し引く
 計算をする

 ことになります。


 給与から差し引く経費は

 税務署がそのもらう給料の金額によって
 決めてくれているので、

 自分でなくても第三者が
 計算することができるんです。


 そのようなことから、

 会社の経理担当者や税理士が、

 最低限の家族等の情報をもとに、
 計算することができるんですね(^^)

 これが年末調整なんです。

 サラリーマンの人が
 全員税務署に行って確定申告をしたら、

 税務署はパンクしてしまいます。


 このような状況を避けるため、

 『サラリーマンの確定申告』
 については、

 【年末調整】

 という形で
 簡略化しているというわけなんですね(^^)

■昨日お話しした  【小規模企業共済】  というのは  『第二段階の控除』  の方に分類されます。  具体的に言えば  『社会保険料控除』という  控除項目のうち、  【小規模企業共済掛金控除】  のことになります。  …漢字だらけで   パニック状態ですよね(汗)  いわゆる『経費』  というものには、  この『第一段階』と『第二段階』  どちらの話をしているか   ということを、    自分の中でイメージしておくと  分かりやすいかもしれません。  例えば、  『生命保険料』は、  第一段階の経費ではないのですが、  第二段階の経費になります。  『国民年金』や、  『国民健康保険料』も  第一段階でなく  第二段階の経費となるわけですね。    そして、  金融機関等で  経営成績を吟味されるのは  当然のことながら、  【第一段階の所得(儲け)】。  そういった面からいくと、  昨日お話しした  【小規模企業共済】  に関しては、  第一段階で  本業である個人事業の利益は  大きく見える一方で、  第二段階で  金融機関の評価外のところで  経費を作り出すことができるので、  金融機関からの融資を考える上では  すごく有用な手段であると言えます。 ■かなり長文になってしまいましたが、  【年末調整】や【確定申告】の違い、  その他の  【儲けの計算の仕組み】や  【確定申告の仕組み】などで  よく質問をお受けするため、  こんなことを整理してみました。  確定申告のことでつまずいたら、  ぜひこの記事を読み直してみてくださいね。  文章にするとやはり難解ですけどね… (汗)。 --------------------  《本日の微粒子企業の心構え》 ・確定申告は  『第一段階』と『第二段階』に分かれる。  第一段階は、  『儲けを把握する段階』。  第二段階は、  『個々人の固有の経費を計算する段階』。  この段階を経ることにより、  個人の税金を計算することになる。 ・金融機関の評価については  【第一段階が重要】。  第一段階の利益を増やしつつ、  第二段階で  できるだけ税金を減らす試みをすべし。   --------------------  今日も最後までお読みいただきまして、 ありがとうございました。

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