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トップページ ブログ > 税務について > 「赤字=債務超過」?

2022年1月18日「赤字=債務超過」?

この繁忙期はとにかく時間が経つのが早い…
時間は有限なので、効率上げて
がんばらないと・・・

さて、本題です。

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■法人のお客様に関しては


 【決算を終えて、
 当期の状況がどうであったか】

 とのことをご面談でお話しすることになります。

 その際に法人であれば
 『財務諸表』が作成されているため、
 それに基づきお話をするのですが、

 財務諸表の主なものとして

 【貸借対照表】と【損益計算書】

 があります。


■『貸借対照表』については、


 これは以前の記事でも
 何度か書かせていただいたのですが、

 https://note.com/muratax/n/ncf2f13fc209e

 【会社を設立してから現在までにおける
 会社の健康状態】

 を示している帳票になります。

 一方、『損益計算書』については

 【当期単体の経営成績】

 を示すというもの。

 https://muratax.com/2021/09/25/4417/

 損益計算書に関しては、
 『当期の成績』を示すものですので、

 【結果として
 黒字であったか赤字であったか】

 ということが記録されることになります。

 そして、その『損益計算書』を
 法人設立後から積み重ねていくことにより、

 【その成績の結果が
 『貸借対照表』に積み上がってくる】

 というようなイメージ。


■当然、


 損益計算書の赤字が累積してくれば、

 【会社の健康状態は悪い】

 ということになりますよね。

 その健康状態が悪い状況を
 一般的には

 【債務超過】

 と呼びます。

 ざっくりと説明すると、
 『健康状態が良い会社』というものは

 【純資産がプラスになっている状態】

 なんですね。

 『純資産がプラス』というのは、

 【資産から負債を引いた差額が
 プラスになっている】

 という状態。


■一方、


 『健康状態が悪い会社』というのは、

 【負債が資産を
 上回ってしまっている状態】

 なんですね。

 『純資産』は

 【資産-負債】

 で表現されますので、

 【負債の方が上回っている状況であれば、
 当然『資産-負債』はマイナスとなり、
 純資産もマイナスになる】

 ということに。

 これが俗に言う

 【債務超過】

 の状態なんですね。

 『債務超過』とはつまり、

 会社の資産全てをもって
 負債を消したとしても、
 なお負債…つまり

 【債務が残ってしまう】

 という状況を指します。

 これを『債務超過』と呼ぶわけです。


■『損益計算書』と
 『貸借対照表』の違いは、


 上述したように、

 【当期単一年度の成績なのか、
 これまでの法人の業績の積み重ねなのか】

 という違いがあります。

 そのように考えると

 【損益計算書は赤字であっても、
 債務超過であるということは
 言い切れない】

 というもの。

 一般的にこの『債務超過』と『赤字』が
 同レベルで表現されることを
 見聞きするのですが、

 決してそうではなく、

 【それぞれの違った概念がある】

 ということは
 念頭においておくようにしましょう。


■そして、


 『債務超過』である状況であれば、

 【外部からの目は厳しくなる】

 というもの。

 外部の株主によって
 法人の資本金を出資してもらっている
 状況であれば、

 その株主に対し配当をすることは
 できませんし、

 金融機関からそういった
 債務超過の経営危機を
 逃れようとするため、
 融資を取り付けようとしても、

 【往々にしてその債務超過の状態では
 融資の審査上厳しくなってしまう】

 というものです。


■よく、


 一人社長の会社などでは、
 経費を多く積み上げて
 損益計算書をマイナスにし、

 納税を逃れようとする思考が
 見られるものですが、

 上述したように、一人会社の場合は
 『株主の目』はないにしても、
 『金融機関の融資』の面からすると、

 【そういった行動は融資の評価にとって
 相当なマイナスとなる】

 ということは念頭においておいた方が
 良いでしょう。

■そして、  『貸借対照表の債務超過の状態』は、  【これまでの経営成績の積み重ね】  ですので、  【簡単にその改善をすることは難しい】  とも言えます。  特にここ最近のコロナ禍などによる  経営状況が不安定な状況にあっては、  場合によっては  【銀行融資を頼らざるを得ない】  ということも  考えられるものではないでしょうか。  そのように考えると、  健全な経営者としての思考を持って、  昨日の記事でも書かせて  いただいたように、  【透明性があって、  明瞭的な会計を目指した方が、  結果として経営のプラスになっていく】  というようにも考えられます。  https://muratax.com/2022/01/17/4818/ ■経営は、    そのように  『短期』または『短絡的』に  考えるべきものではなく、  しっかりと  【数年単位の長期の視点】  を持って、現在とるべき行動を  考えるべきではないか  と私は思っているところです。 ------------------ 《本日の微粒子企業の心構え》 ・法人の『財務諸表』には、  主要なものとして  【貸借対照表】と【損益計算書】  が存在する。 ・『貸借対照表』は、  【法人を設立してから現在までの  会社の健康状態】  が示されているものであり、  『損益計算書』は、  【その事業年度単一の  経営成績が示されているもの】  であると言える。 ・『貸借対照表』は  【損益計算書の積み重ね】  によってできているものであり、  その会社の健康状態を変える  ということは簡単ではないもの。 ・俗に言う『経営成績が赤字』  という状況は、  【その損益計算書の  単一の事業年度の成績がマイナスである】  ということであり、  『債務超過』という状態は、  【会社の積み重ねの健康状態が  マイナスである】  という状態。 ・銀行融資や外部投資家  の視点からすると、  『単一の損益計算書のマイナス』は  許容できたにせよ、  【その積み重ねである  『貸借対照表で債務超過』  になっている状態に関しては  厳しい視点で見られるもの】  と心得ておくべし。 ・『債務超過』は  銀行融資においてもマイナスに  動いてしまうもの。  納税を避けようとすると  結果として損益計算書がマイナスとなり、  それが貸借対照表に蓄積されるため、  【健康状態が悪い状況になってしまう】  というもの。  そのように考えると、    【公明正大で明瞭な会計を心がけ、  経営を前向きに進める】    ということを  考えるべきなのかもしれない。 今日も最後までお読みいただきまして、 ありがとうございました。

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