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トップページ ブログ > 税務について > 巷の節税の多くは【キャッシュが減り自らの首を絞めるもの】という真実

2022年7月18日巷の節税の多くは【キャッシュが減り自らの首を絞めるもの】という真実

今日は家族総出で断捨離を。

特に服がかなり身軽になって、
精神面で強くなれた気がします
(なんとなく…)

さて、本題です。



■経営の業績が順調で利益も好調だと、


 【どうしても納税が出てくる】

 というもの。

 そこで考えるのが

 【節税】

 についてですよね。

 節税を考える際に、

 【本当に効果があるのか】

 ということは何としても検討したい
 というところ。

 『効果がある』というのは
 節税の本来の目的を考えると
 明確になるはず。

 
■では、


 何のために節税をしたいのでしょうか。

 これは『税金を減らしたい』
 というよりも、

 【最終的に手元により多くの
 現金が残るようにしたい】

 ということではないでしょうか。

 しかしながら、
 
 【納税を減らしたいばかりに、
 税金を減らすことが主目的になっている】

 ということが少なからず
 見受けられるわけです。

 結論から言えば、

 【この思考は極めて危険である】

 ということなんですね。

 
■ボールを持って、


 目一杯空に向かって真上に投げたところ
 を考えてみましょう。

 当然上に投げるわけですので
 一定の高さまでは上に進みます。

 そして、その後は同じスピードで
 (正確に言うと同じスピードでは
 ないのかもしれませんが…)

 今度はボールが真っ逆さまに
 自分の下へ戻ってきますよね。

 【高ければ高いほど、
 そのボールが返ってきて
 受け取るときの反動が大きくなる】

 というもの。

 【節税に関しても、
 この仕組みが前提にある】

 ということは念頭に置いておいた方が
 良さそうです。


■というのも、


 『現金を使った節税』に関しては、
 
 基本的に現金を使ったときに
 『経費』になるものの、

 それが戻ってくるタイミングでは
 『収益』となり、

 【その期間が長期であろうと
 短期であろうと、トータルすると
 損益は変わらない】

 ということなんですね。

 『減価償却』などは
 その好例と言えるでしょう。


■減価償却に関して言えば、


 分割払いである場合を除き、
 買った年度に
  
 キャッシュはいっぺんに
 なくなってしまうものの、

 2年目以降は、キャッシュが
 出ないにもかかわらず

 『減価償却費』という
 経費が生み出されるため、

 【現金が減っていないのに
 経費が増えている魔法のようなもの】

 と説明がされがちです。

    ■代表的な例としては、  【不動産投資】  が挙げられるでしょう。  不動産投資の販売の手法として、  その物件を買うと  当然現金は出るものの、  その後数年間において  大きな減価償却費を計上することにより、  【個人の場合は給与所得を圧縮でき、  法人の場合は利益を減らすことができる】  というものですね。  しかしながらそのカラクリはと言えば、  【単にいっぺんに使ったお金、  または分割で払っていくお金が  『減価償却費』という手続きを通じて  だんだんと経費化されていく】  ということに過ぎないんですね。   ■仮に、  1千万円の物件を購入したとして、  【その1千万円のなくなった現金が、  少しずつ数年または数十年にわたり  経費化されていく】  というのがこの減価償却の仕組み。  そのように考えると、    【キャッシュがなくなってしまっている  こと自体が経営のピンチである】  ということに気が付くのではないか  と思います。  もちろん、資金に余裕があれば  良いのかもしれませんが、  現実は1千万円の現金が消えている反面、  それが経費となっていないため、  納税は減ることがなく、  【結果として現金が  手元からなくなっているだけ】  ということなんですね。  もちろんこれは  極端な表現ではあるのですが、  結局のところ、    【真上に目一杯投げたボールが、  数十年かけてだんだんと戻ってくる】  というのがこの減価償却の仕組み  というもの。  結局のところ、  【長い目で見ると変わらない】  ということなんですね。 ■どうしても、  目の前の税金を減らしたいがために  『節税』を考えてしまうものなのですが、  『現金を使う節税』に関しては特に、    【その出口のことを  考えておく必要がある】  と言えます。  そして往々にして、上述してきた  【ボールを上に投げるが如く、  経費となればゆくゆくは  『収益』となって戻ってくる】  ということは念頭においておいた方が  良いと言えるでしょう。  (上述の減価償却はその反対とも言えますが、   原理原則は同じこと。)   ■どうしても、  利益が上がり納税が大きくなると  上述したような思考に陥りがちですが、  しっかりと冷静な判断として、    【経費となったものは  収益となって返ってくる】  ということを大原則として考えた上で  節税を考えたいものです。  …ちなみに、  退職金を用いた生命保険の加入など、  その好例ですね。    まず、私は勧めません。    詳しくはまた別の回に譲りますが、  代理店と保険会社が得をして、  加入する法人は大きな損を被るのが通常です。  (声を大にしては言いにくいことですが…) ------------------ 《本日の微粒子企業の心構え》 ・原則として、  【経費となった金額はゆくゆくは  『収益』となって戻ってくるものである】  と言える。 ・これは『お金を使う節税』の  典型的な例であるが、  逆に『お金を使わない節税』に関しては  このロジックが成り立たず、    【これこそが真の節税である】  と言える。 ・どうしても利益が上がり  納税を目前にしてしまうと、  そういった原則から  目を逸してしまいがちであるが、  節税の究極の目的は、  【手元により多くの現金を残すこと】  ということを考えると、  【その考えは危険である】  ということもまた念頭において  おきたいものである。 今日も最後までお読みいただきまして、 ありがとうございました。

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