2022年10月25日【値決めの前に】まず考えたいこと
■『値決めは経営である』
というのは稲盛和夫さんの
偉大な言葉ですが、
値決めをする前にまずは
【得意先様との契約を
締結するかどうか】
ということを考える必要が
あるかと思います。
得意先を選定する際、あなたは
どのように決めているでしょうか。
■もちろん
『値決めは経営である』
との言葉通り、
【商品やサービスの単価を決めるのは
かなり重要である】
と言えます。
しかしながら、それとは別に、
【今後のやりとりを継続していく中で、
お互いの信頼関係もある程度必要】
ということも考えられるのでは
ないでしょうか。
■特に、
我々税理士にとっては、
お客様となる経営者の方の財布の中身を
開かせていただくような立場ですので、
【相当な信頼関係がないと
仕事をすること自体が難しい】
と思っているところ。
現金に色はついていないものの、
どうしてもいろいろな感情が
入ってしまっているのが
『お金』ですので、
【その感情を極力排除していく形で、
信頼関係を構築していくこと】
こそが重要であると思っている
ところなのです。
■そして、
冒頭のお話に戻るのですが、
契約を進めるにあたり、
【相手との信頼関係が
今後構築できるのか】
ということを
優先順位の高いものとして
考えた方が良いのでは
ないでしょうか。
少なくとも私自身は、
契約前のご面談や
文面の雰囲気などから、
その方の温度感や性格、
経営に対する考え方や、
税理士に対しての考え方、
その経営者の方の
従業員の方に対する考え、
そして弊所のスタッフに対する考え…
【いろいろなことを総合勘案し、
契約すべきかどうかを
決めさせていただいている】
という状況です。
■当然、
先方としても、同じように
考えてもらいたいところであり、
【そういった部分で齟齬が出ると、
決して双方にとって
良い仕事ができるものではない】
気がするんですね。
特に『人と人との関係』ですので、
【本音で話ができるような、
大きな信頼関係が持てないこと】
が見込まれるとなると、
場合よっては
【契約自体を見送ったほうが良い】
とも考えられます。
■特に、
お客様との対応で
スタッフが疲弊してしまうような
状況であれば、
そのスタッフの疲弊が
社内の雰囲気を良くないものに
してしまい、
【良いお客様に対しても、
本来提供されるべき良いサービスが
提供できなくなる】
ということも想定されます。
【契約段階でいろいろな要素を
見抜いていくこと】
はなかなか難しいものではあるのですが、
ある程度の基準をもって、
その契約にあたっては
慎重に進めるべきではないでしょうか。
■そして、
【ひと度契約が進むと、
その後その契約がなかったことにする
ということはなかなか難しいものがある】
というところ。
そのように考えると、
やはり契約の段階で、
いろいろな観点から
目の前にいらっしゃる
将来の見込みのお客様について
十分総合勘案し、
【そもそも契約をすべきかどうか】
ということをまず第一に考えて、
経営の舵取りを進めていくことが
得策ではないか
というところです。
■どうしても、
目先の売上を考えると、
その契約に飛びついてしまいたい
のですが、
上述したことをしっかりと検討し、
有意義な経営判断をしたいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『値決めは経営である』
という言葉通り、
経営において、
【値決めをすることは、
その後の経営を左右する
大きな決定打となる】
と考えられる。
・しかしそれ以前に、
【その売上に対しての
契約をするかどうか】
ということを、
相手方の信頼関係をベースとして
考えた方が良いのかもしれない。
・結局のところ、
信頼関係のない仕事は、
その後の会社全体の仕事の
生産性を左右するため、
【その契約の段階においては
相手方との信頼関係を重視し、
契約すべきかどうか】
ということをやや厳しめに
判断していくことが
重要であるのではないだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。