2022年10月31日グレーゾーンの経費は「気持ちが決める」?
■年度末が近づくにあたり、
個人事業主の方からの
税務相談をお受けする機会が
多くなっています。
税務相談の中心となる内容は
やはり節税についてのこと。
個人事業主は
事業主である自分自身に
給料払えないため、
どうしても利益が
増えてしまいがちなもの。
■そこで考えたのが、
【いかにして経費を増やすか】
ということですよね。
個人事業主に関して言えば、
その支出する内容として、主に
① 事業に直接関係する経費
② プライベートの支出
③ 上記2つが混合した
事業とプライベートが
混在した支出
が考えられます。
■①と②に関しては、
その考え方は明確。
白と黒といった感じですね。
当然、②の支出に関しては
黒なわけですので、
経費に入れることができません。
逆に①に関しては、
明確に事業のための支出ですので、
これは経費となることが明確。
問題なのは③ですよね。
③については、
事業とプライベートについて
明確な区分けができれば、
その明確に区分けができた
事業分の支出については
経費とすべきでしょう。
逆にプライベート分については、
全体の支出から
そのプライベート分だけ除く
という会計処理をするわけですね。
■そして、考えものなのが、
事業主ご自身は、
完全に事業用と思っているものの、
社会一般的にはプライベート分
とみなされる
といった類の支出。
これについては、
社会一般的(社会通念上)ではあるものの、
これが事業用かプライベート用か
ということは、
人の生活が十人十色であるように、
当然、その判断も十人十色である
と言えます。
そのようなことから考えると、
ここに対する解は、
【自信を持って「事業のための
支出である」】
と断言できる状況であれば、
「それは経費!」と言うことが
できるわけです。
当然そうですよね。
支出をしているご本人が、
事業に関係していると心から
思っていれば、
それは明確に経費であるはず。
もちろん、税務調査で
指摘される項目には
なるかもしれません。
しかしながら、
事業主本人が明確に経費と思っているもの
税務署が頭からひっくり返すということは、
現実問題なかなか難しいことである
と言えます。
■とは言え、
いろいろな複合的要素が入り混じっての
税務調査ではありますので、
このような点はどうしても、
ここの部分は通すことが難しい
といったことも出るかと思います。
そうは言っても、
初めから経費にするのを諦めて
申告をしてしまうほど、
もったいないことはない
と言えます。
何度も申し上げますが、
明確に事業用でないものは
経費にすべきではない一方、
事業主本人が「これは経費!」
と断言もできるものについては、
それは当然経費であると言えるはず。
■俗に言う
グレーゾーンの支出については、
このように判断するのが難しい
ものではありますが、
上述してきたことを念頭に
判断をしていけば、
割とスムーズに経費かどうかの
判断ができるのではないでしょうか。
もしあなたが経費の判断で
迷われた際は、
上述してきたような分類をし、
その経費の可否を判断してみて
下さいね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・個人事業主の支出には、
明確な経費、プライベートな支出、
明確な経費とプライベートの支出が
混在した支出の
3パターンが考えられる。
・明確な経費は経費として
計上すべきで、
プライベートな支出は
経費から抜くべきもの、
そして、混在した支出については、
区分けができるものは
経費となり得るものだけ
経費にすべきであろう。
・逆に一般的に区分けが
難しいものについては、
事業主本人が
「これは事業に関する支出である」
と断言できる状況であれば、
それは経費として差し支えない
と考えられる。
・当然、税務調査で問題になることも
想定されるが、
それはその際に、調査官と交渉し、
適切な妥協点を話し合うことで、
経費にしていくものの
折り合いをつける
という考えで進めてみては
いかがだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。