2022年11月13日【夫婦での家計管理】があっての役員報酬?
■事業を考えるにあたり、
『夫婦で経営している』
というケースを以前の記事で
述べさせていただきました。
<2022.10.14【夫婦で事業をしている場合】
の注意点>
https://muratax.com/2022/10/14/5726/
<2022.11.6【夫婦で事業をしている場合】
の注意点Vol.2>
https://muratax.com/2022/11/06/5803/
事業を夫婦でしているだけではなく、
経営全体見渡す中で、
【生活費や日常の生活のための支出は
決して見逃せない】
というものです。
法人において
役員報酬などを決定する際も、
【生活費がどの程度出ているか】
ということでその決定する
役員報酬も異なってくる
というもの。
■また、生活費のみならず、
『養育費の支払い』などがあれば
その養育費も試算に入れるべきですし、
『奨学金の返済』が続いている
状況であれば、
その返済も加えて、生活費とともに
考慮していくべきである
と言えます。
■そして夫婦で難しいのが、
【生活費の管理を
夫婦の共同のもとで行うのか】、
それとも
【夫婦別々でそれぞれのお金を
それぞれの財布で管理していくか】
ということなんですね。
これは結論として、
「夫婦の価値観に合う形で
考えた方が良いのではないか」
と私は思っているところです。
当然、夫婦共同で
管理をしていった方が、
【トータルの収入と支出が
見やすくなるためシンプルとなり、
家計の状況が把握しやすくなる】
というもの。
■しかしその一方で、
【夫婦がそれぞれプライベートで
お金を使いたい際に、
お互いに了承を得ることを
しないことには、
自由にお金が使えなくなる】
という面もあるわけですね。
このことがどちらかにとって、
あるいは両者にとって窮屈と
感じているようでは、
場合によっては
【QOLが低下する】
ということも考えられます。
QOLとはーウィキペディア
そのように考えると、やはり
【夫婦それぞれの価値観のもと、
その価値観に見合った方策により、
家計の管理をしていくこと】
が大切であると言えるでしょう。
■そして、
その家計の状況を把握した後に、
【法人の役員報酬】
や、場合によっては
【事前確定届出給与(役員賞与)】
を検討していく必要がある
と言えます。
そしてこの役員報酬を決定する際は、
『役員社宅』や『出張旅費』
などのいわば
【現金を使わない節税】
を最大限考慮し、その役員報酬や
役員賞与を考えたいものです。
これを無視して役員報酬を設定すると、
【本来的に必要のない
多額の役員報酬を設定すること】
も考えられるため、
【その過大に払った役員報酬分の
社会保険料や所得税や住民税が
上がってきてしまう】
というもの。
■このように、
役員報酬を決定する際は、
まずは家計全体を見渡し
その生活費の洗い出しをするとともに、
その後は法人の利益を試算し、
その利益を出した上で
さらに役員報酬や役員賞与、
また、出張手当や役員社宅
などの検討をトータルで行い、
【個人法人トータルで見て、
最も手元にお金が残る方法は
どういったものが適しているか】
ということをしっかりと
思索していきたいものです。
■そしてここは、
税理士と共に試算をする場合、
【税理士と経営者の方との
信頼関係が何より重要である】
と言えます。
結局のところ信頼関係がない
状況下においては、
本音で家計の状況を
税理士に伝えることができないため、
【本末転倒な役員報酬などの
試算になってしまう】
ということが少なくありません。
したがって、
【税理士との信頼関係を適切に構築し、
その利益や役員報酬の試算などを
間違いなくしていくこと】
を心がけていっては
いかがでしょうか。
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…余談ですが、最近になってまた、
「今の税理士に相談しにくい」
という相談をお受けすることが
多くなってきました。
なんだか、社会全体で
【税理士としての在り方】
を問われている
気がしてなりませんね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・役員報酬を設定する際、
【まずは生活費の見直しから
進めていくべきである】
と言える。
・夫婦で生活をしている場合、
【その管理をどうするか】
ということもまた、
家計を考える上では重要。
・『どう管理するか』ということは、
【その夫婦の価値観に応じた
決定をした方が、結果として
夫婦の関係も円滑なものとなる】
ものではないだろうか。
・そして、役員報酬を決定する際は、
法人において手を尽くせる節税策を
最大限考慮し、
【トータルで見て法人と個人で
手元により多くのお金が残る方法】
を模索したいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。