2022年12月21日個人の節税においては【着地点の予測】を慎重に
今日は朝から連続で4件のご面談(!)
なかなかハードでしたが、
なんとかやり遂げてプチ達成感です(笑)
さて、本題です。
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■先日からの記事の中で、
個人事業主の節税について
お話をさせていただいています。
その中でも、
【現金を使う節税については
12月31日までに対策をするべきである】
ということもまた
述べさせていただきました。
今日もそれに続くお話として、
大きな税対策として大切なこと
について、ポイントを詰めて
いきたいと思います。
■個人事業主の場合において、
大きく税が変わってくるものとしては、
主に
【小規模企業共済】
と
【経営セーフティ共済(倒産防止共済)】
の2つが考えられます。
小規模企業共済については、
『退職金の準備』とも言えるもので、
積み立てた金額が所得控除
(事業所得を計算した後の
経費となるもの)となり、
積立額に対する税率分だけ、
税金が下がるというもの。
■そしてこれを
【退職などの事由が生じたタイミングで
解約すれば、退職金として戻ってくること
になるため、
退職所得として
かなり税金が優遇される】
というもの。
したがって入口でも節税をし、
出口においても、大きな税的な
メリットがあるというのが
この『小規模企業共済』なんですね。
■次に、経営セーフティ共済については、
これも仕組みとしては
小規模企業共済に似ている部分があり、
違う点と言えば、
【小規模企業共済は
事業所得を計算した後の
所得控除で経費化していくものの、
経営セーフティ共済については、
事業所得の経費として
経費化していく】
ということになるんですね。
要はいずれも経費なんです。
広い意味で。
当然、事業所得の経費ですので、
【その積立をした分
事業所得が少なくなり、
その分税負担が少なくなる】
というもの。
■ただ注意が必要なのが、
戻ってくる場合について、
倒産防止共済はマックスで
月20万円を積み立てることができ、
最大800万円まで
その積み立てが可能なんですね。
そしてこれを解約しようとする際は、
40ヶ月を超えると満額
戻ってくるのですが、
これは全ての解約となりますので、
【全額が収益として計上される】
ということに。
■したがって毎年
【少しずつ経費化された
結果として蓄積された収益が、
ドカンと解約時に乗ってくる】
ということなんですね。
仮に満額の800万の積立をしていて
それを解約したとしたら、
その800万がまるまる現金として
返ってくる一方、その800万円が
収益化されるわけですので、
大きな税負担となるというわけです。
したがって
【倒産防止共済については、
入口(積立時)と出口(解約時)
についての戦略を十分に練って、
その積立をすべきものである】
と言えます。
■いずれにせよ、小規模企業共済も、
経営セーフティー共済も、
【積み立たタイミングで
経費化でき、節税できる】
ということは共通しています。
しかしながら、
今年の税負担が少ない状況であれば、
小規模事業企業共済にせよ、
経営セーフティ共済にせよ、
これを減額するのが得策でしょう。
そして両者とも、『減額するのは
自由』とも言える状況なんですね。
したがって、
年末が来る前の早い段階で、
当期の利益を予測し、
上手に小規模事業共済や
経営セーフティ共済を
コントロールすることにより、
有意義な税金対策ができるというもの。
■今日は現金を使う節税の中で、
その効果が大きくなるものである、
小規模企業共済と
経営セーフティー共済について、
その有意義な攻め方を
見てきました。
そして、もし経営セーフティ共済や
小規模企業共済に入っていない
人の場合は、
【12月の最終銀行営業日までは、
駆け込みでその払い込みが可能】
ですので、
場合によっては、
税金が出ている局面において、
この両者の積立を検討することも
考えられる対策と言えますね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・小規模企業共済にせよ
セーフティ共済にせよ、
【積み立てた金額が経費になる】
という点は共通している。
・異なるポイントとして、
小規模企業共済は原則として
退職して戻ってくるものであるため、
退職所得としてもらう際の
税務優遇も優れている
ということが言える。
・一方、経営セーフティ共済は、
戻ってきた際は全額事業所得の
『雑収入として収益化される』ため、
その税負担が大きくなる
と考えておくべし。
・いずれにせよ、
12月までの状況を見て、
まだ小規模企業共済や
経営セーフティ共済に
未加入である状況であれば、
場合によっては、
【前払いをすることにより、
大きな積立をし、
今年の税金を少なくする
方法を考えてみるのも
対策の一つである】
と言える。
・しかしながら、
経営セーフティ共済については
その解約時の収益がドカンと
乗ってくることも総合勘案し、
有意義な節税対策を
心がけたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。