2024年2月23日個人事業主の節税は【税率の高低差】を利用する!
さぁ、今日から三連休!
連休は「連なった休み」と
表現されるわけですが、
休みは「仕事以外の日」と換言することも
できるでしょう。
要は、「自由に時間を使える日」という
表現もできそうですね。
この自由な日こそ何より充実させて
過ごしていくということが、
大変重要であるように思っている次第。
私はもちろん・・確定申告に打ち込む
三連休となります笑。
なんだか全く説得力のない冒頭となって
しまいましたが…
気持ちを改めて今日の本題です。
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■2月も終わりに近づき、
確定申告も早いもので、
中盤に差し掛かっていく
というところです。
と書きながら、まだ開始して1週間なので
決して中盤とは言えない気がするのですが、
感覚として中盤どころか、
後半に入っているような感覚
になっています。
そんな中、確定申告の確定(変な表現ですが)
が着々と進んでいるわけですが、そんな中
【確定申告の際に注意すべきこと】
について、今日はお話をさせて
いただきたいと思います。
■個人事業主の方については、
【確定申告により所得税や住民税、
個人事業税などが確定】
してきます。
その中でも所得税については
『超過累進税率』といわれる制度で
【所得が高くなればなるほど
高い税率になってくる】
というもの。
<国税庁HP-所得税の税率>
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
そうなると必然的に、事業所得の所得が
増えれば増えるほど高税率となり、
【所得税が高額になってくる】
ことが想定されます。
そのような前提に立った際、
【今年の確定申告において
手を打つべき内容が変わってくる】
というところなんですね。
■よくある例としては、
来年度に法人成りを検討しており、
このことから来年度の個人事業の稼働は
数ヶ月ということで、
【今年度に比べ来年度の方が、
事業所得の所得が小さくなる】
という状況。
そのような前提に立った際、
【今年の確定申告に関しては所得が
上がってくる】
ことになりますので、上述した所得税の
超過累進税率から考えると、
【高額の所得税になる】
ことが見込まれます。
しかしながらその一方で、
翌年度に関しては法人成りとなりますので、
【数ヶ月分しか所得が上がってこない】
ということになり、
【所得としては小さな金額になる】
ことが見込まれるところ。
■当然、法人成りをして役員報酬を
もらっていくということになると、
その役員報酬に対しての所得税も
かかってくるわけですが、
役員報酬は法人の設立の際に
額をコントロールすることが
できますので、
通常の場合、
【今年ほどの個人全体の所得は
上がってこない】
というところでしょう。
そのように考えた際、
当然今年の方が高税率になるわけですので、
【なるべく今年の所得を小さくしたい】
というところなんですね。
■そのような際において、
上述した法人成りうんぬんの話は除いて、
【今年の所得が大きくなり、
来年度の所得が小さくなる見込み】
であれば、
何かしらの経費や所得控除を作り、
【所得を小さくする】
ということを考えると良いかもしれません。
具体的には、
倒産防止共済(経営セーフティ共済)
の年払いをして、
【一時的に大きく経費を作る】
ということが有効かもしれません。
これについては、現に私の顧問のお客様
についても提案をさせていただいて、
実際にこの倒産防止共済の前納を
マックスでしていただいたことで、
大きく経費を作ることができて、
税率が低くなり、
【結果としての所得税などが小さくなった】
ということがあります。
■そしてそのお客様については、
翌年度においては
【個人事業の所得が今年度と比べて
縮小する見込み】
ですので、そのような背景を考えた際、
【今年度にあえて倒産防止共済の
前納をしていただいた】
というところだったんですね。
■その他に検討すべきこととして
【貸倒引当金の計上】
もあります。
『貸倒引当金』とは
読んで字のごとくなのですが、
青色申告をされている個人事業主の方が、
【売掛金などの債権が貸し倒れた際に、
万が一を想定して経費を引き当てる】
ことができるという性質のものなんですね。
基本的に個人事業の方については、
(一般的な業種においては)
期末の売掛金や未収金などの残高について
【5.5%の貸倒引当金】
の計上ができます。
■そしてこの貸倒引当金は、
計上した翌年度において
【今年度経費化されたものと同額が、
来年度収益化される】
ことになるのですが、
もし今年度において高税率になるようであれば、
あえてこの貸倒引当金を経費化し、
【翌年度低税率になった段階で
これを戻し入れる(収益にする)】
ことにより、今年度の経費が高税率のタイミングで
作ることができるため、
【その分経費が増える】
ということになります。
■基本的にこういった手法は
『納税の繰延』に過ぎないのですが、
今年度と来年度において税率に高低差が
出るとなると、
【高税率のタイミングで
経費にした方が良い】
という考えになりますので、
あえてそのような選択をすることを
考えることが重要です。
■法人と違い、個人については、
上述してきたような
【所得税の超過累進税率の考え】
が根底にありますので、しっかりと
【高い税率のタイミングで
経費や控除を利用】
して、極力所得税を少なくし、
【経営に回せる現金を手厚くして、
その現金を本来的に必要な事業投資に回す】
ことを検討されることをオススメします。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・所得税については、
超過累進税率という考えから、
【高所得になると税率が高くなる】
という性質が見て取れるもの。
・そのように考えた際、
【高税率のタイミングでなるべく多くの
経費や控除を積み上げる】
ことにより、
【税額軽減の効果も大きくなる】
ことが考えられる。
・今年度と翌年度において、
上述した
【所得税の税率の高低差が
あるような状況】
であれば、
【高税率のタイミングでより
多くの経費や控除を乗せる】
ことにより、所得税などの軽減を
試みたいもの。
・上述したことを念頭に置いて、
【合法的に上手に税金を少なくする】
ことにより、経営に投下できる現金を
手厚くし、
【本来的な経営資源としてのその現金を
事業に投下する】
ことができるよう、戦略的に税務の対策を
検討してみてはいかがだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。