2024年2月29日物販において注意したい【売上と仕入と在庫】のこと
あっという間に2月も終わり。
とは言え、以前も書かせていただきましたが、
今年は2月が1日多いということが、
確定申告においてはかなりの救いです笑。
さて、今日は雨模様ではありますが、
気持ちは晴れ晴れと、本題です。
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■個人事業主の確定申告において、
【利益の数字と実際に残っている現金が
違っていることが少なからずある】
ということを以前の記事で書かせて
いただきました。
この中でも特に物販をされている事業者
の方については、
【在庫の面で、手残りのお金と
実際の利益との差が生まれる】
ということが少なからず見受けられる
というものです。
そのカラクリとして、在庫とはつまり、
【仕入のマイナスの概念】
であるから、ということが。
■どういったことかと言えば、
会計や税務のルールとして、
【売上と仕入は直接・個別的に
対応している必要がある】
ということがあります。
つまり、
【売上が上がっているものしか
仕入として認めない】
ということなんですね。
ただ、通常の場合、仕入をして
その仕入れたものが売れるという流れ
なわけですので、
【当然仕入れの商品が
残っているという状況】
になるはずです。
■そんな中で、売れたもの…
つまり
【売上高として上がっているものしか
仕入として考えない】
ということであれば、12月31日現在で
売れていない仕入に関しては
売上が当然立っていないわけですので、
その部分について
【在庫としてカウントし、仕入高から抜く】
ということになります。
具体的には『期末商品棚卸高』という
勘定科目を用いて、
【間接的に仕入高から
マイナスするような経理】
をします。
そのことにより、
【売上と仕入の辻褄が合う】
ことになるわけです。
■そのような物販において
注意が必要なのが、年の途中においては
【売上の入金額をもって、
売上高としている場合】
なんですね。
当然、売れてすぐ売上金額が入ってくる
というものではなく、
通常の場合、Amazonや楽天などの
通販サイトを通じて売れたものが、
【数日後、数週間後に入ってくる】
というものでしょう。
そうなると、入金時に売上計上して
いる状況であれば、例えばですが、
12月末に入金されたものについては
当然12月末までに売れたものではなく、
【場合によっては11月に売れたもの】
かもしれませんし、また場合によっては
【12月1日から12月15日位
までの間に売れたもの】
かもしれません。
■つまり、
会計や税務を考える上では、
入金時に売上計上をしている場合、
その年末の状況に応じて
【売上計上されていない部分を
売掛金として計上しなければならない】
ということになります。
上述した例でいくと、
年末に入金されたものが12月1日から
12月15日までの分だとしたら、
会計帳簿の売上に上がっているのは、
【年末入金分の対象期間である
12月15日までの売上しかない】
ということなんです。
■そうなると、その後の
【12月16日から12月31日までの
売上も計上すべきである】
ということになります。
そして、当然売上を計上するわけですので、
【それに対応する仕入も
計上する必要がある】
ということになりますよね。
つまり、最終的に在庫をカウントする
わけなのですが、
【売れたものに対応する仕入が適切に
残るように在庫を計上しなければならない】
ということも意識しなければなりません。
■場合によっては、
運送中であったり、
通販会社の倉庫に入ったままであったり、
などということが考えられるかと思います。
そうなると、自分の手元に商品はないものの
売れてはいないわけですので、
このような
『手元にない商品で運送中のもの』
であったり、
『倉庫に入っているもの』についても、
【在庫としてカウントしなければならない】
ということになるわけですね。
こういった点については、
税務を考える上でかなり大切なことに
になりますので、
こういった本質を見失わずに
【売上の計上と仕入計上、そして
在庫のカウントを徹底】
するようにしましょう。
■というわけで今日は、
【利益と実際の現金のズレ】
ということから、
【物販をされている事業者の方
についてのよくある具体的な例】
について見てまいりました。
こういった
【会計や税務の原理原則を把握し、
適切な会計処理をする】
ことにより、的確に損益を把握し、
経営分析にも役立てながら、
有用な経営の次なる一手を模索して、
経営の改善を検討してみては
いかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『仕入れて売る』という
物販をされている事業者の方については、
【売上と仕入が直接・個別的に
対応する必要がある】
ということを把握しておきたいところ。
・そのような際に、
年中において入金があったタイミングで
売上計上している場合は特に、
【売掛金の計上や仕入においての
買掛金の計上、そして在庫の計上を
適切にする】
こと大切である。
・在庫に関しては、
【仕入高を間接的にマイナス】
することにより
売上との対応関係を適切にするもの
であるため、
【売上と仕入と在庫が
直接・個別的に対応する】
ということ適切に把握し、
その計上においては
細心の注意を払いながら、
正確な会計処理をすることを
心掛けてたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。