2024年7月19日【個人と法人を分ける効果】と最も大切にすべきこと
今日は丸一日研修を受ける日。
日頃の業務に打ち込んでいると、
どうしてもこういったインプットの機会を
蔑ろにしがちなものですが、
より良いサービスを目指して、インプットも
しっかりと実施して、
アウトプットにより、お客様にそれを還元
できるよう、取り組みたいものです。
…ただ、研修は夜までなので、
かなりの気合いが必要です笑。
さて、本題です。
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■以前の記事の中で、
法人の決算において、
次期の役員報酬の決定をしていく
というお話をさせていただきました。
<2024年7月7日結局のところ役員報酬は
「いくらもらいたいか」が最重要>
https://muratax.com/2024/07/07/7912/
その一つの論点として、
『法人と個人の税負担』のことがある
ということも併せてお伝えをしたところ。
今日もそのことに続いてお話をして
いきたいと思います。
■基本的には法人一本で進み、
その法人から自分に対する役員報酬を取る
ことにより、法人から個人へお金を移すこと
になります。
しかしながら、場合によっては、
個人事業と並行してマイクロ法人としての
法人の運用をすることもあるでしょう。
そのマイクロ法人の目的としては、
社会保険料を削減するということなんですね。
そういった目的のマイクロ法人設立
ではあるのですが、
場合によっては、個人事業と法人
(マイクロ法人以外の法人)を並行して
走らせるということも考えられます。
■どういったケースかと言えば、
法人と個人でそれぞれ別の事業を営んでおり、
個人事業は個人事業の確定申告を、
法人は法人税などの確定申告を
それぞれ行うということなんですね。
この前提として、
【業務が明確に区分されていること】
が必要となります。
当然売上の区分はもちろんのこと、
経費に関しても明確に区分をしておく
必要があると言えるでしょう。
ただ、法人と個人が隣接した業務であれば、
経費の配分は思いのほか難しいことも
考えられます。
しかし、個人と法人は全く別人格ですので、
この経費の区分を明確にしないことには、
税務上、適切ではない状況となってしまう
ということに。
■そのような中で、個人事業も同時に走らせる
ことのメリットの一つとして、
【(最大で)青色申告特別控除の65万円を
使うことができる】
ということが考えられます。
仮にすべての事業が法人であれば、
この65万円の控除は当然ないのですが、
個人事業としての事業を営むことにより、
最大65万円の青色申告特別控除が使える
ということは、税負担においてもかなり
メリットですよね。
■その他、個人事業と法人に明確に
区分けすることにより、
課税売上高がそれぞれ少なくなりますので、
場合によっては、
【消費税の免税事業者のままでいること
ができる】
ということも考えられます。
■もちろん、
インボイスの登録をして課税事業者を選択
すればそこは関係なくなるわけですが、
そうでないにしても、
この消費税という面でのメリットは
思いのほか大きいかもしれません。
そのような点はあるのですが、
大前提として、上述したような法人と個人の
売上はもちろんのこと、
経費の分割を明確にすることが
必要となります。
また税理士に依頼する場合は、
個人と法人それぞれの確定申告の費用が
かかってくるということも隠れた支出
と言えるかもしれませんね。
■そして何より、この個人と法人を並行して
走らせることは、
その都度これは個人の経費なのか法人の経費
なのかということを考える必要があるため、
その考える時間の積み重ねが思いのほか
大きくなり、
経営に費やす時間を奪ってしまっている
ということも考えられるかもしれません。
■もしそのような状況であれば、
その時間を有効活用することにより、
その税金などの負担が浮いた分、
追加の売上高や利益が見込めた可能性
もあるとも考えられます。
つまり、個人事業と法人に関しては、
税負担のほか、経営に及ぼす影響をも
トータルで勘案し、
経営として最適な解を求めることが
重要であると言えるわけですね。
■いろいろ述べてきましたが、
法人と個人を同時に走らせる場合においては
上述してきたようなことを念頭に置いて、
経営において真に有用な判断をして
いきたいものです。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・事業を営む際に、
場合によっては個人事業と法人を同時に
走らせることが考えられる。
・その目的としては、
法人と個人の事業内容を明確にする
ということのほか、
個人と法人を二つ走らせることにより、
税負担を分散するということもまた
考えられる。
・この個人事業と法人を分ける際は、
明確に売上と経費を分類する必要があるため、
その取り扱いには十分注意する必要がある
と言える。
・大切なのは、
個人事業と法人を走らせることによる
税負担の軽減のほか、
そのことにより余計な認知を奪われて
経営においての思索をする時間を奪われる
ことにより、
真に得ることのできる売上高や利益を
逃してしまっている可能性をもトータルで
考えて、
経営者として、経営においての最も有用な
真の判断をしていくことである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。