2024年11月21日【あえて完璧を目指さない】仕事の考え方
今日は面談を経て、夕方に歯医者さんへ。
今年は歯の治療代が少ないとは言えない額に
なっていますので、
医療費控除を見据えて、今年にできることは
今年のうちにしておきたいところです。
医療費控除は足切りが10万ですので、
今年と来年でそれぞれ10万で切られるより、
単年度で10万だけの足切りの方が良いから
という判断になります。
このような例は少なくないと思いますので、
もしそのようなことに該当しそうでしたら
医療費控除の対策も心掛けると
良いかもしれません。
さて、本題です。
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■いろいろな経営者の方とお話をしていると、
 どうしても本業に追われてしまい、
 経営に関する思索をする時間が取れていない
 ということを見聞きするような感覚です。
それは当然と言えば当然のことで、
 本業の仕事に関しては、基本的に自分自身
 が際限なく生み出していく仕事であり、
 またやり抜いていく仕事であり、
 
 さらには品質向上を目指していく仕事
 であるため、
 決して終わりがないものと言えるのでは
 ないでしょうか。
■そのような終わりのない仕事を延々と
 やっていては、当然経営の思索をする 
 時間など取れないというもので、
 場合によっては、その思索をしないこと
 により自転車操業的に売上や利益を
 上げ続け、
 同じような形で経費の支払いや納税に
 終始するということになってはいない
 でしょうか。
 大切なのは、経営においての根底を考え、
 そもそも現状のやり方で良いのかという
 ことを適宜適切に考えていくことでしょう。
■そのような中で考えないといけないのが、
 上述したような
 
 【経営においての本業に時間を費やす 
 ことについて】
 
 なんですね。
 どうしても自らの専門領域の仕事ですので、
 それぞれの分野でいわば完璧を目指して
 仕事をするということが普通かも
 しれません。
 しかしながら真に大切なのは、お客様
 にとっての本来の商品やサービスの品質は、
 『本当にその完璧の度合いが求められて
 いるのか』
 ということなんですね。
 我々税理士の場合においても、
 場合によっては完璧主義を目指すことにより、
 お客様にとって弊害を生んでいる
 ということも少なからず考えられます。
■例を挙げれば、
 最近出てきたインボイス制度について、
 当然のことながらインボイスにおいて、
 相手方の請求書や領収書に登録番号が
 載っているか、
 また税率や税額の記載があるかということを
 確認して、会計処理をしたり、
 また場合によっては、電子帳簿保存法の規定に
 原則通り則り、電子データを保存していく
 ということが必要となります。
■当然、法的に決められていることですので
 これを厳守するというのは大原則であるの
 ですが、
 これを完全に守っているばかりに、
 経営においての弊害が出ているということも
 念頭に置いておかなければならないでしょう。
  
 
■もっとも考えられるのが、そういったことに
 労力を費やすことによる人件費の増加である
 と言えます。
 こういった法的な対応をするために、 
 従来の数倍の時間を費やすことが想定され、
 それにより結果として人件費がかさんで
 いくということはないでしょうか。
 また場合によっては、そういった法制度に
 対応するために、新たなシステムを導入して、
 そのシステム導入費用もまた多くかかって
 いるということもあり得るかもしれません。
■しかしながら、
 もし少々法をはみ出た際にどのような影響が
 あるのかということを知っておくべき
 でしょうし、
 もしその影響が小さいものであれば、
 そんなに気にせずに、実務を進めても
 良いのかなという感覚です。
 実のところ、インボイス制度については、
 税務調査の際もそこまで厳密な調査をしない
 ということを明言しており、ある程度の
 大枠さえ捉えた会計処理と税務申告をして
 さえいれば、
 そこまで怖がることはないのかなという
 実情があります。
 (決していい加減にやってもいいという意味
 ではないので、念のため。)
■また、そのような大枠を捉えている前提で
 税務調査の際に仮に詳細な部分を突っ込まれ
 たとしても、
 その消費税の額にするとそこまで大きな額に
 ならないということもまた想定されますので、
 そういった点においては影響は少ない
 と言えるでしょう。
 
 また電子保存法についても、現在においては
 簡単に言えば、その電子帳簿保存法に
 対応し得る事務能力がない企業については、
 従来通り紙での保管で良いということと
 されています。
■もちろんこういった点においては、
 経過措置で、そのうち厳しくなることは
 想定されるのですが、
 それは厳しくなった際に考えれば良いという
 もので、
 現段階のそのような政府の考え方
 においては、そこに良い意味で甘んじて、
 完璧を目指さないこともまた、大切である
 と言えそうです。
■上述したように、完璧を目指さないという
 ことはすなわち、
 従来100%を目指していた品質を、
 70〜80%にキープして、その粒度で仕事を
 していくことにより、
バランスを取っていくということになります。
 当然、その70〜80%の品質で商品やサービス
 を提供した際、お客様が不満を感じる
 ようであれば、
 そのパーセンテージは改善しなければ
 なりませんし、そのあたりの多少のさじ
 加減は必要かなというところ。
 ただ、もし自己満足で完璧主義となって 
 しまっている場合、
 その経営者としての態度は見直すべき余地が
 あるのではないかと私は感じています。
 
■いろいろ述べてはきましたが、仕事においては
 完璧を目指すことが正ではなく、
 そのような形であえて完璧を目指さずに
 程よく経営全体のバランスを見て時間配分や
 労力の配分をしていくこともまた大切である
と言えるでしょう。
 そのようなことを念頭に置き、経営全体を
 今一度見直し、経営において真に大切なこと
 を再度考察してみてはいかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・経営者としてその専門分野の仕事は、
 「終わりなき旅」と言うべきものである 
 ため、そういった思考に入らないように
 注意したいもの。
・そのようなことを脱するためには、
 あえて完璧にしようと思っていたものを、
 7、8割程度の完成度で進めることを心掛ける
 ことも大切であるかもしれない。
・大切なのは、お客様がそこに不満を感じて
 いないかどうかを的確に察知することであり、
 その7、8割の品質でお客様の満足が十分に
 得られているとしたら、
 場合によっては、それ以上に手を入れる必要
 はないのではないだろうか。
・そのような視点を持ち、経営者として的確に
 経営全体を捉えて、
 経営の思索をする時間を適切に設け、経営を
 効率よく上向きに進めていけるように、
日々の経営の行動を見直したいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。






