2024年12月14日【製造や建設】においての「原価の考え方」
昨日は朝からかなりの睡眠不足で
ほぼ一日中頭がぼーっとしていたのですが、
今日はしっかり眠ることができ、
かなりスッキリとした朝を迎えることが
できました。
もう12月も半分が終わろうとしている
ところですので、
さらに加速して様々なことに
取り組んでいきたいと思います。
さて、本題です。
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■先日の記事の中で、
経費には3つの種類があり、
その中で原価と費用についてのお話を
させていただきました。
<2024年12月4日節税の王道:
【費用の未払計上】について>
https://muratax.com/2024/12/04/8429/
今日はその中でも原価のことについて
注意すべき点を見ていきたいと思います。
今日の内容としては、外注費が伴ってくる
製造業や建設業などについてのことに
なります。
■こういった製造や建設に関しては、
売上も大きくなり、それに伴う外注費も
大きくなることが少なくありません。
そして、案件によっては単価が大きなもの
もありますので、この売上を計上する
タイミングには特に注意する必要がある
と言えます。
具体的には、その製品の製造が完了したり、
建設工事が完了したタイミングをもって
売上高として計上する必要があるという
ところです。
■ここで原価の性質を思い出して
みましょう。
原価とは、
【売上高と直接個別的な対応を
もっているものに限定】
されます。
つまり、売上高が上がっていれば、それに
伴う原価も上がってくるわけですし、
逆に売上高が上がらない(製品の完成や
工事の完了が翌期の場合)については、
原価の計上はできないことに
なるわけですね。
■建設業会計の場合は、
完成していない工事ということで
『未成工事支出金』などとして
計上がされます。
その他の製造業などの場合は、
たとえ外注費としての支払いが
あったとしても、
その支払った外注費に繋がる売上が
翌期に計上されるとしたら、
それは前払いということになり、
その事業年度の経費とはカウント
できないということになります。
この外注費という項目が、
今回の場合の原価に相当するわけですね。
■よくある勘違いが、
売上は翌期に計上するものの、外注費は
その支払いが終わったということで、
当期の経費として計上するということ。
これは売上が上がっていないにもかかわらず
原価だけが計上されてしまっているので、
税務のルール上NGとなります。
■さらには、
売上が上がっていないにもかかわらず
原価だけが上がっていることに
なりますので、
経費が多く上がってしまっている
ことになり、
結果としての納税も少なくなってしまう
ことになるわけですね。
■こういったことについては、
支払いが終わっているか、入金があって
いるかで経費や売上の判断をする
のではなく、
必ず製品の完成や工事の完了がされた
タイミングをもって売上高として計上し、
その個別の案件に対しての外注費など
原価がそれに紐付く形で計上されるという
ことを明確に意識しておくように
しましょう。
こういった点を蔑ろにして、
ただ単に入金ベースや支払ベースで
売上や原価を把握しているようでは、
結果として大きく誤った経理処理と
申告をしてしまうことにも
なりかねません。
■というわけで今日は、
製造業や建設業などにおいてよくある
誤りとして、またその誤った際の
ダメージが大きなものとして、
原価のことについて見てまいりました。
こういった知識をしっかりと携えて、
決して誤ることのないように原価の計上を
心掛けるようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・建設業や製造業においては、
その工事の完成や、製品の完成をもって
売上高を計上することとなる。
・それに伴う外注費などの原価については、
その個別の案件についての売上高が
計上されて初めて、その計上が
できるものと心得ておくべし。
・入金がされているから、支払いがされて
いるからという理由で、売上や原価に
なり得るものではないため、
その点には十分注意をして、
また、適正な会計処理と納税を意識して、
決して誤ることのないように、
会計処理と申告書の作成を進めたい
ものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。