2025年7月11日【真の利益の意味】と「求められる経営」について
今日は金曜日で週末ですね。
今日は週末ではあるものの、
私自身は、税理士の研修会に終日参加
していました。
丸一日の研修だったのですが、
ここまでがっつりした研修会は
久しぶりで、
随分脳が疲れたなという感覚です。
とはいえ、また新たなインプットも
できましたので、
しっかりと実務に活かしていきたい
というところです。
さて、本日の本題です。
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■商売をするにあたって、
利益は経営の源となるものである
と言えます。
もっと言えば、利益というのは
現金を表すともいえ、
現金が増えないことには
商売は成立しないというものですよね。
■では、利益はどのようにすれば
増えるのでしょうか。
これは、過去の記事でもたびたび
書かせていただいていることでは
あるのですが、
利益は売上と経費の差額として
計算されます。
<2022年4月18日利益の仕組みから見る
【粉飾の手口】>
https://muratax.com/2022/04/18/5115/
<2021年4月25日【利益の本質】に
ついて考えてみる>
https://note.com/muratax/n/n35728dcefe64
■そうなると、売上を上げるか
経費を下げるか、
またその両方を実現するかという
選択しかないということになりますよね。
場合によっては、経費を少し増やして、
その反動で売上を上げるということ、
また、売上をあえて少し下げて
経費を大きく下げるということも
選択肢として考えられるかもしれません。
■ただ、ここには資金繰りの観点から
落とし穴があるということも
意識しておかなければなりません。
上述してきたことは、現金商売であれば
そのままそれが正解となるのですが、
いわゆる掛取引がそこに介在している場合、
必ずしもその通りにはならないので、
要注意です。
■例えば、仕入れをして売るという
物販のビジネスを考えるとしましょう。
現金で仕入れて、これを売ろうとする際に
得意先との関係で、これが売掛金として
翌月に入ることを考えます。
仮にですが、100円で仕入れて
300円で売るとします。
そうなると、100円は先行して出ていく
一方で、300円は翌月に入金されることに
なりますので、
まず、この100円の出所を確保すること
が必要となります。
これがいわゆる「運転資金」であり、
極力この運転資金は極小にしていきたい
というところなんですね。
■そのように考えると、
どのような方策があるでしょうか。
まず第一に、仕入れを現金払いしている
状況であれば、
これを買掛金として翌月に支払うように
してもらう
というのがまず一つの方策でしょう。
■その次に売上に関しては、
売掛金の状況ではなく、現金で即時に
受け取るようにするということも
また、考えられるかもしれません。
もっと言えば、売れる前に前受金として
代金を前もって頂戴し、
それが入って初めて仕入れをする
ということになると、
そもそもの運転資金の問題が
発生しないということがわかりますね。
■こういったことに関しては、
美容業界などでよくある「回数券」も
似たようなものかなというところ。
回数券に関しては、まだサービスの提供を
行っていないにも関わらず、
例えばですが、10回の回数券を販売し、
1枚の回数券を付けて、
11回分のサービス提供をすることを
約束するというもの。
■これが回数券なのですが、
この回数券を10回分前もって
買ってもらうことができれば、
本来の単価の10倍でこれを販売する
ことができ、
なおかつこれは前受金として
もらうことができますので、
資金繰りにおいては大きな効果が
あるというものでしょう。
■そして、これは想定しているか
どうかは別にして、
回数券の未消化分が「埋蔵益」として
売り手側の収益に変わるということも
考えられます。
つまり、回数券を買ったものの、
これを利用しないお客様が
いらっしゃった結果、
結果としてサービス提供をしていない
にも関わらず、
回数券が売れているという状況…
これを埋蔵益と呼ぶわけですね。
■こういった埋蔵益の論点に関しては
良いか悪いかという話は別として、
資金繰りを改善するため運転資金を
見直した場合、
こういった点に着目することは
大変重要であることと考えます。
■そもそも、仕入れて売るとなると、
どうしても仕入れが発生してしまうので、
利益率はその分少なくなってしまう
というものでしょう。
そのようなことから考えると、
この物販という形以外で隣接した
ビジネスを組み立てるということもまた、
資金繰りの改善とともに
経営の改善にもつながるかもしれません。
■こういった点において大切なのは、
【常に経営の全体を俯瞰して、その時に
あった最適解を探り当てること】
なんですよね。
経済や社会の状況は刻一刻と
変化していますので、
経営も当然のことながらこれに合わせて
変化していかなければならないという
ものでしょう。
■特にここ最近はAIの台頭などにより、
従来の常識が大きく覆されて
きています。
そのような環境の変化をマイナス面
ではなく、好機として捉えて
経営を前向きに見据え、
常に最適化を目指した経営の改善を
探っていきたいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・商売において大切なのは
利益を出すことである。
・利益は経営の継続のために
なくてはならないものであり、
もっと言えば現金の増加こそが
経営の要であると言える。
・この現金を増加させるためには、
先行投資は極力少なく、
運転資金が少ないようにしたいところ。
・経済や社会の流れは刻一刻と変化するため、
自社の経営もその流れにうまく乗せ、
常に経営の最適化を目指して
経営の在り方を模索していきたい
ものである。
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今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。