2026年1月4日複数事業は【部門管理】を
早いもので、年末年始も一般的には今日が最終日ですね。
弊所においては、明日月曜日まで年末年始の休暇となりますが、
私はすでに通常業務に入っているところです。
これから3月16日までは、年末調整や確定申告などの業務が重くのしかかってくることから、
精一杯時間の効率化と業務の生産性向上を意識して、取り組んでいきたいところです。
さて、本日の本題です。
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先日の記事の中で、予算を組むことの重要性について書かせていただきました。
<2026年1月2日新年こそ【予算の策定を!】>
https://muratax.com/2026/01/02/9783/
今日もそのことに似たようなお話を、続けていきたいと思います。
補助科目で「内訳」を可視化する
予算を組む際に意識したいのが、勘定科目ごとに補助科目をつけるということです。
要は、その科目ごとの詳細を把握していくということですね。
補助科目の例として、最もわかりやすいのが「銀行口座」です。
銀行口座をA銀行、B銀行、C信用金庫などという区分けをして、
それぞれの普通預金という科目の中の補助科目を設定して、残高や動きを管理していくわけですね。
このことを補助科目と呼んでいて、損益においての支払手数料や通信費においても、
それぞれの項目を細分化することにより、詳細なその科目の内訳が把握できるということになります。
複数事業を営んでいる場合の落とし穴
そして今日の論点としては、【複数の事業を営んでいる場合】です。
例えば飲食店と物販を営んでいる事業者を、例にとってみましょう。
飲食店と物販に関しては、全く異なる業態であることから、
それぞれの損益を把握しないことには、経営判断を誤ってしまうことにもつながりかねません。
このような場合に、上述してきた補助科目を設定するということを考えると、
勘定科目の細分化としての項目の区分けはできるものの、
一目見たところでその部門の損益が、パッと見たときにわからないということのイメージがつくでしょうか。
どうしても補助科目となると、そのすべての項目を開いたとしても数字の羅列をされているに過ぎず、
飲食店と物販の補助科目をそれぞれの売上と経費に設定していたとしても、パッと損益を見ることができないというのが難点なわけです。
部門管理という選択肢
そのような際に活用したいのが、【部門】というもの。
部門については、補助科目とは全く異なる概念で、
勘定科目は同一のものを使うのですが、
例えば通信費については、
飲食店の通信費、物販の通信費といった区分けをすることになります。
補助科目と徹底的に違うのは、
勘定科目は同一であるものの、部門の切り替えをすることにより、その部門単体での売上と経費と利益を見ることができるということです。
よくある導線ミスとして、補助科目でこの部門管理をしようとするケースがあるのですが、
これだとどうしても部門ごとの損益をパッと把握できるという面では難しくなってしまうので、注意するようにしたいところ。
部門管理のデメリットと向き合う
そして、この部門管理はそういったメリットがある一方で、
ちょっとしたデメリットもあります。
そのデメリットとは、【共通に発生する経費】をどう振るかが難しい、ということです。
これには、大きく分けて2つの方法があります。
まず一つ目は単純明快で、
飲食店にも物販にも共通して発生しているような、
例えばホームページの費用や税理士の顧問料などについて、「共通部門」としてどちらの部門にも振り分けずに、
単一で把握していくという方法です。
そしてもう一つが、
この共通費に属するものを飲食店と物販に、
「何かしらの合理的な基準」で配分していく方法。
一つ目の共通費の弱点としては、飲食店と物販について、確かに単体の利益を表せているものの、
そこに共通の経費が反映されていないため、全体を見たときに経営分析をしにくいという点があります。
そして、二つ目の飲食店と物販それぞれに経費を配分していくという方法においては、
どうしてもその配分基準を明確にすることが難しいため、
また明確にしたとしても、毎月その経費の振り分けをすることに、かなりの労力を要するということにもなるんですね。
このように、それぞれに一長一短あるのですが、方法としてはこのような区分けをすることが、有用であると言えるでしょう。

実務的に多い「共通部門」という考え方
なお、弊所の顧問のお客様において多いのは、
全体の経費として共通部門を設定している方法かなというところです。
こうすることにより、事務的な労力は減ることが考えられるわけですし、
全体の損益を把握する際も、単体の部門の損益を把握した上で、全体の経費がこうなっていると把握をすることができますので、
そういった面では、この全体経費を共通部門の単一の部門に振ってしまうということは、
事務工数を減らしつつ、大枠を把握できる良い方法なのかもしれませんね。
自社に合った分析設計を
というわけで、今日は先日の補助科目とは異なる概念で、
部門のことについてお話をしてまいりました。
自社にとってどのような分析が最良なのかを徹底的に検討し、
経営分析に資するような会計処理の仕方を見出していきたいものです。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・補助科目は、売上や経費の詳細を把握することに優れている一方で、部門としての管理には難しさがあるものと心得ておくべし。
・部門管理においては、共通経費の振り分けが難しいため、全体に振るのが良いか、各部門に振るのが良いかということを、抜かりなく検討したいものである。
・経営の判断において、この部門の損益把握は極めて重要であるため、その基準を徹底的に検討して、明確になるような数字の取り決めを心がけるべし。
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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。






