2018年9月26日節約思考は節税にならない!?
税金を払いたくない。
どうにかしたい。
その気持ち、すごくわかります。
かく言う私ももちろんそうですので。
ただ、本当にその思考で大丈夫ですか?
今日は【節税の目的】ということについて触れることにより、
本来の目的を果たす方法について見ていくことにします。
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
1.節税とは
この話は最近よくしているものなのですが、
節税の【真の目的】とはなんでしょう?
一般的な節税の目的とは、
【支払う税金を減らすこと】。
では、税金が減れば良いのでしょうか?
抽象的なことを述べているわけですが、
「税金が減ったは良いが、結果として手元のお金は減ってませんか?」
という問いを立てることにしましょう。
節税を意識するがあまりに、
そこまで必要ないものを買ってしまったりしている状況が挙げられるわけですが、
確かに「経費を使った」ことにより、
「支払う税金は減った」わけです。
必要なものを買っていれば良いのですが、
不必要なものを買って支払う税金が減ったとしても、これは【真の節税】とは言い難い。
そういうわけで、私の定義する節税とは、
【手元により多くのお金を残すこと】
ということになります。
2.節約=節税とは限らない
1.で、節税の定義を立てて見ました。
ここで、少し話は変わるのですが、
お茶会をする場合のお皿やコップについてみていくことにします。
あなたは、お茶会をする場合、
自社のお皿やコップを使うか、
使い捨てのお皿やコップを使うか、
いずれでしょう?
私なら迷わず【使い捨て】です。
感情は一切排除し、あくまでお金の面からです。
理由として、【見えない人件費】のことがあります。
ここ最近は100円ショップもすごく充実しており、ちょっとしたものはそろいます。
お皿とコップであれば、2品ですので、
216円の経費がかかりますね。
では、自社の食器を使うとしたらどうでしょう?
自社にあるものを使うため、経費はかからない。
しかしながら、そこにはパートさん、正社員、もしくは経営者であるあなたが使い終わった食器を洗い、乾いてから収納するという手間がかかります。
時給1,000円のパートさんだとすると、
(216円÷1,000円)×60分=約13分。
13分の時間を割くと、かかってくるお金としては、使い捨てとトントンとなります。
ただ、そこには洗剤代や水道代がかかります。
さらには、パートさんが本来の業務から食器洗いという雑務に進むため、本来の業務から生み出されるであろう利益を失うわけですし、
雑務から本来の業務に戻ったとしても、当初打ち込んでいた集中力がかなり落ちることも想定されるため、本来生み出すであろう利益を下回るパフォーマンスとなることが予想されます。
そうなると、時間にして計算上13分ではありますが、
実質的にはもっと時間は少なくなる。
つまり、使い捨ての方が有利となるラインが低くなるわけですね。
ケチケチした話に聞こえるかもしれませんが、
本当に今の行動が真の節税に繋がっているか
ということを考えることは極めて重要なことと言えます。
そして、今気づいた行動に対する誤りと思えることは、二度と繰り返さないようにすること。
このことはしっかり遵守していきたいところですね。
木を見て森を見ずになっていることは結構多いもの。
しっかり全体を俯瞰して、今の行動が本当に将来の身になるのか?
ということを、考えていきたいものですね。