2020年5月30日スタートするべきは個人事業から?それとも法人から?
こんにちは。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
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■「法人を作ることにしたんですけど…」
独立開業を目指して、
相談にお見えになる方と
よくお話をするのですが、
その置かれている状況により、
判断の仕方は様々。
【独立=法人】
というイメージをお持ちの方も多いのですが、
税金や手元に残るお金のことを考えると、
それは少し早合点であると言えます。
今日は独立開業するなら、法人?
それとも個人事業?
ということについて、
お話をしていきたいと思います。
■【手元によりの多くの現金を残す】
という意味で結論づけると、
【スタートは個人事業から進めていくべき】
であると言えます。
簡単に言えば、
【法人は税金や維持費が高いから】
ということになりますね(^^)
法人について言えば、
まず法人を設立するのに
最低でも10万から30万円の費用が
かかってくること、
そしてその後法人を維持していくために、
最低でも年間7,8万円の税金がかかってくる
ということになります。
さらには、法人の申告書や決算書は
総ページで言えば、
30ページから40ページほどに
及んでくるものですので、
これを自分で作るとなると
なかなか難しいんです。
そこでかかってくるのが、
税理士の費用。
税理士の費用は、
安いところで最低10万円位からでしょうか。
■それに対し個人事業をスタートするために
どのくらいのお金がかかるかと言えば、
『0円』です。
個人事業に関しては、
全くお金はかかりません。
そして帳簿や確定申告書も、
そこまで複雑ではないため、
意外と容易に作れるものです。
容易なので、
税理士の力も必要ないということが
多いんですね(^^)
ということで、
まずスタートアップのタイミングでは
個人事業からスタートし、
その後利益が上がってきたら
法人を作る
というのが、一般的な流れとなります。
■個人事業にかかってくる税金は、
少ない利益であれば、
所得税の税率が低いのですが、
逆に利益が上がってくればくるほど
所得税の税率が青天井に近い形で
上がってくるため、
儲かれば儲かるほど
税金がかなりかかってくるという仕組み。
それに対して法人は、
利益に対しての税率というものが
大体決まっているため、
それ以上高い税金を払うということは
基本的にないわけですね。
このようなことから考えると、
利益が少なく税負担が少ない段階では、
個人事業のまま継続し、
利益が増え、個人事業のままでは
税負担が多くなったタイミングで、
法人を設立し、法人として仕事をしていく
という流れが、
一般的にはベストとなります(^^)
■その人の個人的な事情によっても
変わってくるのですが、
一般的に見て、
法人を作るタイミングとしては、
個人事業の方で
【利益が年間700から900万円ほど】
上がってくる頃かなというところ。
売上でなく、経費を差し引いた後の
『利益』が、ということですね(^^)
税金の面で言えば、
このような考えになります。
とは言え、
法人を設立することにより、
個人事業にはない魅力が出てくる
ということもあります。
例えば、
・取引先の信用度が増すこと
・スタッフの採用がしやすくなること
(これもやはり信用度の問題)
・モチベーションが上がったりもすること
などといったことも考えられます。
ですので、
必ずしも税金の面だけで決める
ということは早計であり、
いろんな面からトータルで見て、
個人事業からスタートするのか、
それとも初めから法人としてスタートするのか
ということを決めていきたいところ。
【なんとなく感覚で決める】
などと言うことは、
決してしないことですね(^^)
■そして、事業をスタートしたら、
後は決めた目標に向かって突っ走るのみ。
その中でいろいろと試行錯誤し、
失敗しない方法や成功する方法を
自らの手で見つけ出していく
ということになるでしょう(^^)
軌道に乗るまでは大変ですが、
軌道に乗ってしまえば、
なかなか楽しいものです。
とは言え、
その後も山あり谷ありではありますが(汗)。
でも、それがまた楽しいもんですよね(^^)
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《本日の微粒子企業の心構え》
・個人事業か法人かは、税金などの影響から
最終的に手元に残るお金で考えるべし。
・法人には個人事業にはない魅力がある。
その魅力が事業スタートのアドバンテージ
になるのであれば、それも視野に入れるべし。
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今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。