2021年10月8日経営の改善は「高く、大きく俯瞰する」ことから
■10月に入り、
年末が近づいてくるこの時期は、
個人事業主の決算や節税のお話に加え、
経営的なご相談をお受けすることも
しばしば。
その中で、よくお話に上がるものについて
今日は記事を書かせていただきたい
と思います。
■個人事業主の方
(法人も共通することですが)
についての最も相談の多い内容としては、
【利益が上がらない】
ということ。
場合によっては
【売上が上がらない】
ということでご相談される
というケースも往々にしてあります。
こういった
「売上が上がらない、利益が上がらない」
といった場合に、どのような
対策が思い浮かぶでしょうか。
現在の事業の売上や経費を改善すること…
つまり、
【経費の削減をしたり、価格をアップする
ことなどにより売上高を伸ばすこと】
がダイレクトに思い浮かぶこと
なのかもしれません。
■しかしながら、
実際の自らの営んでいる事業の
【利益率】
を把握されているでしょうか。
もし利益率を把握してないのであれば、
早急に把握された方が良いか
と思う次第です。
というのも、たとえ売上が
多く上がっていたとしても、
【他の事業に比較して利益率が低い状況、
利益の額そのものが小さな状況であれば、
その事業自体を見直す必要がある】
とも言えます。
■【売上が上がっているにもかかわらず】
というのがポイントで、
どうしても売上が大きくなると、
儲かっているような錯覚に
陥ってしまうのですが、
経営において大切なのは
【売上でなく利益である】
と私は思っています。
結局のところ、手元により多くの
『現金』を残していかないことには、
『経営の血液』とも言えるその現金を
経営に回していくことができないから
ということ。
■そのように考えると、
もし利益率の悪い、
または利益が少ない事業があるとしたら、
あえてここから手を引くのも
手かもしれません。
その事業を撤退することにより、
当然売上は減るのですが、
【そこに割いていた人的なリソースや、
地代家賃などの固定費の削減にも繋がり、
さらには、その事業に費やしている
経営者としての認知や労力も
カットすることができる】
ことも考えられるのではないでしょうか。
■もし仮に、
その撤退した事業における
上述したいろいろな経営の資源を、
もっと利益率の良い事業に
投下できるとしたらどうでしょう。
どうしても、
「売上が上がらない、利益が上がらない」
という視点で物事を捉えてしまうと、
現状の事業を改善していこうと試みる
ものなのですが、
【そもそも現状の事業を
このまま継続して良いのか】
という問いを立てることもまた
重要であると言えます。
■こういった問題提起の際は、
【かなり高いところから
経営の全体像を俯瞰】
して、
適切な一手を打つことを検討してみては
いかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・経営相談の中で多いのが
「売上が上がらない、利益が上がらない」
ということについてのもの。
・このような場合、往々にして、
『現状の事業を改善していこう』
と試みるものであるが、
【そもそも採算の取れていない
事業を撤退する】
という選択肢を考えてみてはどうだろうか。
・その事業を撤退するとなると、
そこに従事しているスタッフや
いろいろな人間関係なども
絡んでくるものであるが、
撤退すると『決める』ことにより、
具体的な案が浮かんでくるもの。
・経営において大切なのは
【決める】
ということ。
しっかりと方針が固まった際には
経営者として『決める姿勢』を大切にし、
適切な経営の舵取りをしていきたい
ものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。