2022年11月28日融資において考えたい【決算書のおめかし】
9月決算法人の申告が
残すところもうちょっと。
(まだ終わってないんかい!
というツッコミがありそうですが…)
これからまたもうひと仕事しないと
落ち着いて寝れそうにないので、
もうちょっと
頑張ってみたいと思います(笑)。
変なテンション…
さて、本題です。
---------------
■法人の決算を組ませていただく中で、
顧問のお客様と、
最終的な打ち合わせを
させていただきます。
この決算の打ち合わせでは、
納税のことに加え、
今後の経営の展開を見据え、
金融機関からの融資なども念頭に
意識のすり合わせをしていくことに。
当然、
金融機関の融資ですので、
その決算書の内容が、
金融機関の融資担当者のお眼鏡に
適う必要がある
というもの。
■そうなると、必然的に、
【融資に対して見栄えの良い決算書】
を作成する必要がある
というものでしょう。
この視点をないがしろにしてしまうと、
せっかく通るはずの融資も
通らなくなってしまうことに。
融資に関しては、
いろいろな評価の視点があるのですが、
今日は損益計算書のことに
視点を置いて考えていきたいと
思います。
■もしあなたが、
金融機関の融資担当者で、
これから評価する会社の決算書を見る際、
損益計算書の内容で、
どのようなことを見るでしょうか。
まず第一に重要なのが、
【本業で儲かっているかどうか】
ということでしょう。
この本業で儲かっているかどうかは、
【営業利益】
という項目に表れてきます。
この営業利益がプラスになっているか
どうかということが、
融資の判断材料になるわけです。
この営業利益の下の項目は、
営業外費用、営業外収益、
特別損失、特別利益…
という項目が並んでくることに。
「営業外」や「特別」という表現は、
読んで字のごとく、
【通常の営業活動外で生じたもの】
であるため、
融資における評価に際しても、
そこまで大事に至らない
ということになるわけです。
■もちろん、
最終的な利益がプラスになっていれば
御の字ではあるのですが、
何はともあれ、
「本業で儲かっているかどうか」
ということが、
やはりポイントでしょう。
そのような視点から考えると、
【営業利益をいかにしてプラスにするか】
ということが重要である
と言えます。
逆に言えば、
【営業利益をプラスになるように、
許容範囲内で決算書を
コントロールしていく】
ことが大切なわけです。
■よくある例として、
【全体的な損益はプラスであるものの、
営業利益がマイナスになっている】
というケースが。
例えば、
何かしらの補助金の収入により、
雑収入が計上されて、
営業外収益が大きくなっているため、
営業利益は損失になっているものの、
経常利益以下はプラスになっている
という状況。
このような際に考えたいのが、
営業利益を構成している要素である、
「販売費および一般管理費」に
計上されている項目を、
営業外費用に持っていけないかどうか
ということなんですね。
■例えば、補助金の対象になった
「外注費」などを、
「販売費および一般管理費」に
入れているとしたら、
場合によっては、
そういった外注費に関しては、
補助金の収入と対応させるべく、
営業外費用に移動させることを
考えることができるかもしれません。
また、補助金の対象となった
機械等の取得により、
減価償却費が大きくなっている
状況においては、
これも場合によっては、
減価償却費を営業外費用に
計上することにより、
補助金の収益と対応させることが
できるかもしれません。
■このように、
全体の損益は変わらないものの、
販売費および一般管理費に
計上されている費用の内容を、
営業外費用にもっていくことにより、
営業利益がプラスになる可能性がある
わけですね。
上記はほんの一例なのですが、
この営業利益をプラスに持っていく
という視点は、
金融機関の評価において、
大変重要なものであると言えます。
決算の際には、
結果としての納税を考えることも
もちろん大切ではあるのですが、
このような、
金融機関の融資も念頭に置いて、
その決算書の作り方も
見栄え良くしていきたいものです。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・決算にあたっては、
結果としての納税に加え、
今後の金融機関の融資を見据えて、
【金融機関の評価を良くする
ための決算書】
を作るべきであると言える。
・その金融機関の評価の際、
注視されるのが
【営業利益がプラスになっているか】
ということ。
・全体の損益は変わらないとしても、
販売費および一般管理費に
計上されている費用の項目を、
場合によっては、
営業外費用等に移動することにより、
結果として営業利益がプラスになること
か想定される。
・単純なことではあるものの、
金融機関の評価においては、
こういった数字のコントロールを
することが極めて重要。
・金融機関の融資により、
経営が左右されるということは
少なからずあるもの。
したがって、
上述してきたことを念頭に置いて、
融資も視野に置き、
広い視点を持って、
決算対策をすべきではないだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。