2023年1月30日俗に言う「グレーな経費」の私なりの考え方
今日は30日。明日でもう月末ですね。
業務が立て込んでいる中ではありますが、
今日は朝イチで銀行へ行き、
口座間の資金移動を。
銀行口座は、
・事業用
・融資用
・プライベート用
・納税積立用
・投資用
と細かく分けているので、
こりゃまた結構移動が大変(汗)。
とは言え、ある程度はネットバンキングが
使えるので、
そういった点では救われますね。
さて、本題です。
------------------
■私は仕事柄、
他の税理士の方々と
会う機会があるのですが、
他の税理士と話していると、
【税務の解釈も様々である】
のが通常です。
というのも
経費の考え一つをとってみても、
それが
【事業に関係しているかどうか】
という線引きが、
税理士によっても、
また当然経営者にとっても
【十人十色である】
という状況。
■そういった
『経費』の論点もですが、
例えば『親族に対する給料など』
に関しても、
【一般的に公正妥当な金額
であれば経費として認められる】
などということがあります。
この『一般的』という論点に関しても、
法律上などで相当曖昧であることから、
【その解釈もまた十人十色である】
ということなんですね。
これについては
【正解がない】
というのが現状です。
■そんな中、
【税務調査に入られて
何の問題もなく通したい】
ようであれば、
グレー寄りの経費に関しては
【すべて除外して申告する】
ということにより、
当然税務調査においては
【突っ込まれない申告書が仕上がる】
ことでしょう。
■しかしながら、
このグレーの論点というのは、
【事業ともプライベートとも
取れる要素】
のものですよね。
そしてこれが、ご本人にとっても
【事業用とプライベート用との
線引きが難しいという類のグレー】
と、
【ご本人は明確に経費と認識している
にもかかわらず、
一般的な税務調査の判例などで
グレーされているものがある】
のではないかというところ。
■前者の例では、
自動車の経費などが
良い例と考えられます。
当然ご本人に関しても、
車の使用に関しては、
【仕事でも使うし
プライベートでも使うし…】
というところでしょう。
そういった面で、
『ご本人も自覚している』
グレーな経費
ということなんですね。
■また後者に関して言えば、
例えば
【仕事用に使用するスーツ】
が考えられます。
スーツに関しては、
税務調査に入られると、
往々にして
【否認される】
というのが通常です。
しかしながら、
当のご本人はといえば、
通常はスーツなど着る
機会がないため、
【本当に仕事用のために
スーツを購入している】
というところ。
■そうなると、
これを経費としないのは、
なんだか不合理ではないでしょうか。
もちろん、税務調査においては
【スーツは否認されるというのが
多いのが通常】
です。
しかしながら、
【納税者ご本人としては、明確な経費】
という認識でいるという状況。
こういった論点に関しては、私自身は
【経費として処理すべきである】
と考えています。
■というのも、
冒頭に書いたように、
『事業に必要だ』とか、
『一般的に公正妥当だ』
とかいうことに関しては、
【その人の主観が判断するもの】
であり、たとえ過去の判例など
があったとしても、
【その主観や主張をしっかりと
通すべきではないか】
と思うんですね。
■逆に、上述した例でいくと
【ご本人が100%事業用と
認識している】
スーツを経費に計上しないとなると、
会社の経営成績において、
【利益が多く計上されている】
という状況になるということは、
容易に想像がつくでしょう。
ご本人が経費として
認識しているにもかかわらず、
これを経費として処理しないがために、
【経営成績が適切に見えない】
ことになるわけです。
■そして
毎日税務調査に入られて
こういった経費を否認されたとしても、
その際に
【追加で納税すれば良い】
というようにも考えられます。
そのようなご本人が
明確に経費として認識しているものを
経費から除外することについて、私は
【税理士としてという立場】
と、
【同じ経営者としてという立場】
の両面から考えて、
「どうもしっくりこないな…」
というのが正直な感覚です。
■もう一つ、例を挙げると、
これは実際にあった
税務相談なのですが、
近所のお肉屋さんで
【100%プライベートの
食材を購入して、これを経費】
にしてもらうために、
「そのお肉屋さんに領収書を
切ってもらいたいと思うんですが
どうでしょうか」
という相談だったんですね。
この考えについては、
【完全なブラック】
ですよね。
【経費にしようがない】
ということですね。
私自身の考えからすると、
そういった相談を聞いた時点で、
『ゲンナリしてしまうな』
というのが正直なところです。
■というのも、
【どう考えても経費ではない】
そういったプライベートな支出を
経費に利用とすること自体が、
(あくまでも私見ですが‥)
【その時点で考えや価値観が合わない】
という気がしていますし、
【その会社の経営を応援しよう
という気になれない】
というところなんですね。
逆に、その会社のために
社長が精一杯努力をしており、
上述したように、社長ご本人が
【明確な経費として
認識しているものに関しては
積極的に経費にする】
ことにより、
【会社の経営成績を
正しく把握し、その経営判断の
ために役立てていく】
ということに関しては、
全力で応援したい気持ちで
いっぱいであるわけです。
■というわけで
今回は、
【よくご質問のあるグレーな経費】
についての私の見解について
述べてきました。
一言でグレーと言っても
いろいろな種類があるということが
わかったのではないでしょうか。
真に大切なのは『自分の考え』。
そういった
【自分の主観や主張を大切】
にして、経営でも税務面でも
適切な決算と申告を
心がけたいものですね。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・俗に言うグレーな経費にも、
【いろいろな種類がある】
と考えられる。
・その種類としては、ご本人も
「グレーだなぁ」と思っているもの、
ご本人は『明確に経費』として
認識しているもの、
そして、ご本人も
『明確には経費ではないだろう』
と認識しているものに大別される。
・3番目に関しては
経費として論外であるものの、
本人がグレーと思っているもの、
そしてご本人が経費として
明確に認識しているものについては、
【適切な判断のもと、会計処理と税務申告】
をしていくべきではないだろうか。
・税務の判断において
大切なのが、納税者ご本人の
主観や主張であると言える。
適切にこういった考えを明確にし、
【決算と申告を適切なもの】
にするよう十分注意を払いながら、
その処理を進めていきたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。