2023年5月12日私が白色申告をオススメしない【2つの理由】
昨日、東京から福岡へ戻りました。
東京では熊本地震以来の地震アラームに
心が震えるようでしたが、
嬉しい再会や念願の初対面、
また新たな出会いもあり、
かなり刺激的な東京出張でしたね(^^)。
さて、本題です。
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■税務相談を受けさせていただく際に、
よく受ける質問があります。
「白色申告だと適当にやればいいので、
ラクでいいですよね」
といったことです。
確かに、白色申告は
青色申告のように厳格な帳簿の作成は
要求されず、
会計において取り組むこと自体は
確かにラクなのかもしれません。
ただ、ラクだからといって、
領収書の整理などを適当にやっている
ようでは、
むしろ税務署の目に付いてしまう
というものでしょう。
■ここで言う
【税務署の目に付く】
というのは、2つの段階があると
私は考えています。
一つ目は、
「そもそもなぜ白色なのか?」
という税務署の疑念。
そしてもう一つは、
税務調査に入られた際、
「いい加減な管理の仕方だな…」
という税務調査官の心象的なもの
なんですね。
それでは、順に見ていくことにします。
■まず、
「そもそもなぜ白色なのか?」
ということ。
これは、一般的に考えて、
【青色申告は圧倒的なメリットがあり、
一方白色申告は、メリットなどない】
ということがあるから、なんですね。
なぜ、そのような状況で
あえて白色を選ぶのかと。
そこにまず疑念が湧くわけです。
少なくとも、私が調査官であれば
疑うことですね。
■そしてもう一つの
「いい加減な管理の仕方だな…」
と思われること。
これは読んで字の如くで、
白色申告である延長で、
領収書の管理の仕方などが
かなりずさんである状況です。
探し出して領収書があれば
まだ良いのですが、
場合によっては、
領収書そのものがない…などということも。
これは全くのNGですよね。
税務調査でこのような状況になると、
かなりのものを否認され、
追徴課税も避けられないことでしょう。
税務調査と言えども、
【やはり人と人とのやり取りである】
ということは念頭に置いて
おきたいものです。
■したがって、正直なところ
白色申告での申告など、
すぐにやめた方が良い
というのが私の感覚です。
ここまでが、税務的な
税理士としての視点。
■そしてもう一つのこととして
私がお伝えしたいのが、
「社長として事業の利益は
しっかり把握すべきでは?」
ということなんですね。
結局のところ、
【青色申告のもと、適正な会計帳簿を作成し、
それを基に利益(事業の儲け)を把握する】
ことこそがまず大事で、
【儲かっているかどうかわからない経営
をするほど怖いものはない】
のではないでしょうか。
■今回は、税務と経営の両面において
白色申告の是非を説いてまいりましたが、
結論として、
【青色申告で申告するべき】
というのが私の結論です。
ぐちゃぐちゃにしておくことは、
社長としての精神衛生的にも
決して良くなく、
改められる部分はしっかりと改めて、
気持ちもスッキリと、
適切に儲けを把握して、
あるべき経営の姿を
追求してみてはいかがでしょうか。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・白色申告は、税務署の目に留まりやすく、
その書類管理がずさんな状況では、
かなり税務調査官の心象が悪くなるものと
心得ておくべし。
・社長の精神衛生面でも、
キレイにするところはキレイにし、
適切に事業の儲けを把握する方が、
余計なストレスをかかえることなく、
経営に専念できるというもの。
・真に大切なのは、事業で利益を出し、
手元により多くの現金を残すこと
であるはず。
したがって、
まずはそれを把握するための
入口部分の在り方を強固にして、
適切な会計帳簿を作成することを
心掛けてみてはいかがだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。