2023年7月1日俗にいう【費用】の本来の意味とは
今日から7月のスタート!
今月も高宮八幡宮への朔日参りから
無事にスタートを切ることができました。
6月に引き続き、
7月もチームの力を強固にすべく、
精一杯頑張っていきます!!
7月もよろしくお願いいたします!
さて、本題です。
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■先日の記事の中で、
『在庫』についてのお話を
させていただきました。
<2023.6.29なぜ【仕入の前倒しは経費に
ならない】のか?>
https://muratax.com/2023/06/29/6632/
そもそも経費については、
【原価・費用・損失の3種類】
に分類されるもの。
そして在庫に関しては、売上と仕入が
個別に対応している必要があり、
個別に対応していない…つまり
【売れていない仕入商品】
については
【在庫にして仕入から抜く】
という処理をしていく、
ということでしたね。
■今日はそれに続くお話として、
経費の2番目の要素である
『費用』についてのことについて
お話をしてまいります。
原価に関しては、
【売上との個別対応】
が必要な要素とされていました。
では、『費用』はどうでしょう。
費用については
【その期間に対応していること】
がその要素として必要になります。
この『期間に対応している』
というのはつまり、
【純粋に当期にその効果が出ている】
ということなんですね。
■具体的に言えば、例えばですが、
【2年分の保険料の前払い】
をしたとしましょう。
そうなるとその2年分の
前払いの保険料のうち、
『当期分の保険料』と、
『翌期以降にその効果が発生する保険料』
に分けられるということに。
■その際に、支払ったタイミングで
支払った保険料の全額を
経費とするのではなく、
当期の経費となるのは
【あくまでも保険料のうち、
当期の期間に属するもののみ】
とし、残りの翌期以降にその効果が
出るものについては、
【『前払費用』として、保険料から抜く】
という処理をするわけですね。
つまり、当期にその効果が
発生するものだけを
経費…つまり費用として認識をし、
その他のものについては、
【経費から抜く】
という処理をするわけです。
こういった考えが『費用』というものの本質。
■そのように考えると、例えば
【翌期出発する飛行機のチケット】
を取ったとしても、
確かに現金自体はその期に
出ているのですが、
実際に飛行機に乗るという
【サービスの提供を受ける
タイミングは翌期】
であるため、
【当期の経費ではない】
ということに。
■ただ、現実にお金は支払っている
状況ですので、
【前払費用という資産の科目】
として分類することになります。
そしてひと度、前払費用として
処理したものを、
翌期の『実際に飛行機に乗る』
というサービスの提供を受けた際に、
【旅費交通費という経費に振り替える】
わけですね。
こういった考えが費用としての性質を
表していることになります。
■ここで、先日お話をした
『原価』との比較をしてみる
ことにしましょう。
原価について例えば、
【期末に一括して仕入れ】
をしたとします。
その一方期末に、上述したように
【2年分の保険料を前払い】
したとしましょう。
結果としては、仕入れであっても、
保険料の前払いであっても、
【全て経費となるわけではない】
ということになるわけですね。
■ただ、その根拠が異なっている
ということが重要で、
仕入に関しては、
売れていないから…つまり
【売上と直接・個別的な対応を
していないから、仕入から抜いて
在庫にする】
という意味合いで、
『原価』という経費にはなり得ず、
当期の期間に効果が発生しない
翌期以降の期間が対象の保険料については、
【前払費用として当期の経費とは認めない】
ということになるわけですね。
■結果としては、いずれも
【当期の経費とはならない】
という結論にはなるのですが、
その『原価』と『費用』という
要素の違いによって、
【経費となり得ない理由が
変わってくる】
ということは、
的確に理解しておきたいものです。
■というわけで今日は、
経費の性質の2番目の要素となる
『費用』についての
お話をしてまいりました。
特に原価と費用については、
こういった要素をしっかりと
理解していないことには、
無駄に前払いなどをして
【手元のキャッシュを
減らしてしまう可能性】
がありますので、
十分その考え方を理解して、
適切な節税対策をして
【手元に残るお金をより多く】
していくように
心がけるようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・経費に関しては、
【原価・費用・損失】
という3要素に分類されるもの
と心得ておくべし。
・原価については
【売上との個別対応】が要求され、
費用については、
【その期間に対応していること】
というのが要素して要求されるもの。
・したがって、
原価であっても費用であっても、
その性質の根底を理解し、
【無駄なお金を使って経費にならない】
という結果になることだけは
どうしても避けたいところ。
・このように
【3つの経費の性質】
をしっかりと理解し、
適切な知識を持って、同じく
【適切な節税対策と資金対策】
をするように心かけるべし。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。