2023年12月21日特に法人は【資金の使途を明確にすべし!】
今日は(も!)朝から面談尽くしの一日でした。
今日は雪が降る中電車が止まらないか心配
ではあったものの、
何とか無事に移動と面談を終え、一安心。
その後事務所でのリアル面談からの、
Zoom面談2件。
この面談の時間が私にとっては至福の時で、
様々な社長の考えに触れ、
経営の未来を考える時間が
すごく大好きです。
そして今日は記念すべきメルマガ1600号!
これからも淡々粛々と、
皆様のお役に立てる記事を配信できるよう
努めてまいりますので、
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
いつも本当にありがとうございます!
さて、本題です。
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■弊所において
 決算前にさせていただく対策として、
 【節税対策と金融機関評価の対策】
 があります。
 『節税対策』とは読んで字のごとく
 なのですが、今回の決算を通じて
 【どうにか税金を減らすことができないか】
 という思索をするということ。
 そして、『金融機関評価の対策』というのは、
 節税対策とは表裏一体の関係なのですが、
 
 【金融機関に提出する決算書を
 見栄え良くするためのもの】
 なんですね。
 そんな中今日は、
 【個人事業主と法人の違い】
 について見ていきたいと思います。
 
■まず個人事業主については、
 
 【代表者である自らに給料を
 払うことできない】
 という観点から、
 
 【個人事業で得ることのできた利益は、
 事業主が自由に使うことができる】
 
 という性質なんですね。
■その一方で、
 法人の利益については、
 基本的に役員報酬としてしか法人から個人に
 移すことができず、原則として
 【役員報酬以外で法人から個人に
 現金を移動することが難しい】
 という状況。
 (ただし、役員社宅や出張旅費規定
 により移動することは可能となります。)
 <2021年4月5日法人役員が会社の
 お金を使ってしまうと・・・>
 https://note.com/muratax/n/n605557b2d637
 
■そのような中で、
 【個人事業主と法人についての決定的な違い】
 があります。
 それは、個人事業主については
 上述したように、
 個人事業での利益を自由に使うこと
 ができるため、
 
 会計上でプライベートの入出金を
 【事業主貸や事業主借】
 とう勘定科目で表現するんですね。
 そしてこの事業主貸や事業主借は
 最終的に
 【純資産になる元入金に集約される】
 ということに。
 その一方で法人については
 役員報酬以外の形で、法人が役員に
 お金を移した際は
 【役員貸付金】
 という勘定科目でその取引を表現する
 ことになります。
 逆に役員が経費の立替えなどをして
 法人にお金を入れた際は
 【役員借入金】
 となるわけですね。
■そして、
 役員貸付金は上述したように、
 【会社のお金を自由に役員が取って
 しまっている】
 という状況になりますので、
 金融機関の評価の面において、
 
 【役員貸付金が計上されている
 というだけで、相当評価は悪くなる】
 と考えておいた方が良いでしょう。
 どうしても個人事業主から
 法人成りをして経営を進めていると、
 上述したようなことについて
 混同してしまうため、十分な注意が
 必要であるわけです。
■そして、法人については
 【法人口座を通じて
 金銭のやりとりをする】
 ということを徹底しなければなりません。
 
 よく見受けられるのが、
 
 【個人事業主時代に使用していた
 通帳に法人として売り上げた代金を
 入れてもらっている】
 ということ。
 これに関しては、
 
 【法人の売上は当然法人口座に
 入金されるべきもの】
 ですので、もしこれが個人口座に
 入金されたとしたら、
 
 【その個人口座からすぐさま法人口座へ
 その現金分を移動することが必要】
 となります。
■では、
 個人口座に入ってきた売上金を
 そのままにしておいたらどうなるでしょう。
 これについては、法人はその個人通帳に
 入った金額を当然もらわなければ
 ならないわけですので、
 【法人から役員に対してお金を貸している】
 ということになり、これが『役員貸付金』
 になるというわけなんですね。
 知らず知らずにこういった取引が
 蓄積されてくると、
 
 【役員貸付金の金額も相当なものになる】
 ことが容易に想像がつくのでは
 ないでしょうか。
 こうなっては
 【もう取り返しのつかないという状態
 になってもおかしくない】
 でしょう。
■どうしても
 【個人事業の延長で法人の
 お金の受け渡しを考えてしまいがち】
 なものですが、決して法人の取引は
 そんなに甘いものではなく、
 上述したように
 【法人は法人のお金として
 適切に管理していくことが必要】
 となります。
 そのような事情で、
 法人として経営をする際には、
 法人のお金の動きは法人口座を通じて
 やりとりするということを徹底して、
 
 【金銭の動きを明確にしていく】
 ようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・法人と個人事業主の決定的な違いは、
 
 【利益を自由に使えるかどうか】
 ということである。
・法人について
 
 【役員報酬以外の形で、お金を個人に
 移動させた際は、『個人に対する貸付金』】
 となってしまうことを念頭に置いて
 おいた方が良いだろう。
 
・金融機関の評価の面においては、
 この役員貸付金が増えれば増えるほど、
 もっと言えば、
 【役員貸付金が決算書に表示されている
 だけで評価がダウンしてしまう】
 ものと心得ておくべし。
・従来、個人事業で使用していた通帳に
 売上金を入れてもらっているなど
 経過的なやむを得ないことは
 あるかもしれないが、
 
 【個人口座に入ってきたものは
 適切に法人口座に移す】
 ようにして、
 
 【法人の資金の流れを明確にすること】
 を心掛けたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
	





