2018年8月14日交通費チャージは経費ではないんですよ・・・
「チャージの領収書です!」
近年のキャッシュレス化に伴い、本当に現金を使う場面が少なくなってきました。
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
1.キャッシュレスの合理性
基本的に、私は何かの決済の際はクレジット決済最優先にします。
クレジットで払うと、支払が翌月に延びるということも大きいのですが、
何より現金を持ち歩かなくてよいということのメリットを感じますね。
あとは、クレジット決済の際、サインを何かしら省略する手立てがあれば、
レジも混むことなく、より効率的に決済が進むことでしょう。
クレジットが無理なら、次に電子マネー決済を選びます。
買い物でも、最近かなり対応してきていますよね。
自販機でも電子マネーでの購入がOKなところも増えてきています。
2.交通費チャージを経費化することの是非
同じように、多くの方は交通費も電子マネーチャージをすることでしょう。
1万円をチャージして、その1万円を使い切るまで、交通費が電子マネー決済で使えていくわけです。
本当に便利な世の中ですね。
私は、これに飽き足らず、オートクレジット機能のついたものを利用しており、
残額が3,000円以下になると自動的にクレジットチャージしてくれる仕組みを利用しています。
・・・ただ、ここで疑問点が。
交通費のチャージを本当に交通費にだけ使っていますか?
何かしら、交通費以外の買い物にも使っていませんか?
そうだとすれば、交通費チャージの金額を【旅費交通費】などで一括処理すると、マズいことになります。
そうなのです。
交通費のチャージは、【経費ではない】のです。
3.使った時に経費
では、どうやって経費化していくのでしょう?
答えは想像に難くないでしょうが、【実際に使用したタイミング】で経費としていくわけですね。
1万円をチャージした時点では、単なる【預け金】。
つまり経費としては処理せず、
実際に3千円使用した際に、【旅費交通費】として処理していくわけです。
こうやっておけば、例えば5千円のインクを買った際には、【消耗品費】として処理すればOKですね。
まとめますと、
①チャージ時
預け金 1万円 / 現金 1万円
②交通費使用時
旅費交通費 3千円 / 預け金 3千円
③インク購入時
消耗品費 5千円 / 預け金 5千円
となります。
4.取引が多すぎて・・・
ただ、交通費は頻繁に使うため、個々に管理することは極めて困難なことでしょう。
そんな時は、各社が利用明細を出しているので、それを手元に取り寄せて経費を集計するようにしましょう。
ちなみに、MF会計などのクラウド会計を使っていれば、
電子マネーでの購入履歴が、自動的に会計ソフトに取り込めます。
電子マネーとクラウド会計は、すごく相性が良いようですね。
決算間際になって、5万円をチャージして経費を作ろう!
と目論んでも、それは経費ではないということです。
意外と目からウロコな話かもしれませんが、
これが事実。
しっかりと、実際に使用した経費を会計の数字に落とし込み、
財務分析をしていくことをオススメいたします。