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トップページ ブログ > 税務について > 【税込経理と税抜経理】ってどっちが良いの?

2021年10月15日【税込経理と税抜経理】ってどっちが良いの?

■個人事業主の方にとっては、


 12月の年度末を迎えるにあたり、
 翌年から消費税の課税事業者
 となるケースでは、

 【消費税をどのように経理していくか】

 ということを検討する必要があります。

 そこで今日は、個人事業主のみならず
 法人についても共通して大切と言える、

 『消費税の経理方法』について
 お話ししていくことにいたします。


■まず、


 免税事業者については、
 消費税を

 【税込】

 により経理することになります。

 そもそも免税事業者については
 『消費税』の概念がないため、
 自動的に『税込』という
 取り扱いをするわけですね。
 
 あえて表現するなら
 『税込』かなと言ったところ。

 しかしながら、
 消費税の課税事業者となった場合には、
 その経理方法を税込にするのか
 税抜にするのかを
 選択できるようになります。

 その選択の際にあたり

 【どちらを採用すれば良いのか】
 
 ということを慎重に決める必要が
 あるわけですね。


■税理士としての私の考えから言えば、


 「消費税の経理方法は
 【税抜】で行った方が良い」

 かと思っている次第。

 というのも、
 消費税の経理方法により
 次のことに影響が生じてくるからです。

 まず第一に、

 【固定資産になるかどうか】

 の判定について。

 事業者が事業に必要な
 固定資産を購入した場合、
 (固定資産というより『備品』
 と言った方が分かりやすいかもしれません)
 については、

 【その金額が10万円以上であるか
 10万円未満であるか】

 についてその判断が
 分かれることになります。

 つまり、10万円未満であれば
 『全額経費』として処理することが
 可能なのですが、

 10万円以上になるとこれは
 『高価な物』と考え、

 【その使っていく期間に応じて
 少しずつ経費化していく】

 ことになるんですね。

 この経費にすることを
 「減価償却をする」と言います。

 その結果の経費が
 『減価償却費』
 ですね。

 当然、その期に全て
 経費にした方が節税効果は高く、

 『固定資産』などとして計上し
 減価償却をしていく方が、
 その買った期に経費になる金額が
 少なくなるため、
 その買った期の納税が増える

 という状況です。


■次に『交際費』の判定について。


 この交際費のお話は
 法人に限定されるのですが
 
 『年間800万円以内』の交際費であれば
 全額経費(法人税上の損金)として
 処理することが可能となります。

 そうそう800万円を超える
 というケースはないかもしれないので、
 これについてはあまり考える必要が
 ないかもしれませんが…

 上述したように、
 その金額により経費になるかどうかを
 判定していくという場面があるわけで、

 これが

 【税込経理か税抜経理か
 により変わってくる】

 ということなんですね。


■結論として言えば、


 【税込経理であれば
 その税込金額で判断し、

 税抜経理であれば
 その税抜金額で判断する】

 ということになります。

 仮に105,000円の物を
 買ったとしましょう。

 105,000円を税込で経理すると、
 その税込金額は105,000円となり
 10万円を超えるため

 【減価償却資産(固定資産)】

 となるわけですが、

 税抜経理の場合で計算すると
 税抜にすると95,454円という金額になり、
 これは10万円未満であるため

 【全額経費処理が可能である】

 というわけです。

 ちなみに、10万円というのは
 『白色申告』の場合で、

 青色申告の場合は、
 この10万円を『30万円』
 と読み替えてくださいね(^^)。

 
■上述した前提で考えると、
 

 【やはり税抜経理の方が
 有利になるのではないか】

 と思う次第なのです。

 そして税込で経理すると、
 最終的に税務署に納付する消費税が
 最後の決算を組むまでは
 見えない状況なのですが、

 税抜経理であれば、
 売上で預かった消費税と
 経費などの支払いに際して
 支払った消費税が

 『仮受消費税』や『仮払消費税』

 などという科目で
 明確に区分されていますので、

 【その差額を見ることで
 税務署に納付する税額を把握できる】

 ということになります。

 そういった会計の明瞭性から考えても
 税抜経理の方が良いのではないか

 というところですね。

■そしてこれは余談なのですが、  もし経費とはならない  固定資産などを購入した場合は  【税込経理の方が、  その固定資産の消費税分だけ利益が増える】  ということになります。  これは少しややこしいお話になるので  ここでは割愛させていただきますが、  『そういった状況もある』  ということはここでお伝えをさせて  いただければと思った次第です。    (余談として捉えていただき、  あまり気にされなくて大丈夫です^^) ■というわけで今日は、    『消費税の経理方法』  について見てきました。  消費税の経理により、特に  【『資産』になるか『全額経費』になるか】  という線引きが大きく変わってきますので、  その選択には十分な注意が必要ですね。 ------------------ 《本日の微粒子企業の心構え》 ・消費税の経理方法には  【税込経理】と【税抜経理】  の二通りがある。 ・免税事業者については  【税込経理のみ】となる。 ・課税事業者については  【税込か税抜か】  を選択できるわけであるが、  特に10万円(青色申告の場合は30万円)  前後の備品購入の判定にあたっては、  【税抜経理の方が有利になる】  ものと心得ておくべし。 ・そして、この  【税込経理か税抜経理か】  を選択した後は、  当分の間その経理方法を変更することは  難しくなるため、  その選択に際しては  十分な注意が必要である。 今日も最後までお読みいただきまして、 ありがとうございました。

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