2021年12月5日補助金等の収入に対する税金に備えてますか?
■「こんなに税金が出るんですね…」
昨年に引き続き、
基本的に今年についても
【コロナ関係の助成金や補助金、
給付金などの収入があった】
ということが
あるかもしれません。
そんな中、これらのいわば
『もらえるお金』については
【収益】
となってきますので、
個人法人問わず、
確定申告の際はその税負担に
十分な注意が必要である
と言えます。
■そんな中、
今回の国の施策により
多額の給付金を受給できた
ということから、
法人であるにもかかわらず、
【事業と無関係な個人の支出として
これを使ってしまった】
ということが少なからずあるようです。
当然、上述したように
給付金は『収益』としてカウントされ、
その一方個人の支出は
当然経費とはならないため、
【その収入(収益)に対して
まるまる税負担がかかってくる】
ということになるわけです。
■個人事業主の場合で言えば、
その事業で儲けた所得に対して
税金がかかってくるわけですが、
具体的には、
『所得税』や『住民税』という
いわば税金のほか
【国民健康保険料】
もかかってきます。
『所得税』については、
所得が多ければ多いほど
階段式で税率が上がっていく
【累進課税制度】
がとられており、『5%~45%』
の範囲で税率が決まってきます。
住民税については『10%』という
一律の税率なんですね。
■そして、
個人事業主は、サラリーマンなどが
加入している社会保険には
加入していないことから、
『国民健康保険』
に加入しているわけですが、
その国民健康保険料の料率が
『10%~15%程度』
といったところでしょうか。
このような
【国民健康保険を含めた
税負担がかかってくる】
ということを充分念頭において
給付金の受給をしないといけない
というわけです。
■当然、
給付金が『収益』になる一方、
本来その給付金は『事業の経費』
に充てるために使われるものであるため、
その収益から経費を引いた差額が
『利益』となり、
ここに対しての上述した割合として
税金がかかってくるものであるため、
当然手取りは増える
というもの。
しかしながら、
普段受給することのない
多額の給付金が入ってきたため、
これに対する税負担を考慮せずに、
『(事業に必要のない)車を買ってしまう』
だとか、
『高級なものに財を投じてしまう』
だとか…
そのような状況になっている事業者の方を
少なからず見聞きしている状況です。
■しかしその一方で、
本当に血や涙を流しながら
経営をしている事業者も
私自身多く知っている状況。
特にスタッフさんの給料や、
毎月高い店舗の賃料を支払いながら、
またプライベートの財を
事業に投じながら経営をし、
なんとか銀行融資をしてもらい、
その中で給付金の受給を得ながら、
何とかかんとかこのコロナ禍の苦境を
乗り越えてきている
という事業者もいらっしゃるんですね。
そんな中、本来我々の利益の中から
納税をしている税金から出ている
『給付金』について、
そのような上述したような
思慮のない使い方をしていること自体が
本当に残念でならない
という状況です。
■当然、
給付金をもらえれば『利益』は出る。
そこに対しての『税負担』も出る。
しかしながら、手元に残っている
『現金』はない状況…
こうなるともうどうしようもない
状況ではあるのですが、
見方を変えれば、
【その税負担の分を
一時的に銀行の融資を頼る】
というのも選択肢でしょうし、
それを逆に捉え、
【より経営で挽回していく】
というのも真っ当な
経営者のスタンスではないでしょうか。
場合によっては、
その多額の財を投じたものを
売り払うことも手かもしれませんし、
【何かしらその代償が出てくるのは
やむを得ないことである】
と言えます。
私自身、本当に苦境に立たされている
経営者を多く知っているので
なおのことそんな気持ちなんですね。
少なくとも、
真っ当な経営努力により利益を上げて
同じく真っ当に納税している人からすると
理解できないことでしょう・・・
■今日は少し厳しいお話に
なってしまいましたが、
【真っ当に動いている人が『損』をして、
そうでない人が『得』をする】
という状況はどうしても
耐え難いものだなという、
私自身の想いがあります。
したがって、もしそのような状況に
なっているとしたら、
これをいち早く改善すべく、
その税負担を解消すべく、
真っ当に経営を見直して、
その売上や利益を上げることにより、
【税負担に耐えられ得る経営】
を目指したいもの…
というより目指してほしいものだな
と思う次第です。
■幾度となく、
こういった際に
「どうにかなりませんか?」
との相談をされることがあるのですが、
当然できる限りの節税の手は打つものの、
そこには限界があります。
「さらになんとかして・・」
などということも言われますが、
それは「なんともならん」のです。
税理士として、というより一人の人として
上述した真っ当にやっている人が
バカを見るなんて世の中は、
私はおかしいなと思ってしまうところ。
私のスタンスとして、
「経営者に心底寄り添う」
ということをよくお伝えしているところですが、
これを、端的に言えば
「無理に税金を少なくして
経営者の都合良きようにやってくれる」
などと、誤って解釈されることがあるんです。
逆に、そういった方のスタンス自体、
私は理解できませんし、
過去にそのようなことが明るみに出た際には、
顧問契約を打ち切らせていただいたことも。
私の経営者に心底寄り添うという想いは、
その理念に共感し、その想いを共にして
一緒に進んでいくこと。
そんなことを表明させていただいている
わけです。
…そんなわけで、
顧問のお客様のために貴重な時間を
使っていっている中、
そのような類のお問い合わせには
応じることができませんので、
ご承知おきくださいませ(謝)。
とりとめのない話になってしまい、
失礼いたしました・・・(汗)。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・コロナにおける『給付金』
などの受給により、
【多額の税負担を強いられている】
という事業者が少なからず見受けられる。
・しかしながら、蓋を開いてみると、
【その給付金を個人の支出に
投じてしまっている】
ということもまた少なからず見受けられる。
・そうなると当然
【税金】が出てくるものであるが、
それは(厳しい言い方ではあるが)
【自業自得】というものでは
ないだろうか。
真っ当に経営をしている
事業者が『損』をし、
そのようにいわば
私腹を肥やしてしまっている
事業者が『得』をする
ということは何とも耐え難いものである
と思ってしまうもの。
・税負担が出てしまったものは
どうしようもないため、
これから真っ当に経営の在り方を考え、
【適切に利益を出し納税をし、
正当に手元の現金を増やしていく】
という方向でその経営の行く先を
考えてみてもらいたいものだな
と思うところである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。