2022年1月5日経営と株式投資を並べて考えると…
■「利回りが20%になった時点で
全部売却します。」
これは、以前私が読んだ書籍の中で
語られていたことなのですが、
何らかの投資をする場合に、
その方のスタンスとして、
【投資をして運用スタートした時から
上述したように利回りが20%…
つまり元金の120%になった時点で、
一旦全てを売却する】
という考えのようです。
特に投資においては、
値上がりや値下がりが
どのタイミングで来るかが
不明確なものであり、
その道のプロであっても、
的確にそれを予測することが難しく、
株価が上がっている局面においては、
その上がり幅が継続するという考えから
これを手放すにいると、
その後下落していく局面に入っていき、
逆に最大限下落した状態で
株を買おうと思っていた際には、
そう思っていた矢先に
あっという間に値上がりしてしまい、
買えなくなってしまった
ということが往々にして
見受けられるようです。
■そんな中、
この書籍で語られていたことは、
値上がりしている局面において、
もしかするとその値上がりが
期待できるのかもしれないが、
【そこには同時に
値下がりのリスクも伴う】
ということから、その基準値として
『20%』という数値を設け、
【その20%の利回りが出た時点で
一旦全てを売却する】
という考えなんですね。
■経営においても、
その『経営の状況』というものは
刻一刻と変化するものであり、
【これを的確に予想することは難しい】
と言えるでしょう。
これはどんな業種においても
これは往々にして言えること
ではないでしょうか。
そんな中で考えたいのは、
例えば新規の事業をスタートする際には、
【それなりの目標値を定め、
その目標値の設定と同時に、
期限も設定し、その期限内で
達成できなかったら撤退をする】
ということ。
逆に上述した株の値上がりのように、
順調に行っている時ほど
注意すべきもので、
【こんな風に経営が拡大したら、
逆に少し手を引いてみよう】
など…
こういった
【それぞれのリスクを客観的に俯瞰して、
その先の打つべき一手を見定めていく】
というのは重要なことだと思うんですね。
■特に、
新規の出店に関しては、
【最初の設備投資などが多額に上る】
というケースもあり、
【その事業が黒字転換し、
その際に融資をしてもらった
借入金を返済していくまでの
体力を作るまでに持っていくには、
相当な時間と労力を費やす】
というもの。
そんな中で、場合によっては
スタッフなどの
【第三者の労力】
を使うことも想定されますし、
【時間・お金・人】
という3つの資源を適切に配分し、
【その時々でこれらを適切に
定点観測していくこと】
が重要であると言えます。
■しかしながら、
特に銀行融資で
資金調達ができている場合は、
その未来の予測が
【希望的観測】
となってしまい、
「何ヶ月かしたらこうなるだろう」
といったいわば『甘い予想』
を立ててしまいがちなもの。
そうではなく、
融資があろうとなかろうと、
(もちろん、融資があっての上での
事業展開なのでしょうが…)
【あらかじめ時期や期限を設定し、
その期限までの具体的な
数値目標を設定する】
こと。
そして、
【その数値目標に
その設定した時期までに達しなかったら、
パッとその事業を撤退する】
ということも、
経営者の英断ではないでしょうか。
■どうしても、
上述した『希望的観測』を持って
経営を軽視してしまいがちなもの
であるわけですが、
往々にして、
【そんなにうまい話はない】
というもの。
上述した株式投資などと経営を
同視するのもどうかと思うのですが、
結局のところ、株価に関しても
経営の状況によって左右されるもの
であるため、
本質としては同じではないでしょうか。
■そんなわけで、
『希望的観測』
で経営をするのではなく、
しっかりと万一の事態を想定して
【期限】と【目標値】を決め、
【時間とお金、
そして人とのバランス】
をしっかりと熟慮し、
その経営の打つべき一手を
考えたいものですね。
…大きな自戒を込めて…
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《本日の微粒子企業の心構え》
・株価の急上昇や急下落と同じように、
【経営においても
その未来は見えにくいものである】
と言える。
・特に、経営の初心者が、
自らの経営を予測するのは
なかなか難しい面がある。
・そのような前提に立った際には、
【万一を想定して、
適切な『期限』と『目標値』を設定して、
その経営の方針を立てていくべき】
ではないだろうか。
・そして
【その期限までに
その目標に到達しないようであれば
潔くその事業から撤退するということも、
経営の選択(英断)である】
ということもまた心得ておきたい
ものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。