2022年2月21日少額経費での【ゆでガエル経営】の危険性
■「こんなに使ってたんですね…」
確定申告や決算のお打ち合わせの中で、
『その一年間のお金の動き』
が見えることになります。
特にこのコロナ禍においては、
【コロナ前に比べ
飲食代や交通費が減ってきた】
ということが多く見受けられますね。
ただ、その他にも、
【思いのほか新聞図書費や
研修費が増加していた】
などということも
お話に挙がることが少なからずあります。
■その中で多いのが、
いわゆる
【サブスクリプション】
としての経費の支払い。
これは『YouTubeの有料会員』であったり、
『オンラインサロンの会費』であったり、
『その他の継続課金系の
何らかのサービス』であったり…
というもの。
当然、上述したものは
【事業に直接関係している】
ということが条件なのですが、
直接関係していて経費になるにしても、
毎月定額での支払いは、
その積み重ねにより、
年間・数年間にすると
大きな金額となるものです。
■そこで、
定期的に見直しをしたいのが、
【現在の継続課金となっている経費】
について、
【そのサービスは現在において
本当に必要なのか、そして、
その先も利用する可能性があるのか】
ということなんですね。
往々にして、
【当初は利用していたものの、
数ヶ月、場合によっては数週間もしたら、
それを利用することなく、
ただただ継続的に課金がされている】
ということがあるもの。
これは経営にとっては
多少なりとも痛手となります。
■経営において、
『利益』を考えるにあたって、
その利益は
【売上から経費を引いた金額】
という算式で成り立ちます。
売上を増やしたからといって、
それがそのまま利益に繋がるかと言えば
決してそうではないですよね。
というのも、
売上を上げるためには、
【そのための外注費や仕入、
その他の交通費など】
が必要となるもので、
【売上に付随する費用も上がってくる】
という状況。
■しかしその一方、
『経費』はどうでしょう。
経費に関しては、
【その経費が減った分ダイレクトに
その減った分のお金が会社に残る】
ことになります。
これは
【同じ金額売上を増やす
ということに比べて、
全くもって労力が少ないこと】
と言えますよね。
■そして、
私自身のことなのですが、
開業当初は『電話』や『FAX回線』
を引いて良い見かけを作り(汗)、
経営をしていたのですが、
当然『NTTへの回線使用料』と
『FAX使用料』、そして『通話料』
がかかっていました。
額にすると6千円程度だったかと。
また、当時は
ドコモを利用していましたので、
その『ドコモの通話料や使用料』も
10,000円前後であったように
記憶しています。
そんな中、上記のものを一新し、
現在においては、
固定電話は設けていませんし、
FAXも『インターネットのFAX』。
そして、携帯電話についても
従来のドコモとの契約から、
『格安SIM』に変えた
というところなんですね。
■従来は上述したように、
ドコモの使用料が毎月『10,000円』ほどで、
NTT関連の支払いが『6,000円』ほど
ありました。
しかしながら現在は、ドコモ回線から
格安SIMに変えたことにより、
毎月の携帯電話の利用料は約『1,000円』、
そしてFAXの使用料が毎月『500円』、
そして、事務所の固定電話に関しては、
これもインターネットの
電話サービスを利用しているのですが、
この固定電話に関しては、
【着信を受ける場合は利用料はかからず、
その固定電話の番号で
発信をした場合に限り課金がされる】
というもの。
従来では考えられないことですよね。
そして、上述した
携帯電話の格安SIMより
『10分間無料サービス』
を通じて発信することにより、
実質10分以内の通話であれば
通話料は0円となりますので、
【事務所の代表電話については、
0円でずっと利用している】
という状況です。
■そのように考えると、
従来は『16,000円』ほどかかっていた
電話関係の料金が、
【現在は電話とFAX、携帯電話を含めて
1,500円から2,000円ほどで
利用できている】
という状況。
毎月にするとこれだけでも
『14,000円』の差額ですので、
これを年間にすると
『約17万円…』
これは相当なインパクトですよね。
■このように、
【経費については、
早急に見直しをすることにより、
経営の大きな資金繰り改善が
見込まれる】
と言えます。
そして、『経費』はダイレクトに
その分の現金が会社に残りますので、
【その経費の削減こそ
まず第一に見直すべきもの】
ではないでしょうか。
冒頭のお話に戻りますが、
【毎月ダラダラと支払いを
続けてしまっている固定費】
はないでしょうか。
こういった経費は
少額であるものこそ
いわゆる『ゆでガエル』理論で
気付かずに流血(お金の流出)
をしてしまうもの。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%B9%E3%81%A7%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AB
ぜひこういった経費を定期的に見直し、
無駄なお金を支払わないようにして、
経営の改善化を思索してみましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『毎月の固定費の支払い』ほど、
【経営においてボディーブローのように
効いてくるものはない】
と言える。
・『経費』は売上を伸ばすより
まず第一にその削減を考えたいもの。
『売上』を伸ばしたとしても、
それに伴う経費も増えるため、
利益は思いのほか伸びない。
・一方『経費』は
【ダイレクトにその削減部分が
会社に留保されるもの】
と言える。
・『毎月の固定費の支払い』については、
【定期的にその有用性を見直し、
必要がないものは解約する】
など、その都度柔軟に
その見直しをしたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。