2023年2月20日知っておきたい個人事業の【開業届の効力】
インフルが本格化しています。
昨夜は39.6度まで熱が上がり、
日中もおそらく同程度の熱が。
やむを得ず、解熱剤を継続投入しながら
なんとか仕事できています。
本当に身体が資本ですね。
…我が家では3人の娘もインフルでダウン。
ただ、妻だけはかなり元気(笑)
母は強し!ということを
目の当たりにしています(^^)。
さて、本題です。
------------------
■本格的に
【確定申告の時期】
に入ってきましたが、この時期に入ると、
個人事業主のお客様から
様々なご相談をいただくということが。
今日はその中で『開業届』についての
お話をしていきたいと思います。
■開業届については、
基本的に私が関与させていただいている
お客様はほぼ提出をされているのですが、
巷では、
【開業届を出すべきなのかどうなのか】
ということについて議論がされている
ことが多いようです。
■では、
【開業届の効力】
とは、一体どんなものが
あるのでしょうか。
基本的に開業をするということは
業務を開始するということであり、
個人事業…つまり
【事業所得の事業を開始する】
という意味合いである
と私は考えています。
そのように考えると、
開業届を提出することは、
【事業所得として申告をすること】
と言えそうです。
■逆に、
開業届を提出して
事業所得を申告せずに
【雑所得で申告する
ということは通常あまりない】
のではないでしょうか。
しかしながら現実問題として、
サラリーマンなどの方が
『副業』として事業を営む際に、
【その事業が事業的規模と
呼ばれるものに該当するかどうか】
により、税務上は、
『事業所得』と考えるのか、
それとも『雑所得』と考えるのか
ということが、
考えとして分かれるということに。
■そしてまた逆に、
【開業届を提出しなくても、
事業所得として申告することは可能】
なんですね。
このあたりの明確な線引きがないので、
世間が混乱している
ということが言えそうです。
ただ、この開業届を提出せずに
事業所得として申告をする場合、
【基本的に白色申告でしか
申告ができない】
ということもまた事実として言えます。
白色申告の逆は青色申告ですよね。
そしてこの青色申告を採ろうとすると、
税務署に前もって
【青色申告の承認申請書】
を提出する必要があります。
<国税庁HPより-所得税の青色申告
承認申請手続->
青色申告承認申請
■そして
この青色申告を提出する前提としては、
【事業所得として申告をしている】
ということ、
つまり税務署への提出の際は
【開業届もセットで提出することにより、
青色申告が認められる】
というのが通常です。
そのようなことから考えて総括すると、
【開業届を提出する意味合いは
青色申告を選択するため】
ということも言えそうです。
■ただ、
これもまた余談なのですが、
青色申告を選択しているにもかかわらず、
【開業届を提出していなかった】
という方も過去にいらっしゃいました。
私が思うに、これは
【税務署の内部的な確認不足
だったのではないか】
と思っていて、やはり基本的に
【開業届が出ていないと
青色申告を採るのは難しい】
のではないかと思っているところです。
■そしてもう一点、
私なりの解釈を加えたいと思います。
開業届を提出するということは、
つまり
【自分が事業家としての
立場を明確にし、収入を申告する】
という言わば
【経営者としての心構え
にそのまま繋がるのではないか】
と思っている次第です。
いろいろ聞く中で、
開業届を提出しないのは
【自分にとって都合の良い申告をするため】
もっと言えば、
【脱税をするため】
などということも、
稀にではありますが、お見受けします。
■当然、
私はそのような方の税務申告
などしませんし、
【そもそも経営者として
応援する気すら出ない】
というもの。
こういった『心構え』という点が
開業届の側面として考えられそうです。
そしてもう一点なのですが、
開業届を提出しているかどうかにより、
もしかすると、今後出てくるかもしれない
【給付金や補助金対象者になることが
できるかどうか】
が左右される可能性があるのではないか
と思っているところ。
■結局のところ、
そういった給付金や補助金は、
【事業者に対して支給される】
ということが通常ですので、
【開業届を提出していない人は
(その給付金や補助金を考える上では)
事業者として認められない】
ということもまた、
考えておいた方が良いでしょう。
開業届については、
巷でいろいろな噂話が
上がっているところですが、
そういった噂話をしているのは通常、
【税務に詳しくない一般の方】
ではないでしょうか。
■これは
先日の記事でも書かせて
いただいたように、
【噂話ほど怖いものはない】
ということを念頭に置いておいた
方が良いでしょう。
<2023年2月17日「一方的な話を鵜呑みにする
べからず」という言わば当たり前の話>
https://muratax.com/2023/02/17/6167/
噂を信じるのではなく、
その噂を
【一つの情報源として、
その情報源からその道の専門家に
相談する】
というのが、
もっとも的確な人生の歩み方
ではないかと私は思っている次第です。
開業届については上記のようなことが
考えられますので、
上述してきたことを念頭に置いて、
柔軟に開業届に関する判断をしていく
ようにしましょう。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・『開業届』については、
【基本的に青色申告を選択しよう
とする場合に提出が必要である】
ものと心得ておくべし。
・また、開業届を提出することで、
【事業者としての心構えも
生まれてくる】
のではないだろうか。
・そして気になるのが、
開業届の提出有無に関して、今後の
【給付金や補助金の受給対象者
となるかどうかが左右される】
のではないかというところ。
・こういった点をトータルで考え、
開業届を提出するべきかどうかの
判断を的確にしていきたいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。