2024年3月19日融資のお金を【私的に利用してしまう】ことの怖さ
なんだか、ちょっと風邪気味です・・
確定申告明けに風邪をひくのは
普通のことなので、むしろ安心したという
ような不思議な感覚ではあります笑。
ただ、気持ちはかなり元気なので、
今日も張り切っていきたいと思います!
さて、本題です。
------------------
■法人の決算に際しては、
【節税対策のほか決算対策も必要である】
ということを以前の記事でも度々
書かせていただいています。
今日はそのことについて続けてお話を
してみたいと思います。
■節税対策は読んで字のごとく、
【税を極力減らしていくことにより、
手元に残る現金をより多くする】
ために検討するものなのですが、
ここで言う決算対策とは、主に
【金融機関などの評価を意識して、
決算書を見栄え良くする】
ことを目的とすることを指しています。
■当然、状況の良い決算書が仕上がると、
そのことにより
金融機関の評価も良くなることになり、
結果として融資を取り付けること
ができることに繋がることも考えられる
というわけです。
そして実際に、そのような行動が功を奏し
融資が下りたということになれば、
当然その融資は『法人の口座』に
振り込まれ、そこから
【経営においての事業投資を進めていく】
ことができるというもの。
事業投資とはすなわち、場合によっては
固定資産などの設備投資かもしれませんし、
また場合によっては、
将来のビジネスの拡大に向かっての
何かしらの知識や知見の購入、
そして雇用などに使われることが
想定されるというものです。
■そのようなことを
想定した融資なのですが、
当然その根底にあるのは、
【経営において利用していく】
ということですよね。
しかしながら、
ごく稀にではあるのですが、
この意味を捉え違えており、
【法人に入ってきたお金を経営者の
私的なことに使ってしまう】
ということが。
ここで言う『経営者の私的なこと』とは、
経営とは関係のない用途に、
その法人のお金…すなわち
『融資で振り込まれたお金』を
利用してしまうということなんですね。
■当然、経営として利用するわけでなく、
その経営者のプライベートとして
利用するようであれば、
【そもそも融資の目的に抵触する】
というものですし、そのような使い途は
決して許されるものではありません。
■そしてこのことは、決算書にしっかりと
記録されるんですね。
当然、上述したような事業投資としての
投資であれば、場合によっては車両や機械、
工具器具備品などの資産にその融資が
使われるかもしれませんし、
そのようなことを通じて、固定資産や
研修採用費、開発費など、法人の事業として
使用するための会計上の科目(勘定科目)
に変わっていくというもの。
■しかしながら、これを
プライベートとして使ってしまえば
どう表示されるかと言えば、
これはやむを得ず、
『役員貸付金』という科目に分類
せざる得ないということに。
場合によっては、
仮払金などとして経理することも
考えられるのかもしれませんが、
あくまでも『実態』は
役員貸付金そのものであり、
これが表示されているということは、
【その役員(経営者)が自由に会社の
お金を使ってしまっている】
ということを表現される
ことになるわけですね。
■当然のことながら、
金融機関がそのような決算書を見ると、
【その会社の経営自体に大きな疑問を持つ】
というものですし、正直なところ、
私が税理士として関与をさせて
いただく際も、
【どうしても経営の応援をする
気にはなれない】
ということになってしまいます。
そのような状況になっているという
ことは、決して前向きな経営とは言えず、
【会社を公私混同している】
ということに見えてしまうからなんですね。
とは言え、
やむを得ない事情ということも
当然あるかもしれませんので、
そのあたりは柔軟に考えながら
その後の対策を検討するわけですが、
少なくとも金融機関に対しては、
【決して良い評価が得られない】
というものです。
■したがって、まず大原則として、
【法人のお金は自由に使うことができない】
ということはしっかりと理解して
おくべきでしょうし、
これを守れないようであれば、
【会社の経営自体が厳しくなる】
ということは想定しておかなければ
ならないでしょう。
どうしても、個人事業と法人を
そういった面で混同してしまいがち
なのですが、法人を経営する上では、
そのような自らを律するような
厳しい目を持ち、その延長線上に
経営の真の目的を達成すべく、
【経営者として真っ当に経営を
成功に導く道を模索】
することは、かなり大切なことである
と私は考えます。
■そのような事情から、
融資を取り付ける際は、
上述してきたようなことを念頭に置いて、
正しい知識と心構えを持って、
取り組んでいくようにしましょう。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・法人において銀行融資が振り込まれた際、
当然のことながら
【その融資のお金は法人の事業目的以外に
使うことができないもの】
と心得ておくべし。
・逆に、事業目的以外で使って
しまうとなると、
これは『役員貸付金』となってしまい、
【金融機関をはじめ、外部においての評価が
良くない状況】
になってしまうというもの。
・大前提として、
【法人のお金は自分のお金ではない】
ということを再認識しておくことが
重要である。
・そのようなことから、
【法人においてのお金は事業目的にのみ
使えるもの】
ということをしっかりと意識して、
【真っ当な希望ある未来へ向かうための
経営を模索】
したいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。