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トップページ ブログ > 税務について > 「費用」の適正な認識について

2025年4月22日「費用」の適正な認識について

今日も昨日に引き続き、面談を複数。

ご面談の中で、最終的な決算にあたり、
節税対策をする局面が出てきます。

その中で、現状の数字の確認をしていく
わけですが、

その過程で、経費にしている数字に
誤りがあることが少なくありません。

そこで今日は、経費の中でも「費用」の
ことについて、

再考していきたいと思います。


==================


■経費の適正な損金としての認識

以前の記事では、「在庫」に関する話を
させていただきました。  

<2023.6.29なぜ【仕入の前倒しは
経費にならない】のか?>  
https://muratax.com/2023/06/29/6632/

今回はその続きとして、
「費用」に関して掘り下げていきます。  

経費は、大きく分けて原価、費用、損失の
3つに分類されます。  

「在庫」に関しては、
売上と仕入が個別に対応している必要があり、  

売れていない仕入商品については
在庫にして仕入から抜くという処理が
必要でしたね。


■「費用」の認識

今回はその経費の2番目の要素である
「費用」についてです。  

原価に関しては、「売上との個別対応」が
求められることに対し、  

費用は「その期間に対応していること」が
求められます。
  
つまり、当期にその効果が発生している
ことが、費用として認識されるための
要件です。


■例を挙げてみましょう

例えば、2年分の研修費の前払いを
行った場合、  

その前払い分の研修費は当期分と翌期分に
分けて計上する必要があります。  

支払ったタイミングで、
その保険料の全額を経費として
計上するわけではなく、  

当期分の研修費のみを経費として
認識し、翌期以降の効果が出る分については、
前払費用として処理します。

このように、当期にその効果が発生するもの
のみが経費として認識され、  

残りは前払費用として計上することに
なるわけです。

■飛行機のチケットの場合 次に、翌期に出発する航空券を 購入したとしましょう。 確かに現金はその期に支払われますが、 実際にサービスを受けるタイミングは 翌期です。 したがって、購入したその期の経費には ならないということになります。 とは言え、支払ったお金は現実の支出と してありますので、 その支出は前払費用として経理をし、 翌期にサービス提供を受けるタイミングで、 旅費交通費として振り替えるわけです。 これが、費用としての性質を理解するため の重要なポイントです。 ■原価と費用の違い ここで、以前お話しした「原価」と 「費用」の違いを比較してみましょう。 たとえば、期末に一括して仕入れを 行った場合、 その仕入れは、売上との対応ができていない ため、在庫として扱うことになります。 一方、2年分の研修費を前払いした場合、 その全額が経費となるわけではなく、 当期分のみが経費として認識され、 残りの部分は前払費用として処理されます。 重要なのは、 【その根拠が異なる】 ということです。 仕入れに関しては売上と個別的に 対応していないため、 在庫に回して経費として認識しない という処理になります。 一方、研修費の前払いについては、 効果が発生するのが当期ではないため、 前払費用として処理されるわけです。 ■経費の認識の違いを理解する 結果として、「原価」も「費用」も、 いずれも当期の経費にはならないことが わかりますが、 その理由は、 【原価は売上と個別的に対応しないから】 であり、 【費用は当期に効果が発生していないため】 ということになります。 ■無駄な支出を防ぐために こうした違いを理解していないと、 無駄に前払いをして、 手元のキャッシュを減らしてしまう 可能性があります。 そのため、 費用の認識についてしっかり理解し、 適切な節税対策を行うことが重要です。 無駄な支出を減らし、 手元に残るお金を増やすことが、 経営の安定に繋がります。 ================== 《本日の微粒子企業の心構え》 ・経費は原価、費用、損失に分類される。 ・費用はその期間に対応していることが 必要である。 ・当期に効果が発生するもの のみが経費となる。 ・前払費用を適切に処理し、 無駄な支出を減らすことが重要である。 ・経費の性質を理解し、 節税対策を意識するべし。 -------------------------------------- 今日も最後までお読みいただき、 ありがとうございました。

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