2020年3月7日【その場限りの手法】ほど、怖いものはない
【本日の業務】
・長女と土曜出勤
・顧問先の決算業務
・確定申告業務
こんにちは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
■今日は恒例の長女との
土曜出勤の日。
この日が来ると
本当に一週間があっという間に経ったなと
痛感しますね。
確定申告もだいぶ落ち着いてきて、
次は1月決算法人の決算業務へと、
次第に入っていくことに。
この1月決算法人も結構な法人数があるため、
計画的に着々と手をつけていきたいところ。
その上で節税や、融資などを見据えて、
しっかりと決算を組んでいきたい
と思っています。
今日はそんなことから
お話を続けていくことにいたします。
■よく融資を見据えて決算を組んでいくのですが、
融資にあたっては
【法人の利益が出ていること】
が必要な要素の一つ
となります。
その利益を出すために、
なんとか手を尽くしたいものなのですが、
利益をなんとか出したいばかりに、
どうしても出してはいけない方法に
手を染めてしまうというケースが
少なからずあります。
■利益を出すためには、
・売上を増やすこと
・経費を減らすこと
・在庫を増やすこと
という大きく言えば3つの方法が。
まず利益というものは
【収益から経費を引いた結果】
となりますので、
当然のことながら、
売上という収益を増やすと
利益が上がることとなり、
また経費を減らすと
その分利益が増えることになりますね。
そして在庫というものは、
期末において売れていない商品を
数えて数字に表すもの。
【売上−仕入=粗利益】
となるのですが、
この粗利益については、
必ず売れて利益が出たものに
対応するものとなります。
言い方を換えると、
売上と仕入は
【必ず対応してないといけない】
わけです。
売上が上がれば仕入も増えて、
逆に仕入が減れば売上も減る
という状態にしなければなりません。
■もっとお話を進めていくと、
もし10個仕入れて3個売れたとするならば、
その10個の仕入のうち7個は
在庫となりますね。
この7個については、
仕入から抜く処理をしなければ
ならないわけです。
このことがすなわち『在庫』という考えで、
【在庫とは仕入のマイナス】
と考えるとわかりやすいでしょう。
とするならば、
在庫が増えると仕入がその分
マイナスになるため、
その分利益が少なくなる
というカラクリなのです。
■そして注意すべきが、この在庫の反動。
融資を受けたいがために、
この在庫を過剰に水増しして
計上してしまうということが
あるわけですね。
当然実際にはない在庫ですので、
その過剰に計上した分、
多く利益が上がるわけです。
ただ、
この在庫は来年においては
売れ残ったものとして考えるため、
【逆に仕入が増える要因】
となってしまいます。
そうすると、
来年においては仕入という経費が膨らみ、
利益が圧迫されることに。
そうなると
また過剰な在庫を計上しなければならない…
という
【負のスパイラル】
に陥ってしまうわけです。
■少々会計の話で
難しい話となってしまいましたが…
何が言いたいのかと言えば、
一度その場限りの手法に手を染めてしまうと、
その反動は今後しばらく続いていく
という極めてマイナスの要素に
染まっていってしまうわけですね。
このことは会計の話ではあるのですが、
私たちにとっての日常生活においても
同じようなことが少なからずあるように
思います。
■その一つが、
【先延ばし癖】。
大したことのないと思われる作業を
今日はやめておこう、
今日はやめておこう…というふうに
ずっと先延ばしにすることにより、
その傷口がどんどん広がっていき、
その大したことない作業が
最終的にはかなり膨大な量に
積み上がっていくことに。
意外と溜めているストレスの多くは、
この先延ばし癖によるもので
あることが往々にしてあります。
大したことのない事柄ほど、
瞬時に手をつけてササっと
終わらせていくべき。
もちろん、
優先すべき作業や仕事はあるのでしょうが、
これを滞留せてしまうことにより、
後々に傷口がどんどん広がっていき、
そのことが
【多大なストレスにつながってしまう】
わけですね。
■経営においても、
日常生活においても、
そして会計や融資の関係を見ても、
【その場限りの手法に決して手を染めない】
こと。
これは全てにおいて
共通することのように思います。
一つ一つの行動にしっかりと意義を見出して、
有意義な判断をしていきながら、
日々の生活や仕事を
こなしていきたいものです。