2022年7月24日【法人設立】で注意したいこと
今日はまったりと、
家族でDVD鑑賞。
以前から観たかった「天気の子」。
ひと足先に観ていた三女は、
「いまからはれるとよ。」
「ほら、くもがでてきたやろ?」
と、迷惑ながらもかわいい解説(笑)。
「人の心は空の様子によって変わる…」
表現は間違いなく違いますが(汗)、
その一節はすごく心に残りました。
最後20分程で、妻登場。
「どう?泣いた?」
「面白いと?」
の二言で見事に気分は撃沈(笑)。
…14泊のレンタルなので、
みんな寝静まったタイミングで
観ようと思います(^^)。
そして、急きょの展開により、
今から事務所に向かい、仕事。
いろんなことがある日曜日ですが、
気を取り直して(?)本題です!!
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■個人事業が順調に進み、
『法人成り』を検討する方が
ここ最近増えてきている感覚です。
いわゆる
【マイクロ法人の設立】
を提案することもあるのですが、
このように順調に
業績を伸ばしている方にとっての
法人設立は本当に重要なことですよね。
法人設立にあたっては、
【その資本金の額や事業内容、
そして決算月】
を検討しなければなりません。
今日はその法人設立について
注意すべき点をお話ししていきたい
と思います。
■法人の事業目的としては、
その事業目的を登記簿や定款に
記載していくわけですが、
法人に関して言えば、
【その事業目的を書いていない事業は
行うことができない】
ということになります。
この点には十分な注意が必要ですね。
■次に、
『資本金の額』についてなのですが
資本金は、
【金融機関の融資の評価上や、
取引先など外部との関係から、
多ければ多いほど良い】
というのが結論となります。
確かに現状では1円からでも
会社を作れるのですが、
【登記簿に『1円』と記載された会社に
誰が信用性を感じるだろうか】
ということですよね。
そのようなことから考えると
【当然資本金は多ければ多いほど良い】
ということになります。
■では、
【どの程度の金額が良いか】
というお話なのですが、
私の感覚からして、
【法人設立にあたっては、
最低100万円はあった方が良いかな】
というところ。
【もし可能であれば
300万円ほどあればなお良いかな】
というところですね。
ただ、
【建設業などの業界の関係上、
資本金が500万円ないといけない】
などそのような事情も
あるかと思いますので、
そういった業界の背景も踏まえて
慎重に検討したいところかな
という感覚です。
■そして最後に、
『決算月』についてのお話をします。
決算月については、
法人に関しては、
1月から12月までの間の任意の月を
選ぶことができます。
例えば
【7月24日設立で7月決算】
ということもできるわけです。
しかしながら、そのようにすると
【最初の年度は7月24日から7月31日の
7日間のみの決算を組まないといけない】
ことになりますので、
事務的な手続きが増える
と言えるでしょう。
■そういった事情は置いておくとして、
一体何月を決算月とすれば
良いのでしょうか。
最も考えたいのが
【利益の上がる時期】
なんですね。
例えばですが、
『写真館』などで言えば
【卒業シーズンや入学シーズンは
業務の繁忙期】
と言えるでしょう。
そうなると
【3月や4月は利益が上がりやすい】
ということですよね。
■そんな中、
例えば利益の上がっている
3月を決算月としたらどうでしょう。
3月に利益が上がるわけですが、
その利益もどのぐらい上がってくるかが
なかなか見えにくいもの。
そして原則として、決算対策は
【決算月の末日】
までにしないといけませんので、
【3月に利益が上がり続けている
状況下において、3月31日までに
その節税策を実行しなければならない】
ということになるわけです。
こうなると相当無理が生じそうですよね。
したがって3月や4月に
利益のピークが来る場合に関しては、
【これを決算月にするのはNG】
ということ。
逆に、
【3月や4月をスタートに持ってきて、
決算月を検討する】
というのが現実的かもしれません。
■そして次に、
『税務調査の観点』
からのお話になるのですが、
税務調査の観点からは
【決算月を『1月』とするのがベスト】
というのが解となります。
私自身もいろいろと
情報収集をしているのですが、
【やはり1月が税務調査が入りにくい】
という事実があるようです。
とは言え、1月決算の申告は3月ですので、
個人の確定申告と被ることになり、
「税理士としては何としても
見送ってもらいたい」
というのが本音ではあります(汗)。
しかしながら、
そうも言ってられないので、
現実をお話しすると、
【税務調査が入りにくいのは1月決算である】
ということなんですね。
■その他にも、
今回設立する法人のほかに
関係会社などを持っている状況であれば、
その法人と決算月は
ズラした方が良いでしょう。
当然関係会社間の取引もあるでしょうから、
場合によっては
【上手に業務のバランスを取り、
合法的に節税をしていく】
ということも可能となるはずです。
■というわけで今回は、
法人設立について注意すべき
『事業目的』や『資本金の額』、
そして『決算月』のことについて
お話をしてきました。
法人設立に際しては、
無料でネットを通じて簡単に作れる
サービスもありますが、
こういった前提知識を持っておらずに
そのような無料サービスで
ホイホイ作ってしまうことは、
後々ハイリスクとなり得ますので、
十分な注意が必要です。
的確に自社の状況に応じた内容のもとに
法人設立を検討するようにしましょう。
「…タダより怖いものはない。
…どうしてこんなに安いのか。」
(童謡うさぎとかめメロディより…)
の問いを、
経営者としては常に回したいものです。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・法人の設立に際しては、
【事業目的や資本金の金額、
そして決算月の決定】
が必要である。
・特に【決算月】に関しては、
【その利益の上がるタイミングや
関係会社の決算月を総合勘案して
慎重に決定するべきである】
と言える。
・巷には『0円で法人設立ができます』
というソフトも出回っているものであるが、
【正しい知識を持っていないことには、
そういったソフトを使うことが
後々にリスクになり得る】
ということも十分に心得ておくべし。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。