2022年10月3日「出口に辿り着くまでが節税です」(村田造語)の意味するところ
■『始まりがあれば終わりもある』
ということで、
経営についても当然
【事業のスタートから、
その退職や事業の廃止】
という一連の流れがある
というもの。
そこで今日は、『入口と出口』
についてのお話をしていきたい
と思います。
■事業がスタートした当初は、
資金繰りなども
そこまで潤沢でないこと
が通常ですので、
最初は苦労する
というものでしょう。
しかしながら、事業が順調に
軌道に乗っていくとともに
『利益』が生まれ
『納税』が出てきます。
ただ、せっかく生まれた
利益からの資金より
納税額が引かれるとなると、
【経営が立ち行かなくなる】
ということも考えられるため、
ここで大切なのが
【(適切な)節税の思考】
なんですね。
■節税については、
【単に課税を繰り延べる方法】
と、逆に
【繰り延べるわけではなく、
本当の税負担が少なくなる】
というものがあります。
ここで『事業の終わり』
の方に話を移していくのですが、
事業を終わる際は通常
【退職】
という形をとり、どこからかしら
【退職金の収入】
が入るのではないかと思います。
個人事業主の方については
【小規模企業共済】や【iDeCo】、
法人役員の方については、
同じく
【小規模企業共済】や【iDeCo】、
そして
【自社からの退職金】
も考えられるかもしれません。
■ここで大切なのが、
【退職金のもらい方】
なんですね。
この退職金のもらい方を誤ってしまうと、
せっかく退職金の優遇規定である
【退職所得のメリットを
十分に享受することができない】
こととなってしまうため要注意です。
特に注意が必要なのが、
【退職所得控除】
…つまり
【退職金の経費】
なんですね。
退職金の経費は『勤続年数』
(iDeCoや小規模企業共済の場合は加入期間)
によってその額が決まるのですが、
1年目から20年目については
『1年あたり40万円の控除』、
それを超える年数については
『1年あたり70万円の控除』
となるのでかなり大きいんですね。
■そんな中で注意が必要なのが、
【この退職所得控除が
マックスで使えなくなる可能性がある】
ということ。
簡単に言えば、
短期の間に退職金をもらうとなると、
退職金のメリットが
十分に享受できない可能性がある
ということなんですね。
■この論点については、
大切なことですので、
また次回以降に記事を譲りたいと
思います。
今日の記事では、
節税は入口(お金を払って
税金を減らすこと)のみに
目が行きがちなものですが、
本来的に大切なことは
【出口を含めたトータルでの一本道】
ということ。
退職金のみならず、
全ての節税において、
この一本道を考えることは
極めて重要です。
まずは、この節税の大原則を
心に留めておくようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・節税対策には
【課税の繰り延べであるもの】と
【本来的に税金が安くなるもの】の、
2つのパターンが考えられる。
・重視したいのは【後者の方】。
そして後者の方に関しては、
入口と出口をトータルで見ることにより、
有用な節税対策をしたいもの。
・特に『退職金』に関しては、
その受け取り方により、
場合によっては
【税負担が増えてしまう】
可能性もあるため、
重々注意をすべきである。
・退職金のみならず、いろいろな出口で
お金を受け取る際には、
【的確にどういった受け取り方を
すれば良いか】
ということを念頭において、
慎重に節税の思索をすることを
オススメする。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。