2022年10月21日【説明なしに申告】という税理士の悪行を聞いて感じたこと
■ここ最近の税務相談の中では、
「よく税理士変更を
希望されている方からの
ご面談が増えてきたな」
という感覚です。
その税理士変更による要因も
いろいろなのですが、
今回はその中でも
大変インパクトの強かったこと
についてお話をしていきたい
と思います。
■税理士は基本的に、
【顧問契約や年一度の契約により、
税務の判断をし、申告書を作成し、
税務署や都道府県税事務所や
市区町村に申告をする】
というのが通常です。
そして、その税務判断の際には当然
【納税者である経営者の方に
相談や説明をし、
その税務相談を進めていく】
ということ、
そして申告の際には当然
【その申告の内容を
納税者の方に確認をして
申告を進めていく】
というもの。
しかしながら、
【その申告を事後的に報告している】
という税理士が
どうやらいらっしゃるとのこと。
■よく聞く税理士への不満として、
【決算の申告のタイミングで
税額を知らされ、
何の対策もできずに申告へ進む】
ということがあるわけですが、
これは上記の順番を
決して犯してはいない前提の
ものであり、
曲がりなりにも
【まずは納税者の方へ
説明をし、その後に申告をする】
という手順を踏んでいる
ということになるわけです。
■しかしながら、
今回私が問題としている
ものについては、
【申告をし、
納税者の方が納税を終えた後に、
事後的に申告書と決算書の控えを
お渡しする】
というものなんですね。
これは正直私自身も
仰天したところであり、
言い方を変えてみれば、
【会社の財布を勝手に開いて、
何かしらの契約を
(今回で言えば『税務の申告』を)
税理士が独断で下し、
その契約を進めている】
ということに他ならないようにしか
思えないわけです。
■そして、
このようなことになっている背景として、
【税理士に支払っている料金と、
その税理士からのサービスの提供が
均衡していない】
ということが
少なからず見受けられます。
どういうことかと言えば、
【税理士が仕事をする労力に比べて、
税理士がもらっている料金が少ない】
ということなんですね。
しかしながら、
たとえ料金が少ないからといって、
手を抜いて良いというものでは
決してなく、
それはそれで
「そのような事情なので
値上げをさせていただきたい」
ということを交渉すべきでしょう。
【その交渉をしないまま、
税理士側が勝手に手を抜き、
独断で簡単に申告をし、
納税者へ納税を求めている】
という状況はどうしても
目を瞑ることができない
あってはならないこと
ではないでしょうか。
■上述したように、
【そもそも事前の承認なしに申告する】
ということ自体が問題なのですが、
それに加え、
【料金の交渉を適切にしていない
税理士にも問題がある】
ということなんですよね。
私はよく記事の中でも
書かせていただいているのですが、
『サービスの提供者側』と
『お客様』という関係であれ、
【そのサービスの料金と、
その料金の支払いを受けて
提供されるモノやサービスの質や内容は
均衡している必要がある】
と思っています。
■もっと言えば、
【代価より大きなモノや
サービスの価値であれば、
商売は良い形で成立する】
というものでしょう。
しかしながら、料金に対して
過剰に価値を提供したり
サービスを提供したりしている
ビジネスにおいては、
【どうしても売り手側が
苦しくなってしまう】
というもので、
そこに関しては『均衡している』
とは言い難い状況ではないでしょうか。
■今回のお話は、
大変極端な例ではあったのですが、
商売人として、しっかりと
そういった
【価格交渉】
をすることを怠らず、
また、
【そのサービスの提供も
対価と均衡している形】
にすべく、その経営の思索を
していきたいものです。
…料金とサービスが均衡していない
とは言え、
【何の事前の承認もないまま
申告まで進んでしまう】
という税理士の仕事の仕方は
問題がある
と言わざるを得ませんね…。
同じ職業の身として
すごく申し訳ない気持ちになって
しまいました。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・税理士の仕事として
【税務の判断をし、申告書を作成し、
申告をする】
ということが考えられるが、
【そこは納税者の承認が必要であるもの】
と心得ておくべし。
・そのような『当然』とも言える
状況下において、
【税理士が勝手に申告まで進んでいる】
ということが残念ながら
存在するようである。
・その原因として、
【料金とサービスが均衡していない】
ということが。
・真っ当な商売人として、
その頂戴する料金と
提供するモノやサービスを
極力均衡する形で検討し、
【適切にお客様に価格交渉をし、
適正な価格をもって
商品やサービスを提供する】
ということをしっかりと考えるべき
ではないだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。