2023年11月30日【役員報酬決定】の際はここまで考えるべし!
9月決算の申告、先ほど無事に
完了いたしました。
当日まで食い込んでしまいましたが、
ひと安心でした…
さて、疲労困憊ではありますが笑、
今日の本題です。
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■決算に当たっては、
決算の最終的なご面談の際に、
【今後の役員報酬や役員賞与についての試算】
をしていくことになります。
その際には、翌期の損益の試算などを
場合によって共有させていただき、
翌期の予算に基づいた役員報酬の
試算をするということに。
■そしてその中で大切なのが、
【役員社宅や出張旅費】
についてなんですね。
役員社宅や出張旅費についてはいわゆる
【お金を使わない節税】
に分類されるものであり、
【法人から個人に移すことができる
お金は基本的に役員報酬のみ】
なのですが、この出張旅費や
役員社宅を利用して
【法人から個人に実質的に
お金を移すことができる】
ということになるわけですね。
<2022年5月23日【お金を使う節税】で
注意すべきこと>
https://muratax.com/2022/05/23/5235/
■そうなると、
実際の個人の手取りは
【役員報酬に加え、出張旅費と役員社宅を
利用してもらえるお金を加味した金額】
となります。
そうなると、手取りが増えるわけですので、
本来的に必要であった
【役員報酬は減額しても良い】
ことになるわけですね。
役員報酬を減額することができるとなると、
【それに対する社会保険料も当然少なくなる】
わけですので、結果として法人としての支出、
それに加え個人の社会保険料の負担も
少なくなるというわけで、
【トータルして手元に残る
お金がより多くなる】
というところ。
■そして場合によっては
【事前確定届出給与(役員賞与)】
を上手に活用することにより、
社会保険料を削減することができ、
【そのような点もトータルで勘案して
役員報酬や役員賞与を決定していく】
という流れで試算を進めていくわけですね。
ただし、月々の役員報酬を減額して
役員賞与を払うということは、
【役員報酬を減額することにより、
将来もらえる退職金が少なくなる】
というリスクも内包していることから、
慎重な判断が必要であるという点も
注意しておく必要があります。
しかしながら、
退職が遠い役員に関しては
こういった対策を柔軟にすることにより、
【社会保険料の大きな削減】
に繋がりますので、有用な手段である
ということは知っておきたいものです。
■そして、役員報酬の決定の際は
【健康保険組合の社会保険料率表にも注意】
しておくようにしましょう。
<福岡県の料額表>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r5/ippan/r50240fukuoka.pdf
というのも、仮に37万円の役員報酬を
支払うことになったとします。
そうなると37万円以上の区分となり、
【等級的には38万円という等級】
になるんですね。
■しかしながら、
極端な話なのですが、これを
36万9千円とすることにより、その等級が
36万円の等級となることになり、
【それだけで健康保険料と厚生金保険料が
5,000円ほど変わってくる】
ということになります。
役員報酬を1,000円減らしただけで
社会保険料が5,000円も少なくなるのですから、
そのように考えると
【1,000円減らした方が良い】
ということは明確でしょう。
そのように、
【役員報酬の決定の際は
社会保険料も加味してトータルで考える】
ようにしたいところです。
■ちょっとしたことではあるのですが、
こういったひと工夫をすることにより
その個人の手取り額はもちろんのこと、
【法人の社会保険料の負担も軽減される】
ものですので、積極的に柔軟な思考を持ち、
【手元により多くの現金を残すためには
どのようにすれば良いか】
ということを思索し、最善の経営の
一手を模索したいものですね。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・役員報酬の決定の際は、
【役員社宅や出張旅費、
役員賞与もトータルで加味】
して、最善な一手を模索したいところ。
・役員報酬が最終的に決定した際は、
【その後のわずかな調整により社会保険料の
等級が変わらないか】
ということも併せて確認したいところ。
・役員報酬決定の際は、
【次年度予算から役員報酬として
取るべき年収】
をまず算出し、そこから上述した
【役員社宅や出張旅費、そして役員賞与や
社会保険料の等級に応じた
適切な役員報酬】
を模索し、手元により多くの現金を残す
ための最善の一手を検討したいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。