2020年1月25日【売り込んでいくだけ】のセールスがダメである理由とは
【本日の活動】
・朝は保育参観
・昼少し仕事
・夕方からは家族との時間
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
■昨日で今年の確定申告の受付を
締め切らせていただきました。
今年は大変ありがたいことに、
個人のお客様も増えて、
確定申告の業務がかなり膨大になります。
キャパもかなり限界まできており、
これ以上の依頼を受けさせていただくことは、
既存のお客様のご迷惑にもなりかねない
ということで、
昨日をもって打ち切らせていただきました。
さて、今日はそのことから
話を続けていくことにいたします。
■よく、
【販売】
とか
【マーケティング】
などということを言われるのですが、
この2つは、
イメージとしては似ているようで、
【実は全く対極にあるもの】
です。
■用語の細かい概念などは
いったん抜きにするとして…
このことは、時に自らのセールスに対する
パラダイムシフトにもなり得る、
すごく大切なお話です。
まず、販売とは、
【自分で売っていくこと】。
一方、マーケティングとは、
【売らなくても売れていく
状態をつくること】。
■経営学者であるドラッカーは、
『マーケティングとは【セリングを不要にすること】である』
ということを言っています。
セリング…つまり、売ること。
これを不要にすること。
大半の場合、
セールスに関して、
『どうやったら、売れるだろう?」
という問いを立てることでしょう。
ただ、本質的な解は決して
そこから導かれるものではなく、
『どうすれば、「どうやったら、買うことが
できるんですか?」とお客様に
言ってもらえるのか?』
という問いこそ、
【真の問い】
であると言えます。
■前者は売り手視点。
後者は
【お客様の立場に立った】
買い手視点ですね。
結局のところ、
【お客様が買ってくれない限りは、
セールスは成り立たない】
わけなので、
徹底的に
【お客様の立場に立って】
思索を続けることこそが重要なのです。
■私たち士業のことで言えば、
『お客様は、税務や法律や労務、
登記などのサービスを求めている』
ということが、
【顕在化したニーズ】
としてあるのですが、
例えば、
あなたが今まで別世界と思われていた
『弁護士』に裁判の依頼をしよう
とした際、
最も重視するのはどんなことでしょう。
私の考えとしては、
法律のプロとして問題を解決してくれる
ということは、いわば当然のこと。
そこで弁護士の比較をすることはなく、
『どんな弁護士だったら、
安心して依頼することができるか』
という視点で
依頼する弁護士を決めるでしょう。
■【安心して依頼できる】
ということから考えると、
話しやすさであったり、
対等な目線で何でも言える関係であったり、
基本的に笑顔でいる人であったり…
法律の専門家であるという視点から、
がらりと考え方が変わっているはずです。
このことこそが、
【お客様の立場に立った】
視点であり、
これに寄り添うことが
何より重要なのです。
■そしてこのことは、
【お客様自身も気がついていない】
こと。
実はお客様自身も、
裁判にしっかり対応してくれる
法律に詳しい弁護士
を求めている状況。
ただ、目の前に安心して依頼のできる
弁護士の存在があったとしたら、
その弁護士に心が惹かれるというもの。
なぜ心が惹かれるのかと言えば、
それはひとえに
【心の中で求めていた自分のニーズ】
と合致していたから、
ということに他なりません。
心の中では求めていたものの、
自分の意識としては気がついていない状況。
つまりこの
【潜在的なニーズ】
を掘り起こして差し上げて、
お客様に提示した瞬間、
お客様はその心底求めていたニーズに気づき、
それに気づかせてくれたあなたの存在に
心より感謝をし、
その感謝が生まれた瞬間に
『買いたい!』
いう気持ちが生まれてくるもの。
これを最初から最後まで
【法律の専門家】
としてお客様に対してアプローチを
してしまうようであれば、
これがそのまま同業他社の競争に
入り込んでいき、
低価格の勝負になってしまうというもの。
■このような、
【本質的な】
お客様の立場に立ったセールス
というものを心がけなければ、
将来のお客様は
あなたの商品やサービスを買う機会がなく、
どんどん疲弊してしまう結果となります。
その潜在的なニーズを満たした
あなたの存在が、
口コミで広がっていき、
多くの人に伝われば伝わるほど、
【売らずに売れていく】
状態に入っていく。
このことこそが
【セールスの真髄である】
と言えるわけです。
■とはいうものの、
この売らずに売れていく状況に
身を任せていることだけでは、
【買うかどうか迷っているお客様】
に対してのアプローチが
足りていないと言えます。
迷っているお客様に対しては、
やはり
【売って差し上げること】
が大事なのです。
迷っているお客様が、
あなたが自信を持っている商品やサービスを
買わなければ、
同業他社のものを買うことになる。
あなたの商品やサービスの方が、
同業他社のそれと比較して
お客様の幸せにすることができる
とするならば、
同業他社のものを買わせることは
お客様を不幸にしてしまう結果に
繋がってしまう
と言うことができます。
■なので、時に
【売っていく】
という行動も必要であるわけです。
そういった背景を踏まえて、
私はFacebookなどを通じて、3回ほど
『確定申告の受付は1月24日をもって
締め切ります。』
という告知をさせていただきました。
すると、
(ある程度わかっていたことではありましたが)
やはり10人ほどの方が、
今回の確定申告についての
お問い合わせをしていただくこと
に繋がったのです。
このような方々は、やはり
【悩んでいる方々】
なのです。
買おうかなどうしようかな…
このような状況である人に対しては、
ある程度積極的にアプローチをしていく
必要があるわけですね。
結果として、
そのような方が商品やサービスを
買ってくださることこそ、
その方の幸せにつながるのですから。
■と言うことで、セールスは
【売らずに売る『マーケティング』】
と
【売って売る『販売』】
との
ハイブリットであること
が極めて重要です。
私自身の確定申告の締切告知に対する
反応は予想はしていたものの、
10人も反応が返ってくるとは
正直想定外でもありました。
お客様の幸せを考えての投稿でしたが、
今回の受付により、
もうキャパオーバーかなという状況に
なってしまいました(汗)。
本当にすごくありがたいことですね。
今回お客様になっていた方々に対しても、
精一杯その方々のとっての価値
を提供できるよう、
しっかりとお仕事をさせていただきます。