2022年2月25日「誰と行ったか」は領収書に書いた方が良い?
■「これはどなたと行った食事代ですか。」
【領収書やレシートを
税務申告のために取っておく】
ということは一般的にもよく知られた
ことかと思うのですが、
今日は領収書やレシートの『保存』に関して
注意すべきことについて
見ていくことにいたします。
■これについては、
税理士によっても、
そして各種の情報源によっても
解釈が様々なんですね。
「そもそもレシートだと、
情報量が多すぎて
税務調査ではマイナス要素になる」
だとか、逆に、
「領収書は具体的な内容が見えないため、
これもまた税務調査で問題になる」
だとか…
税理士側からすると、
【領収書では内容が分からない
ケースがあるため、
それはそれで会計処理に困ってしまう】
という面も。
■『税務調査』という面でいくと、
確かにレシートであれば
どのようなものを購入したかが明確なので、
【適正に経費を計上していれば
全くもって問題ない】
と言えます。
しかしながら、業務の経費のほか
『プライベートの要素』も入り込んだ
レシートとなってしまっては、
税務調査では
突っ込まれてしまいますよね。
ただ、
【それを避けるために領収書にする】
というのもまた
本末転倒なお話である
と言えます。
(…と言うより、脱税になってしまいます…)
■そのような点からも考えられるのですが、
やはり、『経営上の会計の数字』
をしっかりと把握するためには、
【プライベートはプライベート、
事業用は事業用として
その財布の元を分けるべきである】
と言えるでしょう。
また税理士側からしても、
一枚の領収書にプライベート用と
業務用が混在しているとなると、
その会計処理も
相当大変なものとなりますので、
「どうかご勘弁を…」
というところが本音です(汗)。
■そして、
領収書についてもう一点。
よく『飲食代』などについて、
【誰と行ったかを記載した方が良いのか】
ということを耳にしないでしょうか。
私の考えを申し上げると、
【やはり飲食代は誰と行ったかを
書いておいた方が良い】
というところです。
これは税務調査の際に、
一つひとつの飲食代の領収書に
誰と行ったかが書いていれば、
「この人はしっかりと
適正な税務申告を心がけているんだな」
という良い心証にもなり得る
というもの。
そして、むしろそれよりも…
ということなのですが、
経営の面で
【自身の私心を抑制するため、
誰と行ったかを明確に書いていく】
ということもまた重要である
と言えます。
そして、経費にプライベートの
『経費ではない』ものが入ってしまうと、
本来の利益が少なくなることに。
利益が減ると私は、社長としての
経営への意欲がガクンと落ちてしまいます…
■結局のところ、
保存する領収書に
相手先を書くことができない…
例えば『親族で行ったような飲食代』だと、
その旨の記載をすることは
できないですよね。
そういった
【自分自身に対する牽制として
こういった決まりごとを決めておく】
というのも極めて有効である
と言えます。
■ちなみに私自身は、
『飲食』のほか、
『贈答品』であっても
【どなたと行ったのか、
どなたに贈答をしたのか】
ということを記載するようにしています。
これは税務申告の面はさることながら、
やはり自分自身に対する抑制でもある
ということなんですね。
領収書を整理する中で
プライベートの飲食代が入っていれば、
それは内容を記載することができないため、
経費からは除外しますし、
逆にそういった認識をせずして
飲食代としてババッと処理をしてしまうと、
【プライベートの飲食代が
紛れ込んでしまう】
ということも考えられます。
■そして、
税務調査はその実際の支払いの
『1年後から3年後』
といった時期に入られるため、
【誰と行ったのか
などということは覚えていない】
ということも少なからず考えられます。
そこで上述したような
税務調査での
「誰と行ったのか?」
という問いかけをされると、
心を乱してしまい、
それが正当な経費であったとしても、
【税務調査官からは疑いの目を
向けられてしまう】
というもの。
■いろいろ述べてはきましたが、
領収書やレシートに関して、
その見解も様々です。
情報の中には
【税務調査をうやむやにするため、
あえて内容の詳細が書いていない
領収書が良い】
とされるものもありますが、
私の感覚から言えば、
そういった点でごまかすのではなく、
正々堂々と…という面よりもむしろ、
【経営本来の会計の数字の状況】
を把握するため、
明確に事業用の経費のみを
経費として計上し
(当然と言えば当然なのですが…)、
その経営成績を明瞭にする方が
経営としてはプラスなのでは
ないかと思うところ。
税務調査や領収書の保存に関しては、
いろいろな情報が流布していることから、
誤情報も少なからずありますので、
どうかご注意を(!)。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『領収書の保存やその取り扱い』
については、
【いろいろな情報が錯綜している状況】
が見てとれる。
・そもそもの視点として、
【税務調査を優先するのか】、
それとも
【経営の本質的な経営成績が
見えることを優先とするのか】
ということによって、
その解釈は様々であると言える。
・大前提として、プライベートな支出を
事業上の経費にすることは
【法に則ってはいない行為になり、
経営者としてもいかがなものか】
と考えられるもの。
・本来の経営を考えた際には、
【経営上の売上から適正な経費を
差し引いた結果の利益を
見える化すること】
により、経営状況の定期的な
計測をしていくことこそが
まず第一であるのではないだろうか。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。