2023年11月3日【個人事業主で誤りがちな経費の項目】について
今日は文化の日ですね。
最近は芸術や文化に触れていないなーと
ふと思いました。
以前少し書かせていただいたのですが、
小説を読んで異空間の世界に触れることにより、
思わぬ経営のヒントにリンクするということも
ありますので、
芸術や文化に触れるということも
積極的にやっていきたいものです。
11月末はピアニストの上原ひろみさんの
コンサートに行く予定なので、
その異空間に触れることができることも
すごく楽しみですね(^^)。
さて、本題です。
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■11月に入り、
個人事業主の方については
【12月の決算と確定申告の締めに向けて、
会計の入力や節税対策を検討を始める頃】
ではないでしょうか。
現に私のお客様に関しても、
11月から12月にかけては
【個人事業主の方の
確定申告の対策が目白押し】
という状況。
私たち税理士が顧問として定期的にお客様の
会計に目を通している状況においては、
当然会計処理などの問題はないのですが、
単発で税務相談に見えられる
お客様については、
会計処理自体が誤ったものとなっており、
【そこに表れている損益の数字が
全く実情とかけ離れている】
ということが往々にして見受けられます。
■具体的には、
税金の支払いの際、
『租税公課』という経費の科目で
処理しているということ。
基本的に税金は、利益が出た結果
に対してかかってくるものですので、
【それを経費にするとおかしなことになる】
わけですね。
従って税金については、
たとえその支払いがあったとしても、
『事業主貸』として、
【経費から除いて会計処理をする
必要がある】
というところ。
ただ、例外的に『個人事業税』については
経費処理をすることになります。
■また、
【税込経理をしている場合の消費税の
納税についても同じく租税公課で処理】
をするということに。
逆に、
【税抜経理をしている場合の消費税は、
租税公課にはできない】
ことになりますので、要注意です。
■特に前年度所得が多く上がっている
状況下においては、
【所得税や住民税も納税が
大きくなっている】
ということが通常です。
そのような中で、その大きな納税を
経費にしてしまっているとしたら、
【その時点の利益が小さく見えている】
というもので、その小さな利益に安心して
【納税額を少なく見積もってしまう】
ということも考えられるわけですね。
そのような点には要注意であるということです。
■また、場合によっては金融機関からの
借入をしているケースもあろうかと思います。
その際に借入の返済については
あくまでも
【利息部分だけが『利子割引料』
として経費になる】
ということに。
逆を言えば、元本部分の返済に関しては、
単なる借入金の返済ですので、
【借入金という勘定科目を減少させる
に過ぎず、これは経費とはならない】
ので、要注意です。
よく考えてみればわかること
ではあるのですが、
借入金が入金された際は収入とは
しませんよね。
入金された際は
【借入金という負債が増加するのみで、
収益にならない】
ということになるわけです。
■そして、これを返済していくという動きは、
借入の入金があったことと逆のこと
になるわけですので、
借入の入金が収益にならないのと同じく、
【返済した際も経費とはなり得ない】
ということ。
この会計処理としては入金の際
『借入金』という負債を増やしたので、
返済の際は、その
【借入金という負債を減らすという
会計処理をする】
ことになるわけですね。
■このように、会計処理一つをとってみた
としても、その額が大きくなればなるほど、
【損益に影響する額もまた大きくなる】
というものです。
どうしても、個人事業主で自ら経理をして
税理士の目を通さないとなると、
こういった誤りが出てしまいがちなもの。
従って、せめて確定申告の際だけは、
税理士や税務に詳しい人などの
アドバイスを受け、
会計の内容を適切に見直して、
同じく適切な納税額を算出して、
節税対策や資金対策などをすること
を強くお勧めいたします。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・事業主の方については
11月がスタートし、残すところ
【あと確定申告の締めまで2ヶ月】
となっていることから、
【節税対策を検討するタイミング】
に来ているのではないだろうか。
・その中で経理処理に誤りが多いのが、
【税金の支払いを経費にしている】
ということ。
・また
【借入の元本も経費にしてしまっている】
ということなども見受けられる。
そのような税金の支払いや借入金の
元本返済は往々にして多額になりがち
なもので、
これを経費にしているとなると、
【結果の利益も大きく誤ったもの
となっている】
ことが想定される。
・従って、せめて決算の際は
適正な会計を仕上げることを意識して、
【税理士や税に詳しい人のアドバイス】
をもらい、会計処理を適切にし、
そこから導き出される税金を予測し、
【適切な節税対策や資金対策をしたい】
ものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。