2019年9月27日他の業種から得た着想で、独自のビジネスを考えてみる
世の中はシェアの時代。
メルカリから派生した自転車のシェアビジネス。
最初メルチャリと聞いた時は、聞き間違いかと思ったのですが、メルカリがチャリンコをシェアするビジネスということを知って、かなり衝撃を受けたものです。
こんばんは。
福岡市中央区天神の【あなたの財布の見張り役】、
税理士の村田佑樹です。
1.他業種からの着想を得る
私自身、独立当初車を持たなかった時代は、タイムズのカーシアリングを使って、仕事上の移動をしてきました。
15分で206円からの金額設定。
チョイ乗り程度だったら、車を持つよりこのカーシェアリングを利用した方が金銭面で圧倒的に有利となります。
当時から変化を求めていた私は、このカーシェアリングから着想を得ました。
それは、15分からの税理士シェアリング。
税理士の主要業務と言えば、企業との税務顧問契約。
ただ、お客様の立場に立って考えたとき、初めからどこの馬の骨とも知れぬ税理士に仕事を依頼するということは、極めて怖いことだろうと思ったわけです。
そうなると、まずはお試しで15分からの税務相談を、と考え早速企画。
企画して調べていくうちに、すでにこのような存在があったことを知ります(汗)。
実際に私も使ってみたのですが、タイムチケットというサービス。
このサービスは、30分から自分のサービスをインターネットを通じてまたは直接会うことによって提供することができるというもの。
私の税理士シェアリングという独特なビジネス(と思っていたもの)は、このタイムチケットの存在によっていとも簡単に打ち砕かれたわけですが、
すごく面白い仕組みだなぁと思ったわけです。
2.商品までの美しき導線を考える
あなたは、このサービスを聞いてどのように感じるでしょうか?
30分から低価格で自分の商品やサービスが売れるとなるとすごく魅力的。
ただ、相場自体がそこまで高くないため、あまり利益は出ません。
もちろん、スタートアップで収入が全くない状態であれば、このような低価格の売上でも嬉しいもの。
ただ、多くの場合、実際に自分の体を動かして、この30分からの時間を売っていくわけです。
例えば、30分で3,000円という料金設定をしたならば、時給換算で6,000円。
何が言いたいかと言うと、これを高く感じるかどうかは別として、このタイムチケットのサービスをそのまま売って終わらない、ということが極めて重要なことなのです。
私の例で言うと、1時間の税務相談をこの時5,000円で売りました。
何名かのお申し込みがあったのですが、1人の方については、この5,000円という金額で、数十万円の節税効果が生まれました。
今回の私の商品を購入したこのお客様はどのように感じるでしょう?
どう考えても圧倒的に元を取っているので、どちらかと言えば、ありがたい存在であるはずですよね。
ここで「よかったですね!がんばってくださいね!」
と言って、5,000円をもらいきって終わっているようでは、経営として極めて厳しい状況となります。
せっかくここでご縁が生まれたのですから、Facebookやメルマガなので継続的にこのお客様と接触する中で、信頼関係を作っていくこそ何より重要なことでしょう。
そう、このタイムチケットという手段を、自分自身を知ってもら一つのツールとして利用することにより、
一見超薄利であるこのツールが、将来的に大きな果実となる可能性があるわけです。
実際のところ、このタイムチケットのお客様と接触していく中で、次は確定申告のご依頼が来ました。
要はこのタイムチケットを、税務顧問契約というバックエンド商品への誘導商品…すなわちフロントエンド商品という役割を据えて動いてみたわけです。
このことから言えることは2つ。
1つは、自らの業界とあえて違う業界からビジネスの着想を得るということの重要性。
多くの場合、「自らの業種」置いていかにして差別化を図るかということに意識が行きがちなので、
あえて別業種からヒントを得ることによって、オンリーワンのビジネスが生まれる可能性があります。
もう一つは、一見儲かりそうにない思いついた仕組みであっても、場合によってはあなた自身の存在を認知してもらうためのツールとなり得ること。
新規のお客様を追うよりも、一人のお客様との信頼関係を紡いでいって、そのお客様から生まれる利益を享受していくという方が、かなり生産性が高いと言えます。
いずれにせよ、経営者にとって大切なのは、柔軟さであると言えるでしょう。
「これが自分の常識!」として固めてしまった瞬間に、往々にしてありがちなビジネスとなってしまいます。
ありがちということは、そこはレッドオーシャン。
つまり、価格競争に巻き込まれてしまうというわけです。
あなたの身の回りで起こっている事象。
このことが自分のビジネスにどう生かせるか、ということを考えていくと、何かしらのイノベーションにつながるかもしれません。